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この先だって生きてゆく

ワークショップや面談カウンセリングで使っていたスピーカーは、音が良くて、出力も高くて、ハンドリングがしやすくて、とても気に入っていた相棒でした。

およそ2年ぶりに通電したのですが。
音が出てくれたとき、すごく嬉しかったです。

スピーカーがずっと待っててくれたように思えて。

今年に入って、カウンセリングを使って頂いている方々の良い知らせをたくさん聞いています。

いい出会いがあったとか、パートナーが出来たとか、結婚が決まったとか。
転職に成功したとか、仕事が楽しくなってきたとか、諦めていた夢に取り組み始めたとか。

カウンセラー冥利に尽きる瞬間ですし、心から嬉しいです。
よく嬉し泣きをしています。
これはもうご褒美みたいなもので、よろこびを心の糧にしてまた頑張るぞと思っています。

しかし!
実は!

ウンウン、ヨカッタネー、メデタシメデタシ……では終わらない、いや、終われないのがこの仕事。

カウンセリングにおける信頼関係ってすごくパワフルなんです。
関係に独特のダイナミズムが発動していると私は考えています。

例えば、カウンセリングが停滞してきたかなと感じるときに、カウンセラーにはやることがあります。

クライアントさんを変えようとするのではなく、カウンセラー自身が率先して変わるんですね。

ちなみに、一般的な関係でも、相手を変えようとするのではなく、自分が先に変わることは、変化に対して大きく効力を持ちます。

カウンセラーも人間で、完璧じゃないですから、変化する課題はちゃんとあります。

まだまだ親を許せてないなとか、パートナーに向き合えてないなとか、いろいろとあるでしょう。
特に、親を許すは一生、などというくらいで、生きていく限り課題は尽きません。

自分で気づいた課題に積極的に取り組んでゆく。当然ながら、与えられるものの質が上がる。

クライアントさんに良い影響が出やすいんですね。

場がもう一度動き始めて、幸せになったり、夢を叶えていかれるとヨカッタネーなわけですが。
相乗効果というか循環するというか。

クライアントさんに良い変化があれば、カウンセラーもさらに良い影響を受けるのです。与えたものが更に返って来る、と言ってもいいでしょう。

関係って、一方が変化すれば、良かれ悪しかれ、もう一方にも必ず影響が出ます。

従って、どちらかが変化を嫌ったり現状に留まることを選べば、関係が終わることもあります。
逆に、もっと親密感を感じられる場合もあります。

で。
これは個人的な感覚ですが。
一般的な関係より、カウンセリングの信頼関係の影響力ってものすごく大きいと感じています。

例えば、3年悩んだことが、3ヶ月で片付く、なんてこともよくあるくらいプロセスが速いです。

誠実に取り組んでゆけばゆくほど、現実もしっかりと変わってきます。想像つかないような奇跡もバシバシ起きたりします。

奇跡が起きやすいようにカウンセリングをしていますが、それでも、想像を遥かに上回るような奇跡がバカスカ起きることもあって。

そういう方は、変わりたいという気持ちに重心があるのだと思いますが、本当に誠実に課題に取り組んでくださっています。
もうこれ、臨床経験的に鉄則という気がします。

これまで避けてきたこと、直面する勇気がなかったことなど、一時的とはいえ葛藤を感じるので勇気がいるために、本当にすごいなあと尊敬しながら見ています。

信頼関係において、つながりのレベルで、決してひとりにはさせませんが、誠実に取り組んでおられる方に限ってアピールをなさらないので、出てくる結果から、私からは見えないところでどれだけ頑張って下さっているんだろうと感動しています。

提案を受け入れていただき、課題に誠実に取り組まれて大きく変化していけばいくほど、影響力も循環し合います。

当然、カウンセラーも変化しないといけないなあ…なんて感じることが出てきます。

クライアントさんの変化が勢いが大きいとき、無意識的な変化の要請にカウンセラーが気づけないと、停滞してしまうんですね。自分がダイナミズムの足を引っ張ってしまうわけです。

カウンセリングの信頼関係に責任を持ち、態度に一貫性を保つために、カウンセラーも変わらないとならないのです。プロですから。

特に、今年に入って嬉しいご報告が続いていますから……ねえ、もう、ヒャッハーですよある意味。

もっと変わる必要があると気づくわけですが、当然ながら、これまで向き合えずにいた課題にも直面しないといけないわけです。
人にしてもらっていることは、自分もしないとならないアレですね。

特に、ここ1週間くらいですかね。
変化が、もう激流! みたいな感じで、なんとか流れについていってる感じだったんです。

こういうときって、自分の考えや計画を全て手放して、流れに流されてしまうしかないです。
それ以外の手はないです。
抗わないのがいちばん大切なことなんです。

でも、川下りと同じで、流れが速ければ怖いじゃないですか。だからヒャッハーなんですけど、振り落とされちゃならねえと、なんとか、アジャストしてました。

ところが、いよいよこれはまずい(良い意味で←良い意味で?)と。
感覚的にいうと、すごーく凪を感じているんですが。でも、アンテナが、そんなわきゃないと察知しているんです。

