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ムーンショットの考えと研究項目(2023年3月20日ムーンショット書籍追記)

はじめに SFプロトタイピングに対する私の考え

未来の技術予測は昔から行われており、100年前の「100年後の予測」がどれだけ当たったかが、時々話題になる。
それらは娯楽要素が強く、生活改善にはあまり役に立たない。

いっぽう、世界の企業トップ100や国家の順位が激しく入れ替わる今日、未来を予測し、それにいち早く対応する能力が組織に求められている。

国レベルでは未来の技術予測をNISTEPが行い、国の科学技術戦略に反映されているが、デルファイ調査結果に基づいたフォアキャスティング手法を採用している。これは、過去の技術レベルの向上速度を外挿し、未来の技術レベルを予測する。

これに対し、ブラウン管が液晶に置き換わるような技術水準の跳躍は、フォアキャスティング手法では困難である。

そこで、先ず未来の理想社会を考え、その未来社会に必要とされる技術水準を明らかにし、現在の技術水準から未来の技術水準に到達するロードマップを作成するバックキャスティング手法が考案された。

シナリオライティングやSFプロトタイピングが代表であり、どちらも未来社会の住人になりきって未来社会の良くない点を体感し、社会を更に理想的なものにしていくところに重点を置く。
バックキャスティングのロードマップは、技術の跳躍を組み込んではじめて描くことができる

以下に、内閣府がSFプロトタイピングを用いて作成したシナリオムーンショットを紹介する。

2022年12月4日

2022年12月4日

1.ムーンショット

ムーンショットのビジョン設定にSFプロトタイピング手法が活用された。ムーンショットの課題は以下のとおりである。

目標1:身体,脳,空間,時間の制約から解放

目標2:疾患の超早期予測・予防

目標3:自ら学習・行動し共生するAIロボット

目標4:地球環境の再生

目標5:2050年の食と農

目標6:誤り耐性型汎用量子コンピュータ

目標7:健康不安なく100歳まで

目標8:気象制御による極端風水害の軽減

目標9:こころの安らぎや活力を増大

参考:

私が考える2050年の社会:NISTEPの分類に沿った未来技術予測

私が考える2050年の社会:ムーンショット課題に沿った未来技術予測

おわりに

ムーンショットは2030年までの10年間のプロジェクトで、テーマはどんどん入れ替わっています。
私と関係が深い課題1なので随時更新していく予定です



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