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ディズニー値上げで満足するのは誰か?

先週、日本にてディズニーリゾート等を運営しているオリエンタルランドが、今年の10月1日からディズニーランド・シーの入場料値上げの発表がされました。
SNSでもトレンドに入るくらい、
話題のニュースになりました。

そんなニュースの後、オリエンタルランド(OLC)の時価総額が27日、終値ベースで初めて10兆円を超えました。
三菱商事やソフトバンクなどの大企業を大きく超えて、日本で第8位の時価総額となりました。

買いが走った背景には、インバウンド(訪日外国人)の増加などから業績拡大への期待が高まったことがあると思いますが、少なからずチケットの値上げも影響していると思います。

そこで今回は、ディズニーランド、シーのチケットが値上げされる、というニュースについて個人的見解を話します。

文章が長くなるかもなので、結論を先にお伝えすると「値上げは賛成だよ」、という前提のもと、
値上げの背景などについて考えてみました。
(投資家ではなく、ただのいちディズニーファンです笑。)

結局、値上げすることで恩恵を受けるのは、
会社と、株式を保有する株主だけか…
いえ、そんなことありませんよ。
私たちパーク利用者だってこんなふうに恩恵を受けるのです。
そんな話ができたらなと思います。

▶︎値上げ幅はどれくらい?

最も混雑する時期の価格は大人1日券で、1万900円となり、現在より1500円高くなる。1万円を超えるのは初めて。

TDRは混雑具合などに応じて価格を変える「変動価格制(ダイナミックプライシング)」を導入している。
大人の1日券はこれまで7900〜9400円の4段階だったが、10月以降は7900円、8400円、8900円、9400円、9900円、1万900円と6段階に分ける。
入園が少ない平日ほど安く、
入園が多い休日ほど高くなる。

SNSでも「ディズニー1万円」「ディズニー値上げ」というワードだけが一人歩きして、トレンドになるほど、話題となりました。

▶︎値上げに対しての反応

ご存知のように昨今、さまざまな物やサービスが値上げしています。

僕がサッとTwitterで見た感じでは、値上げに対して、賛成4割、反対6割くらいの感じでした。

ここからは僕の憶測の話なので、
正確な情報でないことはわかってほしいのですが、僕が思うに、ディズニー(正確にいうとオリエンタルランド)がチケットを値上げするのは仕方のないことだと思いました。

なぜ値上げせざるを得ないのか、
それは売上収益を十分に確保するためです。

用はその目的のために、どこかしらで値上げするなり、有料サービスを増やすなりしないと、
コロナ禍での赤字や、キャストの人件費、今後のパーク運営費、修繕費を払っていくのが困難。
#サービス維持が難しくなる

▶︎なぜ値上げが正解?

まず、今回の話を進めていく上での
大前提として、
日本人は、平等が大好きです。(#僕も好き)
言い換えれば、不平等をものすごく嫌います。

それこそ、かつて日本は高度経済成長と言われていた時期に、一億総中流国家、社会だなんて言われていました。

この平等意識は私たちが日頃利用するサービスの価格にも反映されており、

大人や子供による値段の上下はあるものの、基本みんな(大人は)一律料金が多いです。
#映画の鑑賞料金が代表的

僕は小学生の時、音楽のライブへ参加した時、
疑問に持ったことなのですが、、、
#たぶんみんなもそう

座席がステージに近い前の席でも、二階席でも、3回席の一番後ろの席でもチケット料金は同じです。そこに「なんだかなぁ」という疑問を持っていました。
実際に一番後ろの方の席だった時は、「自分は運が悪いな」と思いました。

一方で、劇団四季などのミュージカル、舞台などでは座席によって値段が異なります。
#SS席とかA席とかいうやつ

これは座席の見やすさが値段に関係しています。
僕はこっちの方が公平なのでは?と思います。
3階席になったとしても、
まあ安い席を購入したから仕方ないなぁって感じ。平等と公平という話になる。

新幹線や飛行機では、
エコノミークラス、ビジネスクラスと
席ごとに料金が異なります。
移動にかかる時間は同じですが、
座席の快適性や、サービス(食事とか寝具提供)で変わります。
#ビジネスクラス片道100万円とかもあるよね

ホテルなんかは、需要と供給で部屋の料金が変わる、ダイナミックプライシングというやつです。
1ヶ月前から予約すると何割引というサービスもありますよね。

これらをまとめると、

・日本のサービスの料金は一律が基本
・一部には需給を反映したダイナミックプライシングがある
・お金がある人、お金がない人に関係なく、
一律のサービスが提供されている

▶︎チケットを値上げせざるをえなかった

ディズニーランドを運営するオリエンタルランドの視点に立って考えてみると、

コロナ禍でパークの運営ができず、
しばらくは入場制限などでコロナ前よりも
客数が圧倒的に減りました。

お客さまを満足させるために、
新エリアの建設も予定されています。

ここからさらに莫大なお金(売上収益)が必要になるわけです。
当たり前ですが、夢の国を作るためには、
たくさんのお金が必要になります。
お金によって、キャストが集まり、社員が集まり、魅力的なイベントや空間が作られて、ホスピタリティの高いサービスが生まれます。

