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「今までなんとかやってきたんですから、何が問題なんですか?」

「今までなんとかやってきたんですから、何が問題なんですか?」

あるきっかけで、私の前の責任者がキレ気味に私に言ってきたんです。
ちなみに、その方は定年後に再雇用で勤務されていました。


距離のある地方へ異動したときの話です。

新しく赴任して、しばらく部署のあり方を観察していたんです。
観察すればするほど、「ん?」「なんでそんなことしてるの?」
などなど、いろんな「???」の連続でした。

とはいえ、赴任してすぐにいろいろなことを変えると、ややこしい問題に発展しそうですので、数カ月は観察の継続をし続けていたんです。

いろいろあります。
「あいさつはするけど目をあわせない」
「それってコンプライアンス違反じゃない?」
「報告・連絡・相談がない」
「自分たちで勝手に決めて、都合の悪いことだけ私に言ってくる」
一部を挙げましたけど、他にもたくさんあります。

私の前の責任者をMさんとします。
Mさんも、前任者としてのプライドもあったのかもしれませんが、新しく赴任してきた私がMさんにいろんな相談をして、教えを乞うと思っていたのでしょうね。
部署を観察していて、不思議なことっていうか、コンプライアンスが守られていない職場だったんです。
前責任者のMさんに聞いても、好転する訳ないだろうし、自分たちのやり方を維持しようとするだけだろうなって思ってましたので、Mさんに業務のことを聞くことはしなかったんです。
自分で変えることができる部分を、少しづつ正常に戻していってました。

そうしたら、ある日突然、
M「なんで、私に何も相談してこないのですか?」←少しキレ気味で
私「えっ???・・・・」←何?急に?驚く!
M「いろいろと変更してますけど、なんで私に相談してこないんですか?」
私「すいませんが、なんで私がMさんになんでも相談しないといけないのですか?、今は私がここの責任者だし、必要なことがあれば、もちろんMさんにも聞きます。」
M「私が前任者として一番知っているんだから、なぜ聞かない?」
私「Mさんにとって、今の職場は普通かもしれませんが、やるべきことが行われていない職場ですよ。そのうち問題となることも潜めています。だから、私の責任で協力してくれる人と少しづつ変えています。」
「今までなんとかやってきたんですから、何が問題なんですか?」
私「・・・・・」←開いた口がふさがらない
私「今まではなんとかなったかもしれませんが、これからはなんとかならないかもしれません。もし問題が発生したら誰の責任になりますか?Mさんが責任を取るのですか?Mさんじゃなく私が責任を取らないといけませんよね」
M「だから問題なんて起こっていないじゃないですか」←かなりキレ気味
私「わかりました。このまま話を続けても平行線ですから一旦止めましょう。日をおいて話しましょう。」

恥ずかしながら、ものすごく低レベルな会話ですよね。

部署の人材が入れ替わることなく時間だけが経過することで、「ゆでガエル」な状態になっていたことがわかると思います。
きっと、Mさんも責任者になる前から、そういう部署の状態の中で育ってきたから、今までの状態が当たり前になってたんでしょうね。
そういった視点からみれば、Mさんも組織の被害者かもしれません。

「ゆでガエル理論」については、詳しくは下記を参照してください。

そういった組織って、少なくないと思います。
人の考え方や価値観って、短期間に変わる訳ありません。
タイミングをみながら、少しづつ変わる方向に向ければいいのですが、変わらない人はたくさんいます。

結果的に、Mさんは変わることはありませんでした。
自分軸が強いのでしょうね。
ただ、Mさんも過去を振り返ってくれた様子はありましたので、なんとなく自分では変わろうとした部分はあったかもしれません。
周りは気づきませんでしたが・・・。

ここまで読んでいただきありがとうございます。
貴重な時間を使っていただき感謝申し上げます。


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