カウアイ島の聖地ワイルアフォールズで学んだ教訓。
カウアイ島にあるワイルアフォールズ。ワイルアとは「2つの水」という意味だ。「ワイ」が水、「ルア」が2つ。その名前の通り、滝が落ちるところが2つに分かれている。だからワイルアフォールズという名前かと言えば、きっと違う気がする。ワイルア川という2つの流れが1本に合流する大きな川にある滝だから、この名前なのだろう。
でもいずれにしても、写真のように2つに分かれた滝なのである。
夕方に訪れたので、ちょうど日差しが滝の飛沫に反射して虹が出ていた。
この滝は、通常、こうして上から眺める滝なのだが、下を見てみると大きな滝壺でローカルの若者が楽しそうに泳いでいた。
とはいえ、近くにそんな滝壺までトレイルは見当たらない。
どうやって下まで降りるのか気になったので、ちょっとローカルの若者に声をかけてみた。
「滝壺まではどうやっていくの?」
「ガードレールが切れたところから下りていくのさ」
「どれくらいかかるの?」
「5分くらいかな。でも滑りやすいし、急だから気をつけてね」
ガードレールが途切れたところまで行ってみると、細い道だけどトレイルらしきものがあった。その場所から固定されたロープが下へ向かって続いているので、そのロープ伝いに慎重に下りて行った。
確かに急で、滑りやすい。しかも若干ぬかるんでいる。
5分とまではいかないが、およそ10分くらいで滝壺までやってこられた。
この滝、上から見るのと滝壺まで下りてきてみるのとでは大違いだ。
威厳があるし、迫力も満点。もしかしたらローカルだけが許される場所なのかも知れない。とりあえず写真だけを撮らせていただき、この場所に来ることができたことに感謝の祈りを捧げる。
ハワイの人たちは多くの自然の中にアロハの精神で観光客も受け入れてくれる。しかし大自然が発する「氣」は必ずしもそうではない。
許されたものしか受け入れない断固とした「氣」を発している。
もしきっと入ることを許されたローカルに案内されて来るのであれば、もっとやわらかい波動を発するのではないだろうか。そんなことをふと感じたのだ。
ハワイアンにとって聖地と呼ばれる場所は、興味本位でズカズカと入っていくと痛い目に遭うこともある。実際、ここで滝壺まであと数歩というところで木に引っ掛かって思いっきり転んだ。しかも転んだ時に左手の中指を突き指した。
不注意と言ってしまえばそれまでかも知れないが、あのとき感じた感覚、滝が発していた「氣」を信じようと思う。
興味本位で行くのではなく、まずはその土地に敬意を表し、ローカルの案内で行くべきだった。反省。自然の中に神を見る力、感受性、それは日本人、ハワイアンに共通した自然に神が宿っていることを感じる民族の特徴だ。
自然の中に入る時にはそれを決して無視してはいけない。自然が発するサインに対して敏感にならなくてはいけない。
美しくも、時には怖い大自然に、大切なことを教えてもらった。すべて感謝に変えていこう。
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