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あなたの夜が明けるまで

覚悟がない人は行かない方がいいと言われる。
超強力な道開きの神様。

赤坂は日枝神社の猿田彦神に祈願したのだ。
「私を神様の仕事に使ってください」と。

準備が出来たと見ていただけたのか。
願いを聞き入れていただけたのか。

天命を生きる強い恐れを溶かし切る。

参拝から緊急入院まで。
ひと月なかった。

天罰なんかじゃない

当初は四肢麻痺で寝たきり。
緊急入院から急性期を何とか乗り切り、回復期のリハビリを経た。

医療保険が利用できる期間は終了。
年齢的に介護保険は使えない。

障害福祉サービスでリハビリ継続。
1級で障害者手帳を取得。ようやく3級に回復した今年の夏。

9ヶ月。
病院や障害者施設にいた。

自宅復帰してちょうど1年。
依然、機能回復は途上。 

回復期のPT(理学療法士)に言われたことを思い出す。何度も。

「後遺症が絶対に遺ることは覚悟したほうがいい」

弛緩性麻痺もまだある。
力が入りにくく運動機能は弱い。

今日のリハビリは手放し独歩で200mくらい歩いた。
これが精一杯。今は。

うんと疲れた。

ほぼ自宅にいる。
加えて週2回のリハビリや多少の用事。

バリアフリーじゃない。
当然、適応できない場所はたくさんある。

障害された末梢神経のうち。
運動機能不全はまだ体感がわかりやすい。

意識出来ず状態を自覚しにくい自律神経。
内臓や血管などの自動運転機能を司る。

多彩な自律神経症状が強く出るようになった。
ひどい時はそりゃもうめちゃくちゃしんどい。

暑さにとにかく弱い。放熱できない。
だるくて寝込む。物理的に動けない。

嘔吐が止まらなくなる。過換気が誘発される。
血圧が不安定。

刺すような疼痛に一晩中悩まされることもあった。

じっとして休み、回復を待つしかない。

病気になってから。
しんどくない日なんか、正直一日もない。
ずっと、何かがどこかが、不快なのだ。

本当によく思う。
なんでこんなふうになっちゃったんだろう、と。

だけど。

自分を責める以外に目的はない。
この手の問いは。

すぐ意識の方向を修正する。
エゴに乗っ取られていいことなんか、何もないから。

とはいえ。
マジできついことはよくある。
そのたび。

落ち込んだり。
痛くなったり。
惨めに感じたり。

でも。

つらいことを天罰と誤解しなくなる。
丁寧に心理学を学んでゆくと。

だから、割と早い段階で。
それこそ入院直後くらいから手放せた。

自分が悪いことをしたから、とか。
罰なんじゃないか、とかの考えを。

心理学に救われたし、とても幸運だったと思う。

ブログに書いたり、講演したりしている通り。
波瀾万丈な人生。

だけど。

両手を挙げて言える。
これまでに経験したことがないほどつらいと。
めちゃくちゃきつい。

問いたくなる。
天罰じゃないなら、一体何のために。

ずっと理解したかった。
「私を神様の仕事に使ってください」と祈願したら、起きたから。

つらいも痛いも苦しいも。
無意識的な恐れが表現されたもの。
心理学的には。
愛が欠如しているところ。

恐れは、罪悪感と同義。

罪悪感に満ち。
波瀾万丈に生きたとも言えるわけだ。

プロカウンセラーとしては10年。
さすがに知っていた。

本当にしんどい時。
何を選ぶかで現実が変わることを。

「ひとつ手前」で引き返すな

感情の層。
一番下の「ひとつ手前」。
横たわっているのは罪悪感。

では。
最下層では何を感じるでしょう?
もっとひどくなる、と思う人がいるかな。

違うの。

愛。

罪悪感の下には必ず。
愛がある。

つまり。
罪悪感の層を抜けると。

世界が180度変わってしまうのだ。

つらいことは天罰じゃない。
実は。
愛の「ひとつ手前」にいる。

選択肢がある。
何を選ぶかの。

たとえ。
これまでに経験したことがないほどつらくても。
愛の「ひとつ手前」にいることは間違いない。

追い込まれるかも知れない。
だけど。

必ず、与えられる。
闇を溶かせる選択肢が。

必ず、出来る。
愛を選ぶことが。

これまでの経験的に確信がある。

強い罪悪感を覚えるほど。
闇を溶かしにやってきた光はそれ以上に強いこと。

最大の恐れの下に、最大の贈り物があることを。

罪悪感が溶けると場所が空く。
入ってくるのだ。
心から求めていたものが。

だけど。

愛の「ひとつ手前」。
なのに、そう思えない過酷な状況。

