塚田優

つかだゆたか|アニメーション・イラストレーション・美術|共著に『グラフィックデザイン・…

塚田優

つかだゆたか|アニメーション・イラストレーション・美術|共著に『グラフィックデザイン・ブックガイド 文字・イメージ・思考の探究のために』(グラフィック社、2022)など

最近の記事

ライター・塚田優のプロフィール

はじめまして。塚田優(つかだゆたか)と申します。美術大学卒業後、2014年に副業でライターの活動を開始しました。並行して行っている評論家としての記名記事も合わせると、100本以上の実績があります(2023年現在)。 以下では、得意分野・記事サンプル・スキル・プロフィールについて記載いたします。ご依頼の参考にしていただけますと幸いです! 得意分野☆他にも本、漫画、音楽(ロック)、お酒(ウイスキーやカクテル)、カルチャー全般に興味を持っているので、そういった話題についてのご相談

    • 複製の絵を描く 平井利和のイラストレーション

      イラストレーターが絵を展示し、それを販売することについて私たちは特に疑問を感じることはないし、むしろそうした状況を楽しんでいる人々も大勢いる。しかしこうしたスタイルはアーティストも同様であるし、それは結果的にイラストレーターとアーティストの区別を分かりづらくしている。なぜこのようなことが起こっているかというと、それはイラストレーターたちを専門に扱うギャラリーが一定数あることや、イラストレーター自身もクライアントワークだけでは職業として成立しないという事情が関係している。 と

      • 世界を信じるための「批評」―映画『バードマン』を巡って

        世界を信じるための「批評」―映画『バードマン』を巡って ジル・ドゥルーズはその浩瀚な著作『シネマ』の第七章において「世界への信頼を取り戻すこと、それこそが現代映画の力である」と書き記す。「徹底した単純さの探求」として、分類学的な態度を一貫していた本書終盤のこの言葉は、いささかの唐突さも伴いながら、狭義の映画理論を軽々と飛び越えて、私たちの生の在り方について重大な問いを投げかけている。 ドゥルーズが問題にした、そして取り戻すべき「人間と世界の絆」。私たちが「この世界を信じる

        • ノイズの発見と増幅のプラクティス 「New Photographic Objects 写真と映像の物質性」展評

           現代美術にあって写真や映像を用いた作品はすでに珍しいものではない。それは20世紀に入り起こった多くの前衛的な運動の中で、様々なメディアが試されてきた結果であり、さらに付け加えるならば、近年存在感を増してきている「文化的な、かつ/あるいは民族的な他者の名のもとに闘争(1)」する民族誌家としてのアーティストや、自らのアイデンティティや出自を作品化することによってオルタナティブな事象や過去の歴史を掘り起こそうとするアーティストたちには、写真や映像が記録メディアとして非常に重宝され

        ライター・塚田優のプロフィール

        • 複製の絵を描く 平井利和のイラストレーション

        • 世界を信じるための「批評」―映画『バードマン』を巡って

        • ノイズの発見と増幅のプラクティス 「New Photographic Objects 写真と映像の物質性」展評

          滲んでいく記憶とイメージの定着について 安藤裕美「光のサイコロジー」展評

           上空から街が見下ろされ、やがてその眺めはホワイトアウトする。次いで映し出されるブロック塀は、相模原になじみのある人間ならばそれがアメリカ軍の総合補給廠を描いたものであることにすぐに勘づくだろう。安藤裕美の個展「光のサイコロジー」に出品された同名のアニメーション作品は、作者自身の知覚を強くまとわりつかせながら、映画ないしアニメーションの根本に備わるポテンシャルを抽出しようとした意欲作だ。  とりわけ冒頭のブロック塀を横目に進む道行きは、光の感覚を精妙に捉えているという点におい

          滲んでいく記憶とイメージの定着について 安藤裕美「光のサイコロジー」展評