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深田萌絵さんによる台湾とTSMCへのデマが酷い件


今回は、Togetterでもまとめて多くの方に見ていただいている、深田萌絵(浅田麻衣子)さんがデタラメソースで台湾TSMCをまるで中国企業のよう印象操作し、日台関係をデマで悪化させようと勤しんでいる件のまとめです。
つまり↓のTogetterのまとめ直しというかんじです。

それでははじめます!


①TSMCはファーウェイの為に、チップの技術を盗むために創業された会社?

深田萌絵「TSMCはファーウェイの為に、チップの技術を盗むために創業された会社」

深田萌絵さんは自身のブログでTSMCについてこのように主張しています。

TSMCはファーウェイの為に、チップの技術を盗むために創業された会社だからです。

台湾半導体マフィア青幇(チンパン)のトップ焦佑鈞がウィンボンドというメモリ会社を立ち上げ、TSMCを立ち上げ、ファーウェイ創業も助けたのが1987年、日米半導体協定の翌年だった。

深田萌絵 本人公式ノンポリ★ブログ
2019-05-24「台湾ファウンドリTSMCのファーウェイ完全支持 (189)」
魚拓https://web.archive.org/web/20210106101405/http://fukadamoe.blog.fc2.com/blog-entry-4179.html

しかし、台湾の故李登輝総統はTSMCについて以下のように言及しています。

李登輝総統「例えばTSMC(台湾積体電路製造)は、私が総統在任中、政府がバックアップをしてできた会社だ。」

台湾がすべきことは、今でも優位性を保っている分野をきちんと守ることだ。例えばTSMC(台湾積体電路製造)は、私が総統在任中、政府がバックアップをしてできた会社だ。現在では世界最大の半導体製造会社となっている。この会社に対して、中国が買収をもくろんでいるという情報が多方面から寄せられている。あの手この手で、TSMCの企業機密を得ようと画策しているとも聞く。こうした企業を保護し、優位性を守らなければ、台湾の産業は文字通り根こそぎ中国に取られてしまう。

【追悼】李登輝・台湾元総統ラストインタビュー(上)「リーダーなき世界で日本は今、何を考えるべきか」

正確には、TSMC設立の翌年に李登輝氏は総統に就任しています。

1987年2月 TSMCの設立
1988年1月 李登輝総統就任

しかし設立時の1987年当時、李登輝氏は副総統であり、翌年初めに蔣経国総統が死去した後、総統に就任されているので、
TSMCを台湾が国としてバックアップして国策企業として成長させたのは李登輝総統であったと言っても過言ではないと思われます。

台湾が中国に乗っ取られてしまうような事を防ぐよう外交カードとして成長させた企業である事がわかります。

深田萌絵「TSMCはファーウェイの為に、チップの技術を盗むために創業された会社」

李登輝総統「例えばTSMC(台湾積体電路製造)は、私が総統在任中、政府がバックアップをしてできた会社だ。」

さて、みなさんはどちらの言葉を信じますか・・・?

TSMCは台湾のVLSI計画のスピンオフ企業

さて、李登輝総統がバックアップして国策企業となったTSMCの背景はどんなものだったのでしょう。
TSMCの設立時のお話を見てみましょう。

↑に台湾の論文が検索してあるのですが、どうもリンクがうまくいかないので、
論文検索に「中國半導體產業發展模式:2000-2005一個跨國比較的途徑」と入れてみて探してください。

ITRIは技術開発だけでなく、台湾政府から「VLSI開発プロジェクト」を受託し、「スピンオフ企業」として台湾の半導体産業に最大の貢献をしてきました。 ITRIでは、政府の支援のもと、研究開発プロジェクトの成果から「スピンオフ企業」を設立し、新会社の設立や技術移転によって研究成果を事業化することを奨励していた。 1985年から1987年にかけてのVLSI開発プロジェクトは、後の台湾半導体企業を数多く生み出すことになった。
これらは、スピンオフの形態によって分類することができる(図 4-4 参照)。

