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2022年に読んだ本、個人的ランキング(生き物系入門書多め)

毎年、年末になるとFacebookに書いていた、その年に読んだ本の個人的なランキングを2022年はnoteにも書いてみようと思います。

例年は小説とかが結構ランクインするし、今年もち読んでいるのですが、2022年は馬以外の動物も学ぼうと思って博物館の講座に行ったり、生物分類技能検定を受けたりと動き始めた年のため、生き物系の入門書が多めです。

第5位 海獣学者、クジラを解剖する。(田島木綿子)

→ 科博の田島先生の本。表紙のアイデアが自分の好みすぎてジャケ買いのようなところも。今年ストランディングしたイルカの解剖を見せていただくという貴重な機会に恵まれ、たまたま事前にこの本を読んでいたことで、点と点が繋がるようなところがあったりもして印象に残りました。また骨格標本をつくるときに、煮たり埋めたりする以外に馬糞を使う方法がある(馬の腸内にいる細菌叢に分解させる)という方法があることを初めて知り、馬クラスタとしてはうきうきしました。

第4位 カラスの教科書(松原始)

→昨年、家の敷地内にカラスファミリーが巣を作り、朝4時前から大騒ぎするので結構ストレスだったのですが(元々カラス自体は嫌いじゃないけど、このファミリーのおかげで連日寝不足になった)、本書からカラスの習性や巣立ちの過程を学んだことによってカラスファミリーはやっかいな居候から良き観察対象となった。私が住んでいるところは最寄り駅の北口側が住宅街で、南口が里山なのですが駅を境にハシブトガラスとハシボソガラスが別れて住んでいることに気づいたりと日常のなかの小さな発見にもつながりました。可愛らしい表紙に似合わず400ページほどあって読み応えも十分。

第3位 世物を分けると世界が分かる(岡西政典)

→今年、生物分類技能検定の4級と3級を受けましたが、受験を決めたのが試験の2週間前くらいで。分類学って何なのか、よくわからぬまま、雑に過去問を暗記するみたいな感じの勉強法になってしまいモヤモヤしていました。順序はおかしくなったけれど、本書を読んで分類することの意味だったり大切さを知ることができてつっかえてたものが取れたかんじがします。また、分類の話だけではなくて、標本の価値の話もでてきたのが博物館で標本作りのお手伝いをしはじめた身としては嬉しかったです。(なお、3級は落ちました...来年またがんばるよ...)

第2位 進化のからくり 現代のダーウィンたちの物語(千葉聡)

→生物の進化の本って入門書と書いてあっても、私のような素人にはたいてい難しくて、うーんとなってしまっていたのですが、本書はやさしく丁寧に書いてあって、文章も読みやすくてわかりやすい。説明がわかりやすいだけにとどまらず、文才がありすぎるなと思いました。前半で生物の進化とは?を解説した後は、ダーウィン以降の進化生物学者たちの奮闘について書かれており、それもおもしろい。本書を読んでから、カタツムリに出会ったら左巻きか右巻きか確認するようになったけれど、我が家の周辺には左巻きのカタツムリが多いようです。

第1位 インド残酷物語 世界一たくましい民(池亀彩)

→今年は私にとってのインド元年で、インド映画を10本くらい見ました。そのうち半分はYouTubeでテルグ語配信されてるものを日本語の自動翻訳機能を駆使して見ています。でも、背景とか文化とかを知らないから、意味わからん!となる場面も多かった。本書を読んで「あのシーンはこういうことだったのかな」と思うところもあれば、かといってすべて理解できるようになったわけではないのですが、自分の中にあった勝手な"インド"のイメージをかなりアップデートできたのではなかろうか、と思います。またタイトルは何やら恐ろしげだけれども、中を読んだら、著者のストレートではないインド愛が伝わる一冊だと思います。

そんなわけで、5位から4位までは生き物入門書系、1位だけ生き物系ではないという結果になりました。今年は2020年、2021年ほど冊数は読めなかったので、来年はもっとたくさん読めたらいいなと思います。ではでは。

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