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野菜の温度・湿度管理

良くご質問いただく中に、野菜の温度管理に関するご質問を頂くことがあります。一つ一つの野菜の種類別で温度管理をしていくことは事実上不可能な部分もありますが、注意しておくべき点がいくつかありますのでご紹介したいと思います。

玉ねぎ


たいていのお野菜は、冷蔵保管してもよいものですが、玉ねぎは要注意です。低い温度が苦手ではありませんが、野菜の中でもトップクラスに「湿度」を嫌います。ですので、「風通しの良い冷暗所」で保管するようにしてください。段ボールのまま保管などはもってのほかです。

さつま芋


さつま芋は、玉ねぎと逆で、湿度よりも「温度」に弱い野菜です。10度以下の温度になると痛みが急激に早くなりますので、冷蔵保管などは絶対に向きません。冬場の気温が10度を下回るようになると長期保存が難しくなってきますので、手に入れたらすぐに使うようにしてください。冬場は温かい室内で保管するように注意してください。

かぼちゃ


年を超すと、国産の南瓜を見かけなくなりますよね。なぜかといいますと、夏場に収穫された南瓜が一番寒い時期に耐えられず、日持ちしないという点が一つの理由です。南瓜ならいくらでも日持ちしそうな感じがしますが、カットしていないもので、1~2か月が限界というところでしょうか。生産者さんがどれ位保管していたかによっても日持ちは変わってきます。

トマト


トマトは常温で放置すると糖度が落ちるといったことはありません。比較的鮮度管理が容易な野菜ではありますが、1つだけ注意点があります。「温度変化に弱い」という点です。冷蔵庫から出したり、入れたりというところには不向きですので、できる限り一定の温度で保管してあげてください。

野菜の大敵は「乾燥」


クーラーの部屋の中にいて、「やたら乾燥するな~」って思った経験ありませんか?温度を冷やすときに、空気中の水分が失われ乾燥します。室外機の外で水が流れていっていますよね。実は冷蔵庫でも同じ現象が起こっているのです。高機能冷蔵庫であれば、湿度を補うような機能がついていますが、通常の冷蔵庫の場合だと、乾燥している状態になりますので、保湿が必要です。

鮮度保持袋(防曇)


高機能のものではありませんが、我々が野菜を詰めているなんてことない「袋」。あれは「ボードン(防曇)」といいまして、実は野菜専用の保持袋なんです。野菜から出る水分を適度に外に逃がしてくれる構造になっています。

一般的な温度・湿度管理の考え方


色々と書きましたので、難しく思われる方がいらっしゃるかもわかりませんが、かなりシンプルに記載すると下記の様な温度管理が必要です。

まとめ

・夏野菜の保管温度は高め(茄子・ピーマン等)

・芋類は冷やし過ぎない

・その他の野菜は一般的な野菜室の温度で保管

・カットしたものもラップして野菜室にて保管

・多くの野菜は、湿度が奪われがちなので、濡れた新聞紙等で湿度を補う


とは言いながら、野菜はできる限り鮮度良く使っていただくのが一番です。


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