「中國半導體產業發展模式:2000-2005一個跨國比較的途徑」
「中國半導體產業發展模式:2000-2005一個跨國比較的途徑」図 4-4

※VLSIとは、Very Large-Scale Integration (超大規模集積回路)

つまり、TSMCは台湾のVLSI計画、工業技術研究院(ITRI)のスピンオフ企業という事です。

ちなみに、深田萌絵さんとその会社の技術者ジェイソン・ホーさんが目の敵にしている焦佑釣氏がCEOを務めるWinbondもこのVLSI計画のスピンオフ企業ですね。

※深田萌絵さん達は焦佑釣氏を秘密結社「青幇」のトップだ!という話を前提にして、様々な陰謀論を振りまいていますが、
青幇のトップが焦佑釣氏であるという事実はどこにもありません。
詳細は、亜細亜新聞CHさんの動画をご確認ください。

さらに詳しくTSMC設立時のお話をご紹介します。

朝元 照雄・小野瀬 拡
「台湾積体電路製造 (TSMC) の企業戦略と創業者・張忠謀」

(↑の論文を読めば、深田萌絵さんが騙るTSMCや台湾の半導体企業に関する話が、どれほど現実、史実とかけ離れたものかが確認できると思います。)

1985年8月20日 工業技術研究院(ITRI)院長に張忠謀(モリス・チャン)就任
1985年9月 張忠謀氏、ウェハー製造専門のファウンドリー企業を設立することを提言

そして・・・

1986年1月16日,行政院経済部から提出したVLSI計画案の審議が了承された。電子所に委託したVLSI計画にVLSI工場の建設を加え,政府はこのIC製造の専門民間企業に投資し,「台湾積体電路製造」(TSMC)と企業名を付けた。その前にスピンオフした聯華電子(UMC)のように,政府の持株比率 は49%を超えないとし,残りの51%は民間からの出資を募った
この計画は張忠謀氏が出資企業を集めた。
当時,台湾では半導体産業はある程度まで発展していたが,国内の資本家は台湾における半導体産業の将来的展望に否定的な態度を抱いていた。それに,1985年に世界の半導体産業は生産過剰による景気低迷の影響を受けた(図1)。多くの資本家はこの投資額が高額のため,リスクが高く,投資意欲が湧かな かった。国内の出資状況が芳しくないことを見て,政府は海外で名が知られた外資系企業からの出資者を見つけ出し,国内の投資家に信頼されるようにした。
長年にわたりアメリカの半導体産業で活躍していた張忠謀氏は,インテル,TIなどの10数社の大企業に協力の計画を提出したが,多くの海外企業はハイテクの発展に遅れていた台湾での半導体企業の投資には興味を持たなかった。

(中略)

最終的に,オランダのフィリップスがTSMCに投資することを決めた。
その理由として,フィリップスは台湾政府との政経関係を築くことができると考えたからである。それに東アジアでVLSI技術の生産拠点を築くことができると考え,投資に興味を持つようになったのである。
フィリップスの投資加入と政府の説得によって,国内のいくつかの民間企業も投資するようになった。台湾の投資企業は台湾プラスチック(FPC),中美和,台聚,華夏などの石油化学企業,国民党の党営事業の耀華ガラスと中央投資,誠洲電子,神達電脳,台元紡績などの企業であった。しかし,投資額が大きいため,各社の出資比率は5%を超えていない状況であった。

1987年2月にTSMCが設立
された。
政府はTSMCの財務構造が健全であると期待し,創業資金100億台湾元のうち資本額と融資額をそれぞれ半分ずつ保つようにしていた。
TSMCの資本額55億台湾元のうち,政府による行政院開発基金の出資比率は48.3%,フィリップスは27.5%,残りの24.2%は民間企業からの出資である。

