7-4 スプライト1 キャラクター
同人誌について
この連載は、同人誌『PythonとPygameで作る レトロ風RPG 全コード』を一部抜粋して編集したものです。
https://ruten.booth.pm/items/5518418
同人誌本編には、ゲーム本体のソースコードや、各種のサンプルコード、Windowsで実行できるEXEファイルが付属しています。PDFで290ページの本になります。ぜひ、こちらもご購入ください。
(2024-03-28:ver1.0.4 に更新、2024-03-10:ver1.0.3 に更新)
説明と全体コード
「src/mymod/image/chara.py」の説明です。
このモジュールで作る`Chara`クラスは、`pygame.sprite.Sprite`を継承します。`Chara`クラスは、キャラクターを描画するためのスプライトです。
このクラスには、コンストラクター`__init__()`と`update()`以外に、次のようなメソッドを作ります。
Charaクラスのメソッド
キャラクターの画像は、次の用途で利用します。
タイトル画面で、キャラクターを大きく表示。
マップ画面で、主人公キャラクターが移動する様子を表示。
バトル画面で、敵キャラクターを大きく表示。ダメージを与えると揺れる。
import pygame
from ..data.app import U, IMAGE_CHARA
from .util import load_chip
imgs: list[pygame.Surface] = []
# キャラクター
class Chara(pygame.sprite.Sprite):
# 初期化
def __init__(self, img_nums: list[int]):
super().__init__()
global imgs
if len(imgs) == 0: imgs = load_chip(IMAGE_CHARA, True) # 画像読み込み
self.images = list(map(lambda n: imgs[n], img_nums)) # 抜粋
self.image = self.images[0]
self.rect = pygame.Rect(0, 0, U, U)
self.is_shake = False
self.base_x = 0
self.base_y = 0
# 位置
def set_pos(self, x: int, y: int):
self.base_x = self.rect.x = x
self.base_y = self.rect.y = y
# サイズ
def set_size(self, rate: int):
self.rect.width = int(U * rate)
self.rect.height = int(U * rate)
# 揺らす
def shake(self, is_shake: bool):
self.is_shake = is_shake
# 更新
def update(self):
t = pygame.time.get_ticks() # 経過時間
i = t // 500 % len(self.images)
image = self.images[i]
size = (self.rect.width, self.rect.height)
self.image = pygame.transform.scale(image, size)
self.rect.x = self.base_x
self.rect.y = self.base_y
if self.is_shake:
t2 = t // 40
self.rect.x += - U // 2 + int(U * (t2 * 11 % 13 / 13))
self.rect.y += - U // 2 + int(U * (t2 * 11 % 17 / 17))
インポート部分
まずは、インポート部分を示します。
import pygame
from ..data.app import U, IMAGE_CHARA
from .util import load_chip
`data.app`から、描画単位`U`と、キャラクター画像のパス`IMAGE_CHARA`を読み込みます。
画像を分割して読み込むので、`util`の`load_chip`を読み込みます。
読み込んだ画像の保持
読み込んだ画像を保持する変数`imgs`です。
imgs: list[pygame.Surface] = []
キャラクターの画像は最初に1度だけ読み込んで分割して、この変数`imgs`に代入します。
コンストラクター
クラスの作成からコンストラクターまでを示します。
# キャラクター
class Chara(pygame.sprite.Sprite):
# 初期化
def __init__(self, img_nums: list[int]):
super().__init__()
global imgs
if len(imgs) == 0: imgs = load_chip(IMAGE_CHARA, True) # 画像読み込み
self.images = list(map(lambda n: imgs[n], img_nums)) # 抜粋
self.image = self.images[0]
self.rect = pygame.Rect(0, 0, U, U)
self.is_shake = False
self.base_x = 0
self.base_y = 0
コンストラクターではまず、親クラス`Sprite`の`__init__()`関数を実行します。
続いて、`global imgs`で、関数外の変数`imgs`に値を設定可能にします。そして変数`imgs`の要素数が`0`なら、画像を読み込んで分割して、変数`imgs`に代入します。
この変数`imgs`の画像から、`img_nums`の参照位置の画像を抜き出して、キャラクターで使う画像のリストを作り、`self.images`に代入します。
次に、コンストラクター内で重要なのは`self.image`と`self.rect`です。これらの値は、`Sprite`クラスの処理で利用されます。
`self.is_shake`は、画像を揺らしているかのフラグです。
`self.base_x` `self.base_y`の値は、画像を揺らしたあと、元の位置に戻すのに使います。
位置
位置を設定する`set_pos()`関数です。
# 位置
def set_pos(self, x: int, y: int):
self.base_x = self.rect.x = x
self.base_y = self.rect.y = y
`self.rect.x` `self.rect.y`の値と、`self.base_x` `self.base_y`の値を変更します。
サイズ
サイズを変える`set_size()`関数です。
# サイズ
def set_size(self, rate: int):
self.rect.width = int(U * rate)
self.rect.height = int(U * rate)
ここでは数値のみ変えて、実際の拡大縮小は`update()`関数の中でおこないます。
揺らす
`shake()`関数にbool値を与えることで、揺らす状態を変えます。
# 揺らす
def shake(self, is_shake: bool):
self.is_shake = is_shake
更新
更新をおこなう`update()`関数です。
# 更新
def update(self):
t = pygame.time.get_ticks() # 経過時間
i = t // 500 % len(self.images)
image = self.images[i]
size = (self.rect.width, self.rect.height)
self.image = pygame.transform.scale(image, size)
self.rect.x = self.base_x
self.rect.y = self.base_y
if self.is_shake:
t2 = t // 40
self.rect.x += - U // 2 + int(U * (t2 * 11 % 13 / 13))
self.rect.y += - U // 2 + int(U * (t2 * 11 % 17 / 17))
経過時間に応じて、取り出す画像を変えてアニメーションをおこないます。`500`ミリ秒ごとに、画像を切り替えます。
また、`self.images`から取り出した画像を`pygame.transform.scale()`関数でサイズを変えて、`self.image`に代入します。
描画位置は、いったん`self.base_x` `self.base_y`に設定します。
その後、`self.is_shake`が`True`のときは、描画位置をガタガタと揺らします。
次の内容については省略します。こちらは同人誌をご覧ください。
7-5 スプライト2 マップ
7-6 フォント
7-7 ダイアログ
同人誌について
この連載は、同人誌『PythonとPygameで作る レトロ風RPG 全コード』を一部抜粋して編集したものです。
https://ruten.booth.pm/items/5518418
https://crocro.com/shop/item/python_pygame_rpg.html
同人誌本編には、ゲーム本体のソースコードや、各種のサンプルコード、Windowsで実行できるEXEファイルが付属しています。PDFで290ページの本になります。ぜひ、こちらもご購入ください。
(2024-03-28:ver1.0.4 に更新、2024-03-10:ver1.0.3 に更新)
このnoteの記事と、Webページに一部抜粋版を掲載しています。
https://crocro.com/write/python_pygame_rpg/
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