スイマーでいられるか。

以前に見たテレビ番組で、DeNAだったか、サイバーエージェントだったかの執行役員が「人間の1日の判断力は限られているので、洋服選びに判断力を使わない。」と言っていた。

服は人に選んでもらったセットを日替わりで着るようにして、ビジネスに必要な判断力を温存するのだそうだ。

私はというと、「寒いけど、夜も遅いけどコンビニにお菓子を買いに行こうかな…いや、太るし寒いしやめておこうかな…」としょうもないことで毎日悩んで判断力を浪費している。ある意味、判断力の贅沢使いだ。

判断しなくて良いって楽。


判断しなくて良いって確かに楽。

例えば、転職前は「転職したほうが良いかな、やっぱもうちょい頑張ろうかな」と毎日考えていましたけど、転職した後はそういうことに迷わなくて良い。お昼ご飯のメニューを固定にしたら、お昼ご飯に何食べようかな、と悩まなくて良い。

頭のCPUが取られなくなる分、仕事だったり、日常のやらなければいけない他のことをサクサク進められるようになる気がする。

でも、判断から逃げることを目的にしてはいけない。

それでも、判断から逃げることを目的にしてはいけないと思う。一番最初に触れた執行役員の人もビジネスをより正確に回すという目的の手段として、不要な判断をしないようにしているだけであって、それ自体が目的ではないはず。

何も判断しないように決めうってしまうと、なんでもかんでも「自分はこれでいいのだ」と落ち着いてしまう。判断から逃げ続けることは、もしかしたらより良く進化できる可能性を捨ててしまうこともあるのかもしれない。

もしかしたら、転職したてだけど、すぐに転職したほうが良い可能性もあるし、お昼ご飯は別のものを食べたほうが午後仕事に集中できるかもしれない。そういった可能性を捨ててしまうことにもなる。

そういう意味で私たちは、何も判断せずに、何にも悩まずに過ごし続けることはできないのかもしれない。

スイマーであり続けられるか。

ところで、B'zの曲で私が1,2を争うほど好きなものに「スイマーよ!!」という曲があります。

メロディも素敵ながら歌詞が最高で、一番好きなフレーズをここで紹介します。

純情の海をクロールで横切ってゆこう 僕らは悩み多きスイマーだ かいて強くかいて歓びにタッチすれば 明日も捨てたもんじゃないだろう

人生を生き抜く人を旅人や戦士に例える曲はあれど、スイマーに例えた曲はなかなか無いのではないかと思う。

遠くに行こうともしていないし、戦おうともしていないし、何もしていないのに(というか何もしていないと)どんどん息苦しくなって、ばたばたしてしまうという意味で、旅人や戦士より、私たちはスイマーなのだと思う。

本当にすごい歌詞だなぁ。

精いっぱい水を掻いて進んで、楽しいことがあってもタッチするだけで、またターンして戻っていく。苦労して辿り着いた楽しさをずっと感じることもできないらしい。

やっぱり、私たちはスイマーなのだと思う。

だから、何が正しいか分からない中で何かをエイヤ!と決めてしまうことを勇気と呼ぶこともあるけれど、「もう悩むのも疲れたから、これで決めうってしまいたい」という時に、悩むことを止めないということも勇気のひとつだと思う。

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もう木曜日、あと2日で週末にタッチできるので、全国のスイマーのみなさん頑張りましょう!


今後も継続的に記事を書き続けていく予定です。 100円くらい投げてやっても良いかなという方がいらっしゃったら、とっても嬉しいです。ぜひよろしくお願いします!