静けさには、全てが満たされていて足りないものが何もないと感じられる真実と、向き合う必要のある感情を否認している偽りの静けさと、ふた通りあります。

まあ、アンテナは後者だと主張している。

こういうときって大抵「すごーく苦手だったこと」が課題になってるんですよヒェェェェ。こっわ。

しかし、準備ができると課題がやってくるなんていいます。
真実だなあ、とつくづく思います。

病気で死にかけた2年と少し前。
その人が乗り越えられると決めていることしか起きないなんて言うけどあれは嘘だ四肢麻痺で寝たきりなんて絶対に乗り越えられない流石に、なんて思いましたが。

最近は。
うーんやっぱり、乗り越えるって自分で決めてたかぁ…ですよねー…と思います。

試練は、成長するためにその人自身が設定しているそうです。絶対無理だわと思うレベルのものだと、魂が飛躍的に成長する試練なんだそうです。

否定はしない。
いや、出来ない。

病前の自分と比べて、心がものすごく変化したのはわかるから。

ということは。
「すごーく苦手だったこと」も。

乗り越えてしまえるんでしょうなあ……。

(遠い眼差し)

しょうがない、やるかあ、と。
重い腰を上げようとしております。

何が苦手って、こう見えて人前に出ることが苦手だったんですよ。

そうは見られにくいんですけど。

ですから、講演(これとかこれとかは特に)はかなーり頑張りました。毎回、緊張して大汗をかきながらやっていました。

カウンセラー養成スクールの母校、神戸メンタルサービスのYouTubeチャンネルはおかげさまで登録者数10万人を突破しました。興味を持って頂いて、視聴して頂いて本当にありがとうございます。

そしてついに、カウンセリングサービス公式Youtubeチャンネルも開設されました。

コロナ禍になる前、もうだいぶ前なんですが、ワークショップの告知を動画で撮ろうという話になり、動画露出の練習と思って渋々やったのですが。
師匠である平にあれこれ指導してもらいながらカメラに向かって告知するんですけどね。

吐きそうになりました(マジで)。

撮影が終わったらもう魂が抜けたようにぐったりでした。目立ちたがりな方だと思っていたのですが、どうも違ったらしく。

あれですよ。
前世では、カメラを向けられて魂が取られると思っていたクチなんですよきっと。

時代が変わって汽車に乗るとき、草履をホームに脱いで客車に上がったタイプのはずです。新橋停車場には永遠の忘れ物があるかもしれません。

しかし最近、何気なく。
あ、露出がんばろ、と思えたんです。

まだまだ身体回復途上ですけど、手指の運動の練習と思って。アイメイクを再開させたんですね。

改めて思いましたけど、すごく細かい作業ですね、メイクって。なおかつ、指先の力が結構居る。

末端ほど麻痺が強いので、やりづらいんですけど、でも、生活動作はやらないと動くようにはならないから、やっぱやるんです。

少しずつ出来るようになってきたからか。
前よりも鏡をよく見るようになってきたからか。
障害者となった今の自分を、受け入れられるようになってきたのか。

身体は動かなくても、出来ることがあるということは、この2年で、本当に深く実感しました。

私は、心という「目に見えないもの」を扱う仕事なので、復職してからはより、心の力の無限さを実感しています。

物理的なものではないから、心には限界がないっていうけど、本当だったんだなとつくづく思います。

急性期、自力では全く身体を動かせなかった頃。
動けないと褥瘡ができてしまうので、体位交換をしてもらっていました。

視界が変わるので、動かしてもらっていることはわかるのですが、首から下の身体がないように感じていました。

頭だけが、ベット上に浮いている感じっていうんですかね。

鈴ヶ森での獄門の記憶でしょうか。知りませんけど。八百屋のお七ちゃん? 知ってるよ。悪い子じゃなかったけど、ちょっと想いが強すぎたんだねえ。

重力に抗える筋力がないからだと思いますが、身体を横にしていると、世界の底に沈んでいくような感覚がありました。

急性期はもちろん、少しずつ麻痺が回復してきても、回復期リハビリ病棟や、機能訓練施設でも、自宅復帰してからもやはりこの感覚は変わらず、眠りにつくときに怖く感じていました。

最近ようやく、世界の底に沈まなくなった気がしています。

コロナと共存する社会が現実的になってきたようでこれまでの制限も少しずつ解かれていますよね。

カウンセリングサービスでも停止していた、ルームなどにお越しいただく対面の面談カウンセリングを再開しました。

私は復帰後、面談カウンセリングはZOOMのみとしていましたが、ようやく群馬での面談カウンセリングを再開します。

自分がしたかったことが、出来るようになるって。
心からのよろこびだと思うんですよ。

ましてや、一度喪ったと思っていたものとまた会うことができたなら。
魂も震えようってものです。

自分の仕事をより多くの方に知っていただき。
お力にならせていただく。

この上ないよろこびです。

スピーカーは一晩、しっかり充電させました。翌朝には、グリーンのランプが点灯しました。

まずは、もう一度、私を見つけてもらわないといけません。
露出、頑張ります。

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