「台湾積体電路製造 (TSMC) の企業戦略と創業者・張忠謀」

青幇だ浙江財閥だという深田萌絵さんの話が、どこにも出てこない事がわかりますね。

TSMC設立時の出資比率は
行政院開発基金(台湾政府) 48.3%
フィリップス(オランダ企業) 27.5%
残り24.2%は、台湾民間企業がそれぞれ5%未満
・・・というものでした。

深田萌絵さんは、HUAWEIと同じ時期に設立されたからという事をあたかも証拠のように語っていますが、出資比率が彼女の嘘を証明していますね。

TSMCもWinbondも台湾のVLSI計画のスピンオフ企業である事が事実です。

②TSMCと中国SMICは資本関係にある兄弟会社?

深田萌絵さんのツイートをご紹介します。

ツイートアーカイブ
https://archive.is/xNGV9
https://archive.is/NhmPP
https://archive.is/L4syp

深田萌絵さんは
「TSMCとSMICは資本関係」+「SMICは解放軍にチップを提供している」
=「TSMCは解放軍にチップを提供している」
というよくわからない方程式を立ててご自身の主張を正当化しています。

SMICは中国のファウンドリーですので、解放軍にチップを提供していてもおかしくはありませんが、
TSMCとSMICが兄弟企業というぶっ飛んだお話を前提にされているので、そのあたりを検証しました。

まずは、ビジネスジャーナルに寄稿されていた深田萌絵さんの主張を確認しましょう。

その後、調査を重ねるにつれて、台湾の半導体企業の多くが100年以上前から同郷・血縁関係で成り立っていることがわかった。その中心にいるのが、戦中の蒋介石を支えた上海疎開地を牛耳るマフィアのトップ・杜月笙であり、米制裁対象のファーウェイ最高財務責任者(CFO)の孟晩舟は、杜月笙と周恩来の共通の部下、孟東波の孫である。

台湾メモリ大手ウィンボンド及びマイコン中堅ヌヴォトンは、杜月笙の右腕で上海電線工場利権を得ていた焦廷標の息子焦佑鈞が創業者である。そのウィンボンドと同時に創業したのが、先祖代々の仲間である孟家のファーウェイと、台湾大手半導体製造にまで成長したTSMCであり、この3社は支え合いながら成長してきた。

また、焦佑鈞は、側近の張汝京に出資してWSMCを創業させ、後にTSMCと株式交換による統合でTSMCの株主となる。その後、張汝京は中国大手半導体SMICを創業し、TSMCが株主となった。

菅政権の愚策で日本の自動車産業が衰退危機…コスト削減で外資依存、台湾の半導体支配を助長
文=深田萌絵/ITジャーナリスト

引用した前半部分は先に解説した通り、根も葉もない話ですね。
問題は後半部分です。

焦佑鈞は、側近の張汝京に出資してWSMC(世大)を創業
→張汝京氏が焦佑釣氏の側近である情報は確認が取れていません。

・後にTSMCと株式交換による統合でTSMCの株主となる。
→張汝京氏が総経理(社長)であったWSMC(世大)が、TSMCに買収された事は事実です。

・その後、張汝京は中国大手半導体SMICを創業し、TSMCが株主となった。
→ここが一番メチャクチャ。
張汝京は中国大手半導体SMICを創業したのは事実。
しかし、その流れでTSMCがSMICの株主になったかのような書き方をしていますが、全く違います。

