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プロコーチ資格CPCC取得までを振り返る

2022年10月に、米国CTI認定のプロコーチ資格、CPCC®︎(Certified Professional Co-Active Coach)を取得しました。
最初のnoteで自己紹介を書いてから、よくぞここまで放置したなと、自分にある意味感心しつつ、さすがに今回は、ここまでの出会いも、道のりも、「合格」の文字を見た瞬間の感覚も、しっかりと記録に残しておきたいと思う。

上級コースに進んだ理由

もともと資格を取るということ自体には、強いこだわりがあったわけではなかった。無いよりあったほうがいい。コーチングを続けるなら上級コースもいったほうがいいだろう。色々上級コース体験談を検索してる時点で多分行くんだろうなとは思ってる。ただ、まあまあなお金をかけるだけの明確な理由というか最後の一押しが見つからない。。。
という、上級コースへ興味はあるけど決め切れていない状態で参加した応用の「プロセス」コース。

参加されていたアシスタントさんと2人1組で、今さっきコースリーダーに見せてもらったデモの通りの流れでコーチ役をやったときの事。デモで見たとおりに、

コーチ役(私):「じゃあその感情を一緒に見に行ってみませんか?私も一緒にいるので」

クライアント役:「んー。いやだな。だって、見たくなくてずっとここまできたんだよ。」

へっっっ?!
いま「イヤだ」っていった?!
いやいやいやいや、そのパターンはデモで見てませんけど?!
どうしたらいいんだろう????

っと軽くパニックになりつつ、しどろもどろで時間終了。
その時に衝撃的に自分の中に出てきた言葉は、

「あ、わたし、クライアントと共にいるってどういうことか分かってない。っというか、その覚悟を持っていない」
だった。

自分の不甲斐なさに泣きながらも明確な上級コースへ進む理由が見つかり、プロセスコース終了時には上級コースに行くことを決めていました。

ちなみに、この時のアシスタントさん(先輩CPCC)とは、上級コースからずーーーっとスキルドリルにお付き合いいただいていて、この出会いが無かったら今の私はいないと断言できるぐらい、誰よりもお世話になってる。

上級コースがはじまって

エイリアンチームのメンバーと共に2022年1月に上級コースがスタート。
フルタイムで働き、4月から小学校に上がる子供を一人で育てながらのコースは、兎にも角にも時間の調整と子供の理解との闘い。
子供が小学校で使う算数セットのおはじきに、ピンセットでお名前シールをちまちま貼りながら音声デモを聴いたり、慣れない小学校で1日過ごし、帰宅して「家の中は安全だけど、外は危険だ」と、どんな壮絶な戦いをしてきたのか分からないけど玄関で脱力している子供をせっついて夕飯を食べさせ、急いで宿題をやらせて19:30からのグループコールやスキルドリルに駆け込んだり。どの流れでタスクをこなしたら効率がいいかを常に模索する日々。自分でいうのもあれだけど、割と効率的に優先順位をつけてタスクを時間内にこなす事には自信があった私が、さすがにしんどい。。。と何度思ったことか。

日々の生活に上級コースのタスクをねじ込むだけでも大変だったが、そんなことよりも個人的にキツかったのは、グループスーパービジョンやスキルドリルで、人前でコーチングをすること。
これがどうにもなかなか慣れない。
安心安全の場・実験の場・失敗してもいい!なんてことは頭で分かっているけど、「下手だと思われたくない」「それなりにやらないと」って思ってる自分がいる。緊張する。

全員参加のグループコールでは「じゃあ、今日はヤンジャ、コーチやってみようか」って言われませんように(祈)っと思いながら、まあまあ後半まで実は過ごしていた。そんな感じでも、1度も欠席せずに参加できたのは、「なんだかんだ参加しちゃえば楽しいんだよ、すごく。」
って毎回感じていたから。

そう、この写真を見ればわかる通り、本当にエイリアンチームは最高のメンバーだ。

エイリアンズ

コース中に得たもの

スキル云々はもちろん上級コースで得たものは色々とあるが、私がこのコースに参加して、この期間を過ごしたことで1番よかったのは、自分が気が付いていない自分や、存在感、人としてもコーチとしても相手に与えるインパクトを沢山の人達にフィードバックしてもらえたこと。

驚くほどに、自分が自分に対して持っている印象とかけ離れていて、最初の頃は嬉しい内容でも受け取れなかった。
「へぇ~、誰の話をしているんだろう?」っと思って聞いてたことも。

ただ、コース期間中に投げてもらえるフィードバックの数や量は尋常じゃない。そして、言ってくれる人達は全員コーアクティブに接してくれるので、中途半端に私に関わっているわけではなく、本気で言ってくれていることはわかる。

ここまで色々な人に、似たような私の強みを言ってもらえるのに、なんで私は受け取れないんだろう?と思ったときに、私自身が自分に持っているイメージが、随分と長い事アップデートされていないことに気が付いた。

私にとってはこれが地味に大きなことで、少しずつアップデートしていく過程で、ずっと抱えていた劣等感とか孤独感、自己肯定感の低さが小さくなっていいく感じ。なんだかここからの人生は、凄く変わっていくんじゃないか?!きっと変えていける!と思えるきっかけになった。

