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Leica Q2 撮影レビュー【写真12枚】

先月にLeica Q2を購入した。Q2は新品で約72万円、中古でも60万前後で取引されている高級カメラだ。
果たしてどんなカメラなのか、撮影して分かった良い点と悪い点をレビューしていく。

<前モデルであるLeica Qのレビュー記事はこちら>

<これまでの経緯>


はじめに


本当は初めての撮影を終えた段階でファーストインプレッションを書く予定だったが、初回撮影では満足いく写真を撮ることができなかった。


Leica Q2を使いこなせないままレビューを書くことはできないため、3回に渡り撮影したことで感じたことを本記事にまとめた。


【買って良かった点】

①クロップモードが優秀

Leica Q2は4730万画素のレンズ一体型のカメラであり、ズームのできない28mm単焦点レンズがついている。

クロップモードではトリミングという形でズームのように撮影することができる。


臨機応変にクロップでき、高画素機であるため画質の劣化が抑えられる点が優れている。


<クロップによる画素数の変化>

28mm 4730万画素
35mm 3000万画素
50mm 1500万画素
75mm 700万画素
元サイズ2×3
トリミング4×5

写真のようにレタッチ時にさらにトリミングしてもSNS投稿レベルでは画質が荒くならない。


②コンパクトで防塵防滴

Leica Q2 購入の決め手は高画素である点と防塵防滴であることだった。前モデルのLeica Qは防塵防滴ではなかったため、悪天候時に持ち出す勇気が出なかった。

先月東京で雪が降った日にLeica Q2で撮影したのだが、全く無問題だった。

防塵防滴なカメラというとレンズも含め、大型化するイメージだが、Leica Q2はコンパクト。
以下の写真はFUJIFILMのX-Pro2と並べたLeica Q2。

右がLeica Q2

FUJIFILM X-Pro2と比べても遜色ない大きさであることが理解できると思う。さらに、X-Pro2はセンサーがAPS-C、Leica Q2はフルサイズであるためコンパクトさに驚く。

以上のことから傘を差しながらの撮影も容易だった。


【イマイチに感じた点】

①高コントラスト

Leica Qが比較的あっさりとしたフィルムのような色味であったため、後継機というだけでそこまで差が出るとは思っていなかった。

フィルムライクなレタッチをする自分にとっては誤算。


②ダイナミックレンジが狭い

ネット記事では前モデルのQに比べダイナミックレンジが改善されたと書いてあったが、Qの方が快適だったと思う。

Leica Q2およびQは白飛びしやすいが、Q2は白飛びを抑えるために、暗めに撮影すると黒つぶれしてしまう。
そして、レタッチ時に暗い部分を持ち上げることが難しい。


初めての撮影で頭を悩ませることになったことがレタッチ。Leica Qと同様に暗めに撮った結果、シャドウを持ち上げられず露出を上げると白飛びするという二重苦に陥った。

その結果が以下のような写真である。

もう少しあっさりしたテイストにしたかったのだが…


③ISOボタンの撤廃

Leica Q2背面部

Leica Q2ではISOボタンがなくなり、全ての設定値はMENUボタンから調整するスタイルになった。
スナップ撮影をする私にとっては瞬時に設定を切り替えられる方が好都合のため残念。
(Leica Qでは左側のFNボタンの下にISOボタンがあった)


丁寧な撮影で本領を発揮するカメラ

Leica Q2で撮影してみてイマイチな点が割とあり、運用していくことが容易ではないことが分かったと思う。
特にダイナミックレンジの狭さは購入を考えている人にとっては致命的な課題だと思われる。


しかしながら、丁寧に撮ることで本領を発揮するカメラであることが3回の撮影を通して理解できた。
暫定のベストショットを何枚か載せていく。



最後に

撮影時の天候とカメラの設定がガッチリ噛み合った時、このカメラは真価を発揮すると実感した。


ダイナミックレンジが狭く、設定が他のカメラに比べシビアな分、上手に撮れた時の喜びは凄まじい。これがカメラ本来の楽しみ方なのだなとLeica Q2に出会って知ることができた。 



【筆者について】
鉄道のある風景と日本の文化・街並みを撮影する
東京在住のフォトグラファー
Instagram  @yanasnap フォロワー3.5万人





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