TSMCはSMICに訴訟をしている

先に紹介した論文をまた引用させていただきます。

⑶ 世大の買収
2000年1月,TSMCの1株から世大積体電路(以下,世大)の2株との交換で,TSMCは世大を合併・買収(M&A)した。
当時,TSMCの1株の時価は200台湾元であり,ファウンドリービジネスの最盛期の価格帯である。世大が設立した当初,半導体が不況に陥る時期である。そのために,世大の業績も芳しくなく,同業他社からのM&Aの対象として考えられるようになった。その後,長期間の交渉を経て,TSMCは世大を合併するようになった。合併後,世大の張汝京総経理(社長)は健康上の理由で辞職するようになり,中国の上海に移るようになった。
その理由は,TSMCによって合併した後,規模から言えば世大の総経理はTSMCのなかではせいぜい工場長クラスのポストにしか就くことができないことである。活躍の舞台を失った後,中国の上海で中芯国際集成電路(SMIC),を設けて自分の夢を果たすようになった。2000年に世大がTSMCに合併された後,一部の世大の従業員はTSMCのなかでは合併後の弱者という心理を持つようになり,辞職して中芯国際に加入するようになった。
もともとTSMCによる世大の合併の目的は,市場の指導的な地位を確保し,ライバルとの間の生産能力の距離を引き離すためであった。逆に,自らが中国で最大の競争ライバルを造ることになり,想定外の出来事である。2000年,世大の年間生産能力は8インチのウェハー換算で40万枚である。当時,
TSMCは8インチのウェハー換算で280万枚であり,トップ40大の顧客の総需要と比べると約100万枚の供給不足であり,不足量が大きい。TSMCによる世大の合併の目的はその不足分を補うことである。
仮に競争ライバルが世大を買収する場合,TSMCのトップは自社にとって競争上の不利益になると考えていた。TSMCは市場価格より高い価格で世大を合併したが,TSMCの生産能力を補うことができ,市場で極端に不足する人材を吸収することができた。要するに,世大の1,700名の経験豊富な技術者を入手することができ,同時に顧客から信頼とパートナーシップを手に入れることができたと考えられる。
世大の張汝京総経理の離職と同時に一部の管理者および技師を連れ出し,TSMCの従業員のヘッドハンター,技術の流出および特許の侵害など,近年の中芯国際における低価格チップによるTSMCの顧客の争奪が頻繁に発生した。ヘッドハンター,特許の侵害および企業の営業秘密の盗み取りなどが頻繁に発生し,TSMCは中芯国際に対する容認も限界に達した。中芯の行為に対し,TSMCは前から訴訟を引き起こそうと考えていたが,その効果はどのぐらい大きいかをシミュレーションした。その結果,TSMCは我慢しきれず,2004年に中芯国際が自社の特許秘密の侵害訴訟までに発展するようになった。

「台湾積体電路製造 (TSMC) の企業戦略と創業者・張忠謀」

TSMCはSMIC(中芯国際)を訴え、その経過に多くの事実がありますが、その大切な事実を深田萌絵さんは一切伝えていません。
「TSMCがSMICに出資」もこの特許の侵害および企業の営業秘密の盗み取りに関する訴訟が元になっています。

取得したSMICの株式は賠償による無償譲渡分のみ

深田萌絵さんは、「TSMCがSMICに出資した」と言っていますが、TSMCは積極的に出資を行いSMICの株式を取得したのではなく、賠償金の一部を株式無償譲渡という形で受け取っているだけです。

今回の出資は、昨年TSMCが企業秘密の不正取得・使用でSMICを提訴した裁判で、SMICが賠償金2億米ドルを5年分割で支払い、さらにTSMCに株式の8%を無償譲渡、約2%のワラント(株式購入権)を付与することで合意した和解案に基づくもの。和解成立当時は、台湾の半導体業者による中国業者への出資は禁止されていたが、今年2月、台湾政府が半導体や液晶パネルなどの中国投資規制緩和を発表して解禁され、TSMCは3月にSMICへの出資を投審会に申請していた。

 投審会の范良棟執行秘書は、「認可されたのは8%出資の部分のみで、ワラント取得については申請を受けていない」としているが、今後10%出資が実現すればTSMCはSMICの第2株主となる。