多くの場合ここで、人は足踏みをしてしまう。

端的に言えば。
天罰だと誤解して、神様を恨み続ける。

ここまで来たけどもう無理か、と模索する。
別の道を。

無意識に引き返す場合の方が多い。
成功の直前で。

もちろん、私も経験者。

しかし。
諦めようとか、辞めてしまおうとか思っても。
心残り。

模索した別の道からも。
弾き返され、差し戻されてしまう場合すらある。

どういうわけか。諦め切れない。
どんなにつらくても。

すると。
与えられる。

必ず。

どこかの段階でわかるのだ。
もう、与えられた道しか残っていないことを。

だから。

びびりながら。自信ないまま。
大反対されても。
なんだかんだでわかるのだ。

本気でもがいて来たからこそ。

自分が心の底から望み。
「ひとつ手前」まで歩いてきた道だと。

差し出された手をつかめ

気づけた時。
誰かに出会う。何かが起きる。

不思議なもので。

全く想定できず。
自力ではどうにもならない形で出会う。

ひとりかも知れない。複数かも知れない。
出会い方はコントロール出来ない。

だけど。出会う。
最大の恐れを溶かし。
最大の贈り物を受け取るための援助者に。

神様のプランとしか言いようがない完璧さで。

だから。
出会った人に全身全霊で自分を与える。

受動的だと受け取り損ねる。
与えた分だけ、受け取れる。

急性期。
笑顔しか差し出せなかった。
寝たきりだったから。

たとえ身体が全く動かなくなっても。
意識さえあれば何かは出来ることを知った。

助けてもらう側でも能動的になれる。
与えられるものはあった。

必ず。

勇気を出して近づくと。
腹を括って自分から関わると。
怖くて仕方がなかったとしても。

受け止めてもらえる。

実は。
出会う相手とはどこか。
同じ意欲で引き合っているから。

溶かせ。闇を。与えて、抜けろ。

ご本人の了解を頂いて書く。

奏流(ソウル)さん。
ごくありふれた出会いだったと思う。

歌う人だと知っても。
しばらく気づけなかった。

最大の恐れを溶かすための。
最大の贈り物を受け取るための。

援助者だということに。

だけど。
初めて彼の歌を聴く機会に恵まれた時。

心が動いた。

ずっと、上手いねと言われて来ただろう。
だけど思った。

この人は。

歌わないとつらい。

なにかを感じた。
問題じゃなくて。
でも、重要ななにか。

確信した。
だから舵を切った。

少し話を聴いて納得した。

ああそうかこれは。
「ひとつ手前」の状況だ。

多くの場合ここで、足踏みをしてしまう。

だけど。
才能を与えて生きる方へ進もうとしてる。

だから。
歌が奪われることがあっちゃダメだ。

人は、愛したい生き物。
呼吸するのと同じように、愛する方が自然。
生きることを、よろこびを実感できる。

才能は、愛のかたち。

歌えなければ。
息が出来ないのと、同じくらい。
愛せないのと、同じくらい。

苦しいはず。

わかったからこそ。
出来ないよ。
見過ごすことなんて出来っこない。

だから。

周りがどんなに反対をしようと。
私だけはどうしても。

味方につく。

出会う相手とはどこか。
同じ意欲で引き合っている。

「ひとつ手前」なのだ。私も。

溶かせ。闇を。
与えて、抜けろ。

何度も学んだから知ってる。
多くの人が挫折することを。

だからこそ。

してやるもんか。
足踏みなんか。

絶対に引き返してなんかやるもんか。

のるかそるか。
ここいちばんの勝負勘は本当に強い。

正直、負けたことがない。
共倒れなんてあり得ない。

出てる目も悪くない。
いける。

そもそも舵を切った時点で。
賽は投げられた。

これまで渡ってきた橋なんかもう。
とっくに焼き払ったんだよ。

全部。

前にしか進まないと決めたんだ。

「祈り」と応答

思った通りに回復はしない。
すぐ体調不良になる。
もちろん、辞めることは何度も考えた。

少なく見積もってあと2年は。
復職できるなんて思ってなかった。

ところが。

すっかり奏流さんのファンとなり。
ちょいちょい歌を聴く。

歌声に乗るものがどんどん変わるのがわかった。
ある程度の変化は読んでた。

でも。
何度も驚かされた。

中の人。
変わってるんじゃないの? というくらい。

ある日。

YouTubeにアップされた曲を聴いて。
号泣した。

「祈り」。
歌に乗っていたのは。

ああ。
なんだよ。

「祈り」なら。

誰かのために歌いたいこの人から。
