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『一生モノの物理学 文系でもわかるビジネスに効く教養』

 最近「教養としての〇〇」が流行ってるんですかね。こういうタイトルを付けると本が売れるということなのであれば、皆そんなに教養がないことにコンプレックスを持ってるのかな。
 日本の受験システムのせいで、文系学生の物理は中卒レベルに留まっているということに危機感を抱く著者が、高校レベルの物理を優しく再学習させてくれる本、という触れ込みです。高校時代は部活や行事にばかりうつつを抜かしていた私にとっては「再」学習とすら言えません。
 胃カメラやインターネットケーブルの光ファイバーを例にとって、光が波であることや屈折することを解説してくれたり。
 もともと日本人によって原理が発見され、第二次対戦中のイギリス軍による軍事応用によって発展を遂げたレーダーを例にとって電磁波の原理を解説してくれたり。
 というふうに、身近なところで実用化されている技術を例に取りながら、その背景にある物理の原理を極力難解な数式などを用いないで説明してくれる本です。
 で、どこが「教養」なのかというと、事象を観察しながら本質を捉え、仮説を立てて立証しながら一般理論化していくという思考プロセスが、経済学など他の学問にも応用されており、ビジネスマンにも有効なんですよ、という繋がりのようでした。
 なるほどね、とガッテンしたからと言って、残念ながら明日から急に賢くなるような気はしませんが、まあこうやって脳みそを刺激し続けるとどこかで無意識にぽろっと素敵なアイデアが降ってくるかもしれない、ということなのかな?

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