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【武学】空手や合気道、柔術、剣術などの武術上達の秘訣は仮想対戦で動きの質を高める独り稽古にある!

オリンピック種目として注目を集めるようになった空手や、女性にも人気の合気道やブラジルの柔術家であるヒクソン・グレイシーの神格化された強さに憧れて始めた柔術愛好家たちの関心は、どうやったら強くなれるのか?

もちろん、精神的な修養が目的という人もいるだろうけど武術・武道に目覚める人の関心は、自身を高めるという本質的な目的と強さへの欲求ではないかと思うのですよね。

合気道については、もともとの発祥時に創始者である植芝盛平翁が宗教観を取り入れて興った新興武道ともいえる背景があるので、精神修養が目的という門人が多そうだし、相手と闘うのではなく相手とも和して共存という理念なのだろう。

また四国において戦後に宗道臣(そうどうしん)師によって創始された少林寺拳法においても、掲げている理念などに合気道に通じるものがあるけど、こちらは少林寺総本山そのものが、れっきとした宗教法人になっているので他の武道に比べると異色の存在ですね。

なので組織の在り方としてみると、宗教団体や武道団体というより社会教育団体というほうがぴったりくる活動を行っているようです。

日本柔道や剣道については、今や競技スポーツとしての武道団体になっているので、古来から伝承されてきた武術の稽古とは普段の稽古・修行法が異なっていて当然といえば当然なのですよね。

この記事のテーマとして書きたかったことは、競技スポーツとしての武道でも同じだと思うけど、稽古・修行の目的として強さを求める人に欠かせないのが、仮想対戦による独り稽古をやれば身体動作の質を飛躍的に高めることができるよ、ということです。

そもそも仮想対戦って何よ?

そんな声が聞こえてきそうだけど、仮想対戦というのは自分の頭の中で作り出した試合・対戦をバーチャルで繰り返すイメージトレーニングのようなものですね。

上手くいく状況をイメージするとか、試技に成功したり記録を更新することをイメージする、というような漠然としたものではなくて、もっとリアルに闘いを再現する(創出する)わけです。

空手で例にとると、不意に横から下段蹴りで膝を狙って攻撃してきた相手にどのように身体を動かして反応し、防御や反撃をするのか、これを単発の攻防で済ますのではなく決着が付くまで延々と、相手との攻防を繰り返すわけですね。

どこで勝負が決まるのかは、当人のレベル次第になってしまいますが、仮想敵との独り稽古の効果は実際に身体を動かしてやる稽古より、上達には欠かせないと評価しているくらいです。

初級者はムリだと思いますが、中級者から上級者(黒帯高段者)にいたっては、この仮想敵との独り稽古を無意識に実践しているかもしれませんね。

まぁ、相手を仕留めたり自分が倒されたりということを繰り返しながら、技と身体運動操作の理想型を覚え込んでいく稽古法です。

この稽古で効果を上げるには、自分の身体操作の運動能力を自覚した上で相手の攻撃や仕掛けの動作に対して、自分の身体各部も微妙な動きで反射反応できるようにならないといけません。

大雑把なイメージでは効果がありませんので、超具体的に頭の中の仮想敵と自分の動きを創出することが、現実の身体各部の動きの質を高めることに繋がるんですね。

なぜ仮想敵との独り稽古で上達するのか?

仮想敵を設定した上で行う独り稽古が上達に繋がるわけは、自分の身体各部の操作を脳と脊髄だけでなく、骨格と筋肉の動作に皮膚感覚までを実戦同様にトレースを繰り返すことで、身体脳に覚え込ませることができるから。

身体の動き(運動操作)を鍛えることが、脳内に細胞の動力装置となる新しいミトコンドリアを作り出し、脳を強化するということが米国のサウスキャロライナ大学の研究で実証されています。

また手指の活発な運動が脳を刺激して、認知症の予防にも効果があるということは、たびたびテレビなどでも報道されていますよね?

身体各部の動作に信号を送り、身体の動きの司令塔となる神経組織も脳からの一方通行だけではなく、脊髄反射と呼ばれるような脳からの指令を待たずに身体が反応する動きも認められています。

脳と身体(肉体)とは不可分の関係ですが、これをより密接に機能するように鍛えるのが、脳内運動としての武術・武道における仮想敵との独り稽古ということですね。

そもそも私たち人類の身体には、眠ったままで活用できていない動物としての潜在能力が潜んでいます。この潜在能力を覚醒させるためにも、自分の意識を身体内部の深層にまで行き渡らせることが重要になってきます。

ヨガにしろ座禅にしろ、最近流行りのマインドフルネスにしろ、同様の効果を現すことでは仮想敵との独り稽古も似たようなものですね。

ほら、よくあるでしょ?
お前は既に死んでいる、とか斬られている、とかのマンガやドラマや小説でも出てくる描写。

あれって、まったくのデタラメではなく達人たちが刀を鞘の中に納めたままで、斬ろうとすればいつでも確実に斬れる間合いに、相手を居付かせた状況をいってるわけですよ。

これと同じことを現代でも稽古として取り入れて仮想敵との独り稽古を繰り返したら、やらないより上達がずっと早いということですね。

この仮想敵と想念の中で行う独り稽古は、意識を集中してやることも大事なので、通勤電車やバスの中などで行うのはオススメしません。

この仮想敵との独り稽古を武術ではなく、対人関係や仕事のプレゼンテーションなどに活用することも可能なので、ぜひやり方をマスターして自分のスキルアップに役立ててはどうですか?

ってことで 今回のテーマは
【武学】空手や合気道、柔術、剣術などの武術上達の秘訣は仮想対戦で動きの質を高める独り稽古にある!」という分る人にはわかるけど、わからん人には何じゃラホイ? という話。


では!

脳も鍛えて のほほんと。


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