 投審会はTSMCの出資計画について、
無償で株式譲渡を受ける
▽今年台湾で48億米ドルの設備投資、新規雇用5,000人を計画
▽製造プロセスはSMICの0.13マイクロメートルに対しTSMCは45ナノメートルで既に量産(2世代以上リード)──と中国企業への出資条件を満たすと認定した。

 またTSMCも、今回の決定を受けて「SMICの経営に関与する考えはなく、技術が流出する懸念はない」と強調している。

2010年6月29日
TSMC、SMIC出資に認可

TSMCが取得したSMIC株式は、賠償金の一部として無償譲渡されたものなんです。
株式を持った事実を「=出資」とするのは無理がありますね。

また、SMICの経営に関与する事はないと宣言SMICの取締役会不参加事業に参加しない方針を示しています。

訴訟について書かれた記事↓


こちらの記事では、TSMCがSMIC株を適時売却している事が紹介されています。↓

そして、TSMCの保有しているSMIC株式は、

2019年に全て売却されました。

https://twitter.com/NiaoHui/status/1372104377838698502

2019年度のTSMC財務報告でSMIC株の保有情報を見ると、

■2019年3月末時点の保有株欄に21,105千保有

2019年3月末時点の保有株欄に21,105千保有


■2019年1~6月末の売却株欄に保有21,105千→売却13,500千→残高7,605千

2019年1~6月末の売却株欄に保有21,105千→売却13,500千→残高7,605千


■2019年1~9月末の売却株欄に、21,105千→21,105千売却→保有株なし

2019年1~9月末の売却株欄に、21,105千→21,105千売却→保有株なし

2019年初には21,105千株保有していましたが、6月末までに13,500千株を売却、9月末までには残りの7,605千株も売却を終えています。
2019年のトランプ制裁の時期に全て売却を終えたようですね。

SMICとの訴訟と株式無償譲渡で取得、株式売却について時系列でおさらいします。

2003年 TSMC→SMICに 「特許侵害、企業秘密の盗難」 をしたとして訴訟
2005年 和解 SMICはTSMCに 1億7500万ドルの分割払い
2006年 和解合意違反 TSMC→SMICに訴訟
2009年 和解 2億ドル分割払い、さらにSMIC株を8%無償譲渡
    張汝京は引責辞任
2010年 TSMCが台湾政府の認可の元、SMIC株8%を受け入れ
    「SMICの取締役会不参加宣言、事業に参加しない方針を示す
    SMIC株は適時売却
2012年8月 SMIC株1億9千万株を売却
       TSMCのSMICの株式保有比率8%→7.63%に低下
2019年6月 9億4370万株を売却 
       1166万8000株を保有、保有比率約0.2%に低下
2019年 トランプ大統領の制裁のタイミングで、SMIC株を全て売却

深田萌絵さんが「TSMCはSMICに出資している!」とTwitterやYoutubeで騒ぎ始めた2021年3月の時点で、
TSMCはSMIC株を全て売却済みだったという事です(笑)

深田萌絵さんって、たしか元株アイドルだったと思うんですが、TSMCの財務情報とか見て保有株式とか調べなかったんですかねw
興味がある方はぜひ、TSMCの財務報告を覗いてみてください★

③TSMCの株主アジアベストは山口組系五菱会の闇金洗浄を手伝った?

2021年3月15日の深田萌絵さんのfacebook記事を確認します。

2021年3月15日のfacebook記事

【シェアお願い】経産省900億円と山口組資金洗浄
昨日の動画は消えました。
内容はこれです。
TSMCの株主アジアベストは山口組系五菱会が闇金で稼いだ金約100億円の資金洗浄をクレディスイスを使って手伝い、半分は政府に没収され半分の金は消えました。
それがアジアベストに流れていると台湾で報道されています。アジアベストのフロント企業に日本人の血税900億円が流れると山口組が知れば、彼らは黙っているでしょうか。