売上を上げる計算式はシンプルに表すと、
売上=客単価×客数です。

例えば、チケットを値下げすれば、来園者数はかなり増えると思います。
しかし、来園者数が増えることは、
顧客の満足度を下げちゃいます。
#アトラクションの待ち時間長い
#レストランでゆっくり食事できない

なので、顧客満足度を重視するディズニーは、
できる限りこれ以上客数を増やし続ける施策は取るのが難しい、、、。
(だから需給に応じてチケット料金を変更している)

追記:ディズニーリゾートほどの人気あるテーマパークは値下げによる価格弾力性が高く、値下げすれば混雑する→入場規制→結果的に入れなかった人の不満爆発、という流れが予想されるので

つまり、値上げすることは、
会社の売上を伸ばす意味もありますが、
コロナが明けて、インバウンドも増える中、
値上げをすることで、顧客満足度を上げるという意味合いもあると思います。

▶︎顧客満足度と向き合う

そんな中、ディズニーは顧客満足度を高めるために、大阪のUSJ同様に、優先的にアトラクションに乗れるディズニープレミアムアクセス(DPA)というチケットを1年ほど前から販売スタートしました。

これは新アトラクションや人気のアトラクション、イベントについて、1アトラクション(1イベント)につき一人2000円で指定された時間にスムーズにアトラクションに乗れる、イベントを見れるというやつです。
興味深いのが大人2000円、子供は1000円とかではなくて、子供も大人も一律2000円なんです!
なので、夢のない現実的な話をして申し訳ないですが、4人家族で例えば人気の美女と野獣のアトラクションに乗ろうと思えば、
2000円×4人で8000円かかります。

でもこれは時間をお金で買うみたいなもので、
わざわざ遠方からディズニーに来たファミリー層や海外のお客さまにとっては、ありがたいサービスとも言えます。
特にディズニーランドの名物であるエレクトリカルパレードなんて、何時間も前から最前列で場所取りしないとみれなかったりします。
せっかく海外から来たのに、ショーのために1〜2時間前からレジャーシートを敷いて場所取るのって、もったいないですよね。
それならアトラクション、レストランで時間を使いたいですよね。。。
そんな方にとっては、2000円は決して安いお買い物ではないとは思いますが、良いサービスと言えるかもしれません。

このディズニープレミアムアクセスは、
通の間で有料ファストパスなんて呼ばれていて、発表時は否定的な意見が多かった印象でした。
「ディズニーにこんなことしてほしくなかった」「夢が壊れる」「金持ちを優遇しやがって!」とかなり波紋を呼びました。

ユニバでは許されて、海外のディズニーでも受け入れられているのに、どうしてでしょうか?
(海外だと5〜6つのアトラクションが複数入って1万5千円〜2万円みたいな感じ)

それはやっと戻りましたが、
平等ではないからです。
みんな一律のサービスが受けられない。

▶︎ファストパス廃止

ディズニーは今月、一部のアトラクションを短い待ち時間で利用できる「ディズニー・ファストパス」のサービスを終了すると発表しました。
もともと2020年の新型コロナウイルスによる臨時休園以降、休止されていましたが、復活することなく、終了。
代わりに、新しく夏から期間限定で「東京ディズニーリゾート40周年記念プライオリティパス」が導入されることが発表されました。 

このサービスの特徴はさきほどのプレミアムアクセス(有料)と違って、無料だということ。ディズニープレミアムアクセス対象のアトラクションを除く、一部のアトラクションでパーク入園後専用アプリで無料で時間指定券を発行できます。

(「プーさんのハニーハント」や「レイジングスピリッツ」など、14のアトラクションを短い待ち時間で利用することができる)
ここで有料ではなく、無料で提供できたのも、
もしかするとチケットを値上げできたからなのかもしれません。

とにかくこのニュースは嬉しいものでした。
(無料なので、誰でも受けられるサービス)
#ファストパスに愛着あったので 、それが無くなること自体は寂しいですが…

しかし、あくまで期間限定なので、、、
もしかするといずれ有料サービスとして提供されるかもしれませんね…。
少なくともここにディズニーの配慮みたいなものを感じました。

一部のアトラクションやショーをお金を払って優先的に見れるサービス(有料)を出せば、顧客からの反応は渋く納得されず…
それなら、一律にチケットを値上げするしかないね…そんな風に考えたのかも。
信じるか、信じないかはあなた次第です笑。

そういや、昨日USJから新しい年パスが登場しましたね〜除外日ゼロの年パスいいね👍

チケットが値上げされることは、
一面的な見方でみると、なかなかテーマパークに行きにくいという問題につながります。
悪い意味での夢の国になっちゃう、、、。

しかし、多面的に見ることで、
結果的にディズニーブランド、パークの満足度向上につながるのではないかと思いました。

今後も夢を見させてください。
ここまで読んでくださりありがとうございました。

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