これまで受け取った良いフィードバックだけを集めて冊子にでもして、落ち込んだ時に見たら、そのへんの自己啓発本よりよっぽどアガると割と本気で思ったりするぐらい、パワフルだった。

コース修了~CPCC試験まで

6月末に上級コース自体が終わって、10月に試験を受けるまでの期間は、100時間の有料セッションを積み上げつつ、スキルドリルを続ける日々。少しずつ「試験」を意識していく中で、自分の課題として挙がってきたのは「思いきり」。

ちょうどシナジーコースのアシスタントに入らせていただく機会があり、そこで目の当たりにしたコーリーダー達の全身全霊で枠を大きく超えていく姿が最高に格好良くて、生きてるってこういうことだなっと謎に勝手に感動。そうだ、試験まではこれをテーマにしようと設定し過ごし始めた。

幸い、コーチングを受ける機会もコーアクティブな語り合いをする機会もたくさんある。そんな時に言われた言葉。

「ヤンジャ、思いきりができないんですぅ~とか言っちゃうような、
ダサいCPCCにはならないでね」

言われた時は、「うん、ならないよ!」と即答したものの、
この言葉、妙にあとからジワジワやってくる。

「ダサい」って、形容詞が付くのはシンプルに嫌だ。
思いきりができないのは、確かにダサい。
で、他にどんなのがダサいのか??

考え始めると大喜利みたいで結構おもしろいと同時に、試験はただ合格すればいいものではないな、万が一にもうっかり「ダサい」のに合格しちゃったら、きっともう二度と「ダサい」を乗り越える機会はやってこないかもしれない。っというか、「ダサい」ことに気が付かないでずっと「ダサい」ままでいるかもしれない。それって、かなり悲惨じゃないか!?と思うように。

「思いきり」と「ダサいにNo!」をテーマに過ごしたこの期間は、振り返ると大事な期間だった。
(ちなみに、「ダサい」の定義は人それぞれなので、あしからず)

そしてなによりも忘れられないのは、試験の前日のエイリアンチームでのスキルドリルで、メンバーが私に対してしてくれたリレーコーチング。
普通に考えれば試験前日の私がコーチとして、じっくり30分の練習をやらせてもらうんだろうけど、この日はみんなが5分ずつ試験直前の私にコーチングをしてくれた。最初から最後まで、ずっと軽いジョギング状態で体を動かさせられて結構しんどい中、なぜか試験に向けてテンションを上げるプレイリストが出来上がるという謎のセッションだったのだけど、こんなにも私を応援して信じて関わってくれる仲間の愛を感じ、みんなからの試験開始直前のメッセージも含めて、最高に幸せな状態で送り出してもらった。
(うん、イジリと愛情は表裏一体だ。)

試験前日にエイリアンズに作ってもらった背景画像

試験がおわり合格通知を受け取って

以前にCPCCの先輩に、試験が終わって結果が出るまでの2週間を「ヒリヒリする期間」と言われたことがあった。その時は「ヒリヒリ」の意味が全くわからず、試験が終わったんだから結果は分からなくても、まあスッキリと解放されてるんじゃないの?と正直思っていた。

実際は。。。試験が終わった直後から「ヒリヒリ」の意味を痛感。
驚くほど「ヒリヒリ」のニュアンスが、そのままど真ん中だった。
今振り返っても、あの2週間ははかなか精神的にハードで、できることならもう経験したくない。

そんな「ヒリヒリ」状態のなか、結果を受け取って「合格」の文字を見た瞬間襲ってきたのは、今まで人生で感じたことが無い上半身の震えと痺れと、嗚咽。
それと同時に、今までずっと言えなかった「よくここまで頑張ったね」の言葉だった。

想像では、嬉しい!とか、やった~!って清々しい気分でガッツポーズでもするものだと思っていたけど、全然違った。Co-Activeに出会ってから、想像やイメージを超えることは色々あったけど、ここでもか!!っというぐらい、想像と違った。

コース~試験までの間、時間のやりくりが大変だったりはしたけど、正直そこまで精神的に苦しいとか、もがきまくってるっていう実感を持っていなかった。でも、合格をもらったときに湧き上がってきた感情は、自分への労いと認知、そして、関わってくれた人たちへの感謝だった。

ずっと感じないようにしていただけで、実はすごくもがいて必死にやってたんだ。上級コースに私の人生全部を持ち込んで、絶対にやり切るっていう想いで結構自分を追い込んで進んできたんだ。そして、こんなにも沢山の人に信じてもらって、愛情をもらった経験は、そう簡単に手に入るものではなく、気が付いたら宝物だらけだった。

さいごに

上級コースが始まってここまで10ヶ月。人生のうちで10か月はまあ短い。
45年も生きてきたうちのたかが10ヶ月だ。
でも、濃い。なによりも濃かった10ヶ月。
自分の人生の過去にも今にもこれからどうしたいかにも真剣に向き合った。
人の優しさや、愛情、想いもたくさん受け取った。
仲間のありがたみを知って、苦しい時は助けてって言っていいんだってことも分かってきた。
自分を認知して、許可を出してあげることもやっとできた。
本当に、出会った全ての人が居なかったら、ここまで来れていなかったことは間違いない。

ここからは暫く、ストイックさを少し手放して、楽しみながらも人間臭く生きていきたい!ここからもずっと続いていく旅だからね。

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