2021年3月15日の深田萌絵さんのfacebook記事
2021年3月17日のfacebook記事

深田萌絵さんが騒いでいる件の記事(https://udn.com/news/story/7321/5289508?fbclid=IwAR06q2hpHFCLLL1vxWdFa16j0MUKlgOl82uwjdhTA-Uisond5a5TPQjLmzQ)は、リンク切れしていて現在は辿れませんが、このような内容でした。

アジアベストが山口組の資金洗浄に関わったという件を報道する記事


同じ記事ではありませんが、こんな記事がアーカイブされていました↓

南懷瑾之子 南國熙疑涉國際洗錢?刑事局明約詢南國熙釐清

そして、こちらの記事こちらの記事も同じ事件のもののようです。

ただし、この事件は記事にある通り不起訴となっています。

さて、深田萌絵さんの主張を今一度確認しておきます。
「TSMCの株主アジアベスト」 は 「山口組系五菱会が闇金で稼いだ金約100億円の資金洗浄した」
というものですね。

これが、調べたらね・・・ほんとにもうwwwブフォw
深田萌絵さんのスペクタルな調査能力が分りましたwwww

非常に言いにくいお話なんですが・・・

「アジアベスト」は「アジアベスト」でも違う会社のようでしたwwwwwwwwww

「アジアベスト」という英語・カタカナ表記だと同名なんですが、全く別の会社が、香港と台湾にそれぞれありました(笑)

■深田萌絵さんが山口組と繋がっていると言っているアジアベスト

深田萌絵さんが、山口組と繋がっていてマネロンでーーー!
・・・と言っているアジアベストは
南亞投資管理有限公司(AsiaVest Partners Limited)

【香港】
南亞投資管理有限公司
AsiaVest Partners Limited(HK)
設立番号:2174809
SFC ID:BID966

この会社が南懷瑾とその息子の南國熙が関わる会社ですね。

※この南亞投資管理有限公司
2014年に上海浦東發展銀行(浦發銀行)に買収されていました。

買収に関する記事↓

(翻訳して引用)
 情報時報(王文嘉記者) 昨日、浦東発展銀行(7.110、-0.05、-0.70%)は、アジアベスト・パートナーズ・リミテッドなどと「南亜投資管理有限会社の普通株式5千万株に係る株式譲渡契約」を締結し、南亜投資管理有限会社の持分100%を現金総額で取得すると発表しました。 対価の総額は8.5百万香港ドルでした。

  South Asia Investment Management Limitedは、香港証券先物取引委員会より発行された第4種、第6種、第9種のライセンスを有し、主に投資銀行業務およびファンドマネジメント業務に従事していることが報告されています。 PBoCによると、この取引は、規制要件に従い、CBRCおよび香港のSFCの承認を受ける必要があるとのことです。

  発表によると、PBoCは、この買収により、同社の国内投資銀行業務における商品ラインアップのギャップを埋めることができるとしている。 買収完了後は、資本注入によりSouth Asia Investment Management Limitedを再編し、同社のメインバンク業務と国内顧客へのサービス、事業展開を中心に、同社のクロスボーダー投融資サービスプラットフォームおよび投資銀行プラットフォームとして構築していく予定です。

■TSMCの株式を取得したという情報が残っているアジアベスト

TSMCの株式を取得したという情報が残っているアジアベストは、


永威投資有限公司 (AsiaVest Partners, TCW/YFY Ltd.)

【台湾】
永威投資有限公司
AsiaVest Partners, TCW/YFY Ltd.
設立:1995年
代表:黄宗仁
AsiaVest InvestmentLtd.とUSTCWGroupによって設立された合弁会社
既に解散済みのようです。

南亞投資管理有限公司(香港)永威投資有限公司(台湾)は、別会社という事。
つまり、深田萌絵さんが
・山口組とマネロン!と言っているアジアベスト(南亞投資管理有限公司)
・TSMCに出資している
と言っているアジアベスト(永威投資有限公司)

