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野菜の魅せ方」がシズル感を生む(ディスプレイ篇)

実は、美味しい野菜を美味しい料理で提供しているだけでは、こだわり野菜の取り組みはうまくいかないことがあります。お野菜の説明を聞いたり、見たりしてから、お客様がその料理を食べると、本当の野菜の実力が100%伝わるようになります。要するに、きれいな器に盛って料理を提供することと同じことなのです。


野菜のディスプレイ


お野菜を提供していくにあたって、こだわりを最も手早く伝える方法です。うまくコントロールできれば絶大な効果を発揮します。しかし、諸刃の剣であることも知っておく必要があります。

・メリット

お店の店頭などにボリュームのある陳列ができれば、何も伝えなくとも、お客様は「野菜にこだわっているお店なんだな~」と感じでくださいます。お客様はその心積りで、期待感を持ってお店の雰囲気を味わっていただけます。

・デメリット

野菜の陳列に時間がかけられず、結局傷んでいたりしてしまいお客様が不快に感じてしまう場合があります。皆さんもどこかの飲食店さんの店頭で見かけたことがあるのではないでしょうか。ああなってしまうと逆効果になってしまいます。

要するに、空調の利いた(乾燥した)施設内で、野菜を陳列しておくと100%野菜は傷みます。せっかく高糖度の野菜を準備しても糖度はすぐに低下し、普通の野菜になってしまうのです。ですので、野菜をディスプレイする場合は、「鮮度管理できる環境」を準備しておくことが必要です。

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①陳列用冷ケースを準備する


費用が掛かってしまうという点が難点ではありますが、野菜をウリにするお店であれば、最初から準備してもらいたいアイテムです。考え方としては、「台下冷蔵庫に野菜をしまっておくのであれば、表に出してお客様に見ていただこう」という位の発想です。

②寿司ネタケースに陳列する


差別化ポイントを探っていた天ぷら屋さんが、思い切って野菜を中心としたメニューに切り替えた際に、寿司ネタケースに野菜をふんだんに陳列したところ、お客様から大変評判が上がったという事例もあります。

③氷の上に陳列する


鮮魚を売りにしているお店と同様、氷を敷き詰めた陳列台の上に野菜をディスプレイする手法です。冷蔵庫はなかなか買えないけどというお店には向いているかもしれません。氷を敷き詰める以上、うまく排水できる台である必要はあります。

④提供の際に見てもらう


スペースの問題や、費用の問題でどうしても陳列することが難しい場合は、この手法で提供することをお勧めします。ザルの上などにこだわり野菜を並べ、「今からこちらのお野菜調理させていただきますね」「こちらのお野菜は◯◯で・・・」と説明してから、調理しお客様に召し上がっていただくことができれば、大きな付加価値となることは間違いありません。

このように手を抜かず、「価値のあるものを価値のある形として、適正に提供していくこと」が、飲食店としての重要な仕事であると思います。「伝えること」に手を抜かないようにしてください。

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