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【短歌】「大人の学び」その弍

「新しい生活」

学び舎で
過ごした友と
再会す
居心地のよさ
いまも変わらず

あの時は
苦しかったと 
語り合う
過去形になる
学生時代

ミーティング
友と同時に
ペンうごき
顔見合わせて
うふふと笑う

新しい
プランを語り
前を向く
我らは既に
未来を歩く

あとがき

 私が入学した学年は、飲み会で親睦を深めたり、苦戦していた統計学の勉強会を開催していました。声を掛ける人がいて、集まる人がいて、これらは成立します。もちろん全く来ない人もいました。でも講義の合間の短い時間で、繋がる人間関係もありました。だから皆仲が良い学年だと言われていました。この1年間があったからこそ、コロナ禍に巻き込まれて、会えなくなっても、相談したり、情報交換をする人間関係を継続することが出来たのだと思います。

 去年、入学した後輩たちは、コロナウィルスの流行で、私たちの学生時代とは、全く違う1年次を過ごしていました。2年次の研究は、孤独で過酷だと思います。研究は先生の指導を受けたり、先輩や友人の意見を聞いたりすることが、大きなヒントになるからです。1人の発想など、凡人にはたかだか知れていると、私はこのように考えています。

 修論の追い込み時期になると、友人同士の励ましあいが、大きな支えになりました。学校で人に会うことが稀な時に、足音が聞こえると、「誰かきてる!」と廊下に出てみたり、研究室に明かりが見えると、ノックしてくれる友達もいました。これらのような小さな交流から「私1人が苦しんでいるわけではない」と思えることが、どんなに支えになったのか計り知れません。結果的に例年以上の人数の卒業生だったそうです。

 この苦しい時期の共有があればこそ、大学院での仲間と新しいことを始めようという「現在」に繋がっているのだと思います。

 いま学んでいる人、これから学ぶ人の不安は大きいと思います。しかしアフターコロナの学びの場の変化は致し方ないので、環境の変化に対応できる人こそが、生き延びるべき人だと思います。だからどんな環境下であったとしても、自分の学びの目的を忘れずに、頑張ってほしいと思います。環境変化は悪いことばかりじゃありませんので、変化を楽しみ学んで欲しいです。

 それぞれの人生の主役は私たち自身です。それぞれの状況を楽しんでいきたいですね。


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