というそれぞれ全く別の会社であるにもかかわらず、アジアベストという英語・カタカナ表記が同じという部分を、わかっていて利用したのか、ただの残念な調査能力を発揮したのかはわかりませんが、1つの会社であるかのように見せ、
「TSMCに出資しているアジアベストは山口組とマネロンしている!」と吹聴している事になります。

まとめ


①TSMCはHUAWEIの為に作られたフロント企業
→李登輝総統の発言や、TSMCの設立時の情報、出資比率からみても台湾の国策企業である。
現在は台湾の護国神山と呼ばれている。

②TSMCはSMICに出資している、兄弟企業だ
→SMICによる度重なる技術盗難などがあり、TSMCは訴訟を起こし、賠償金の一部をSMICの株式無償譲渡で受け取っただけ。
TSMCはSMICに積極的に投資した事は無い。
株主としてSMICの事業にも一切関わっていない。
株式は適時売却し、2019年のトランプ制裁のタイミングで全て売却済。
つまり、深田萌絵さんが騒ぎ始めた2021年3月の時点で株は持っていない。

③TSMCに出資しているアジアベストは山口組のマネロンに関与した
→「アジアベスト」という同じ会社名を持つ全く別の2つの会社を1つの会社であるかのように見せかけるトリック。
・南亞投資管理有限公司(香港)
マネロンの件は、不起訴となっている。

・永威投資有限公司(台湾)
TSMCの株式を取得した情報は確認できるが、会社は既に閉鎖済み。

このように深田萌絵さんは、TSMCに様々な歪曲捏造話を吹っ掛けているのですが、
2021年の3月~4月にかけて、面白い相関図を連発していたので、順にご紹介しておきます。

TSMCの創業者モリス・チャンは共産党員?

深田萌絵さんは、TSMCの創業者であるモリス・チャン氏を中国人、共産党員だと言っています。

IBMとラピダスが提携。2ナノ技術は中国に駄々洩れか?
2022/12/20 にライブ配信

嘘です。
共産党政権樹立前に香港に逃れ、その後米国に渡った米国人です。
生まれは中国ですが、共産党とは無関係。
それを生まれた場所は中国であるという出自だけを悪用して、勝手に共産党員にしているようです。

モリス・チャン氏ご本人の発言を確認しましょう。

張元会長は中国・浙江省出身だが、「自分は中国共産党を避けて台湾に来ており、1962年に米国で市民権を取った後はずっと米国人というアイデンティティーを維持してきた」と振り返った。

https://www.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2023080780011


自身では変える事のできない「生まれた場所」を、自己に都合のいい情報に改竄して悪用するって、本当に最低の愚行だと思います。
よくこんな事を笑いながらやれますよね。ほんと信じられない。

【おまけ】深田萌絵さんがTSMCとSMICどーしても繋げておきたい事がわかる相関図4連発

TSMCとSMICの関係の部分にご注目ください★

①2021年3月6日「裏で繋がる」「出資」
②2021年3月7日「資本関係」
③2021年3月15日「裏で繋がる」「株主」
④2021年4月1日(アホ毛)

深田萌絵さんは、どうしてもどうしてもTSMCとSMICを繋げたかったようで、最終的にSMICからTSMCへ謎の短い線が伸ばしていました。
私はこれを、「SMIC」のアホ毛と名付けました。

SMICのアホ毛


このように、深田萌絵さんが騙るTSMCへの誹謗中傷は調べれば、すぐに嘘や歪曲した情報という事がわかります。

こんなに酷かったのかwwwwww
と思われた方、是非ご感想をコメントしてください☆
noteのコメント欄でも、Twitterで引用してコメントしていただいても、
なにかコメントを頂けると励みになります!!

TSMCへのクソデマはこれだけではありませんので、
是非他の記事や私のYoutube動画も見ていってくださいね☆

関連動画


その他の深田萌絵さんが騙る台湾やTSMCへのデタラメ情報


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