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後輩たちへの手紙⑦春の足音

大学3年生の就活を伴走する1年間のゼミを運営しています。
ゼミを通じて、学生から社会人への大きなステージチェンジを一緒に過ごした卒業生へ向けた、お手紙の記録です。

24年2月23日の手紙(前半)

春、好きですか?私はずっと好きじゃなかったんですが、いつからか「春いいよなぁ」と思えるようになってきました。

好きじゃなかった理由は、なんか強制的に新しいことが始まっていく感じが嫌だったっていうのと、人見知りの私にとって人間関係がごっそり変化するのが苦手だったから。
またイチから自分の過ごす環境を整えていかないといけない感じが、ずっと嫌だったなと思い出します。
それがだんだんと「リセットできるからええやん」と感じるようになってきた。

去年までやってきたことが一度ゼロになって、改めてスタートできる感じ。人間関係も(特に会社では異動とかあったりして)刷新されるのがいい。
「一度ゼロになって」とはいえ、去年のがんばってきた自分は確かにあって、そんな自分だからこそ進める次のステージが開けていくようなイメージ。
2~3月はそんな春が近付く気配を感じる、つぼみが膨らんでいくようなワクワクする期間です。

私の中では冬至の日や大晦日・節分も1年のめぐりの節目なんだけどどちらかというと精神的な節目であり、3月から4月へ変わるこのタイミングは物理的に変化を受け入れる節目になっている。
その強制的な切り替わりを「ええやん」と思えるようになったのは、どんな経験も次の自分の糧になっていると思えるようになったからだし、変化を受け入れて無理やり挑戦することが自分を大きく進化させると分かったからだと思う。

だから、春の気配がただよう季節になると、次にやってくる環境や自分が求められる変化はどんなものなのか…緊張感やどきどきを感じます。
もしかしたら自分にとっては辛い変化や、自分の考え方を曲げたり大切にしてきたことを手放さないといけない苦しさを経験するかもしれない。

でもそれも織り込み済み。
だって冬の後には必ず春が来る。そして厳しい冬であればあるほど春を喜べるから。
辛さや苦しさをなんとかやり過ごした先に次のステージがあるし、手にできるものも大きいんだと信じている。

社会人1年目のメンバーも、3年目のメンバーも、私も、大きなめぐりの中では同じタイミング。つまり1つのタームの収束と次のタームのスタートを迎えようとしています。
この1年、それぞれに難しさや大変さを経験したと思うし、一方で成長やうれしい出来事もあったはず。
その中で、次のタームに持って行きたいものはなんだろう?そんなことをゆっくりワクワク感じて気付く時間を、この3月はとれるといいですね。


後半に続きます

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