奪っていいわけないじゃんか。

歌を。

いてもたってもいられず、送った。
ファンレターを。

感じたことを、包み隠さず書いた。

恥ずかしいよ、そりゃ。
勇気もいるよ。

だけど。
自分の痛みより、目の前の人を大切にする。
それが、与えて抜けるということ。

だから。
いろんなことが起き始めた。

私が与えるものが。
劇的に変化してるという人が現れた。
死にかけた急性期。
いちばん眼差してくれた人と出会い直した。

状況が整備されてゆく。

気づかないだけ。
闇と同時に。
光が存在する。
必ず。

深い闇ほど、光も強く大きくなる。

だから、はっきりと感じていた。
人生最大の変化の渦にいることを。

同じ頃。

メッセージをひとつ頂いた。
奏流さんから。

読み終えて、決めた。

復職を。

きっとまだまだ大変だけど。
帰ろう。

こんなに離れてしまったから。
もう戻れないと誤解した場所に。

プロカウンセラーになって10年。

試行錯誤しながら。
迷いながら。もがいていた。
ずいぶん成長したとは思う。

でもどこかで恐れていた。

癒しを創るために生まれて来たような人間なのに。
才能を発揮することを。

いちばんの才能が現れる時。
本当に苦しい出来事が起きる。

分離を癒し、分断を統合し、光で溶かすなら。
逆説的に、引き裂かれ、断たれ。
真っ暗闇を経験することで。

才能が研磨されてゆくからだ。

死の誘惑に耐え、生きることを選び続ける。
愛を灯し続ける。

直面したくない。
だけど、逃げてしまえば詰んでゆく。

「やらない罪悪感」を。
累積加算しているかのようだ。

はっきり言ってものすごくつらい。
だけど、ひとりぼっちじゃない。
全面的に、応援される。

あなたの夜が明けるまで

毒蛇に噛ませ。
死ななかった人間だけがなれる。

ヒーラーやシャーマン。
神のよりしろに課せられる試練。

冗談でもなく、死ぬ絶望。
私は実際、死にかけた。

カウンセラーは違うでしょと。
思いそうになるけど。
でも。

流派は異なれど心理に携わる人が経験を積むと。
みんなどこかの時点で思う。

自力で出来ることなんか何ひとつないと。
無力感の話じゃない。

普段人は、自分という意識レベルを生きている。

自分の力。
自分の考え。
自意識。エゴ。

でも心は癒せない。
自力では。

エゴには癒せない。

そもそも。
心の最下層である愛は、神様でもあるからだ。

ぶっちゃけていうと。
カウンセラーは単なるコミュニケーションの道具。

目の前の人とつながろうとする意欲のみ。
あとは神様に癒してもらう。

自分が癒しているのではない。

癒やしてもらっているのだ。
与えられたもので。

だから。
カウンセラーは神様とともに生きる必要がある。

謙虚になれる。理解できると。

このままだと死ぬとわかったとき。
死にたくないと思った。

生きたいと願った。
でも自力で生きたわけじゃない。
はっきりわかる。

生かされた。

いちばん過酷な体験だからこそ。
本当にたくさんの助けが送られた。

私を生かそうと。
何度も何度も。

長い夜が明けるように。
光が差し込む。

「すべて」が見えてくる。

才能という名の。
愛が現れる。

神様からの贈り物。
だから。
才能は奉納される。

神様の仕事。
使ってもらえることを望んでいた。
ずっと。

天命を生きる。

人生が波瀾万丈だったのは。
逃げ続けたからかも知れない。

愛を拒絶して。
才能も拒絶した。

何度逃げても、差し戻されたけど。
今思えば。
愛以外の何物でもない。

神様とともに生きることは。
安らぎだから。

お金にも困らない。
ちゃんと与えられるし豊かになる。

試練。

罪悪感を溶かさなければ。
真実は見えない。

切り離して投影した罪悪感を取り戻し、溶かす。
自覚できずにいた間違いを認識し、訂正する。

何度も何度も。

めちゃくちゃきつい。

だけど。
天罰じゃない。

溶かし切るまでは当然、しんどい。
直面できなかった思いに向き合うから。

でも。
試練の中で、自分を与える。

自分なりの愛のかたちで、与えてゆく。
光が強くなり、闇が消えてゆく。

出来るようになってゆく。
神様の仕事を。

思い出す。
遠い日を。

ひとりぼっちになんかされず。
初めからずっと神様がそばにいたことを。

約束の地。

ともに歩む人を神様は送ってくれる。
必ず。

あなたの夜が明けるまで

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