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#060 チャンスの女神は前髪3本

写真:2年前のバリ島一人旅にて。

チャンスの女神を知っていますか?

僕はこの話を32歳の時に初めて聞いた。2年間の海外ボランティアから帰国し、この後どうしよう・・・と希望と不安が入り混じっていた2014年10月のころ。
海外ボランティアは2年間の活動を終えると、日本で「ただの人」に戻る。仕事を辞めずに行く制度を行使した人以外は、みんな無職である。だから、帰国後スムーズに次のキャリアに行けるようサポートしてくれる、ありがたい研修がある。

ボランティア送り出し機関の本音はこうである。
「おめーらさあ、いつまでも夢みてんじゃねーよ。現実みてさっさと再就職しやがれ。」と。
この研修がけっこう手厚くて、いまでも受講してよかったと思っている。内容は、マナー研修、就職面接対策などをグループに分かれて行うもの。元・大手航空会社のキャビンアテンダントの講師達が根気よく教えてくれる。この研修の最後のセッションで、僕のグループを担当してくれた講師が伝えてくれたこと、それが「チャンスの女神」の話である。

「チャンスの女神」は禿げている。

冒頭から度肝を抜かれる説明w。チャンスの女神(以下、女神)は前髪が3本しかない禿げ頭である。女神は僕らの前を然るべきタイミングで(頻繁に)通りがかるらしいのだ。つまり、「チャンスが来た!」っていう状況。女神を捕まえる方法はただ一つ。それは髪の毛を掴むこと!

この時に、「いや~、でもまだ自信ないな・・・。準備もできていないし・・・。」などと躊躇していると、女神はスーッと自分の前を通り過ぎてしまう。
その時、「いや、やっぱり挑戦してみよう!」と思い直し、その女神を捕まえようとするも、躊躇したせいで女神は自分の前を通過してしまっている。女神は後頭部がつるつるなので、捕まえようと頭に触れるも滑ってしまい、結果、女神をつかまえ損ねる、という話だ。
つまり、チャンスを掴むタイミングを絶対に逃してはならない、ということである。これは、イタリア語のことわざがルーツらしい。
諸説あるので、興味のある人はコチラを読んでみてほしい。おもしろいよ。

イラスト:https://ameblo.jp/cooper212/entry-12649903599.htmlより引用

女神の顔が見えるうちに前髪を掴め!!

好機は一瞬で通り過ぎる、という格言である。
これは、僕の人生を振り返ってみてもも、かなり納得できる。というより、何度もギリギリ滑り込みセーフでチャンスを掴んできている自負がある。
たとえば、
・最初の転職で地方自治体病院の募集をたまたまネットで見つけた時
・海外ボランティアの応募を思い立った時、書類の締め切りが1週間後に迫っていたこと
・海外ボランティア中の出会いにより、大学院進学を決意した時
・大学院在籍中に、外務省のミッションに関わるきっかけを教授からいただいたとき
・知り合いの医師から、アルバイトの紹介をもらい、北海道でスノーボード三昧の夢を叶えた時
・ミッションでお仕事させていただいた医師から、お仕事(前職)を紹介されたとき
などなど、全て僕はそのタイミングで確実に女神の前髪を捕まえてきた。
女神のお話を知るずっと前からだ。

すべてはタイミングとご縁

僕は社会人になってから、「ご縁」を意識して生きてきたように思う。仕事に限らず、パートナーの女性、住まいなんかもそうだ。もちろん、ご縁が続かないことも数えきれないほど経験してきた。
それでもやっぱり、幸運の鍵は「タイミングとご縁」だと確信している。僕がチャンスを生み出しているのではない。チャンスは常に人が運んできてくれるのだ。だから僕らには女神は見えない。だって、人の形をしているから。友人や同僚、親や先生、もしかしたら、見知らぬYouTuberかもしれない。

女神が頻繁にやってくる人の特徴

私見だが、女神が頻繁にやってくる人の特徴はこんな感じ。
① いつでも飛び込む準備ができている
⓶ 女神に気づくセンサーの感度が高い
③ 人の言う事を素直に聞ける
④ 周りの人を日ごろから大事にしている
⑤ 自らの判断で動き出せる

特に①は大事だと思う。以前の記事でも書かせていただいたが、僕のキャリアのモットーは「考えるよりも跳べ!」である。もっと言うと、「目をつぶって飛び降りてしまえ!」である。
人は皆、ビッグチャンスが来たときに怖気づいてしまう。それは崖っぷちみたいに見えるからだ(結婚もある意味そうかもw)。その崖の向こうには何も見えない。もう、目をつぶってでも叫びながらでも、飛び降りるかどうかの選択だ。
この時大事なのが⑤だと思う。決して周囲に相談しないことだ。
えッ、と思うかもしれないが、人に相談してはならない。親、配偶者や友人、先輩などに相談すると、たいがいロクなことがない。ネガティブキャンペーンを展開されて、いまの状態にとどまるように諭されるはずだ。
「もったいない」とか、想定されるリスク、オマエの実力との乖離、などをもっともらしく諭されるはずだ。だから、相談してはならない。
むしろ、宣言をしてしまうことだ。「俺、●●●することに決めた。」と。
いや、むしろ宣言すら必要ないかもしれない。

人生の主導権を他人に絶対に渡すな

これ、サッカー元日本代表の本田圭佑さんがインタビューで言っていた(ような気がする)僕の好きな言葉だ。

チャンスを運んでくるのは女神。
捕まえるかどうかを決めるのは自分。

ただ、それだけのことだ。

60日目 おわり。