【ネタバレ!】映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」
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【ネタバレ!】映画「ぼけますから、よろしくお願いします。」

えー、ネタバレしてますので、この映画をまだ見ていなくて、内容知りたくない方は、読まないでくださいね。お願いします。

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「ぼけますから、よろしくお願いします。」

監督の信友直子さんは、ドキュメンタリー制作に携わるテレビディレクターの方で、映画は、広島県呉市に住むご両親のドキュメンタリーです。

「ぼけますから、よろしくお願いします。」というタイトルがまず面白いのですが、タイトル通りお母さんがアルツハイマー型認知症を発症してしまいます。
このお母さん、以前は社交的で料理も裁縫も何でも得意。小さい頃の直子さん洋服はすべてお母さんのお手製だったそうです。子供の頃から自慢のお母さんでした。

また若い頃からカメラを何台も使いこなして娘の成長を取り続け…、それが直子さんが映像の道を志すきっかけになったのだとか。
そして、直子さんが45歳の時に乳がんが見つかった時も支えて励まし力になってくれたのがお母さん。

時は流れ、そんなお母さんが認知症を発症してしまいます。

お父さんも素敵なんです。
戦争がなければ文学を志したかったという程の読書家。
今でも家にはたくさんの本があり、毎日、新聞もじっくり読んでます。
お母さんのために曲がった腰で買い物に行き、お母さんのためにコーヒーを淹れて、洗濯物を片付け、りんごを剥き、縫い物まで…、90歳を越えてからするようになります。

そんな二人はお互いを思いやっています。愛を超えた愛情なのかな。
星野源さんの曲で「♪夫婦をこえてゆけ〜」という歌詞がありますが、夫婦なんてとっくに超えているんでしょうね。
でも、お母さんは次第に自分が自分でなくなる恐怖や悔しさ、そういう感情が入り混じった絶望感なのか、時に自分を責め、お父さんを責め、周りも責めたりします。


…老老介護、それも奥さんが認知症。
映画は否応なく現実を突き付けてきます。こう書いているとなんだか辛い話のようですが、そればっかりじゃないんです。
ご夫婦が魅力的で可愛いし、笑わせてくれたり、ほっこりさせてくれたり…。

お父さんは耳が遠いので、お母さんが喋っていても、上手く聞こえず、「お昼」を「オリーブ」と聞き間違えたりね(笑)。
それが志村けんと加藤茶の神様コントのようで、笑ってしまいます。

何より、このお父さんの泰然自若ぶりというか、何事にもうろたえないで全てを受け入れる姿に感動します。
お母さん(妻)への愛情もさることながら、深い教養に裏打ちされた強さがあるんでしょうね。

お父さんの考えを尊重し、東京に両親を引き取ることはせず、自分はドキュメンタリーとして映像を撮り続ける娘の覚悟も素晴らしいです。

僕の嫁さんや母親が認知症になった際に、お父さんのような心持ちになれるかだろうか?…たぶんなれないでしょうね。
でも、そうありたいです。


先にも書きましたが、舞台は広島の呉市です。
個人的な事を言えば、嫁さんが瀬戸内出身なので、言葉がよく似ていて、7年前に亡くなったおばあちゃんの事を思い出しました。
そんな事もあり、お父さんとお母さんがとても愛おしかったです。


!!!!【追記】!!!!

僕がこの映画を知ったのは、TBSラジオ「Action」で宮藤官九郎さんがこの映画を紹介されていたのがきっかけでした。

オンエア後に監督の信友直子さんご自身から番組宛てにメールが届き、お礼などとともに映画に出演されていたお母様が宮藤さんが紹介した前日に亡くなられていた事にもふれられていました。
そして、翌週に信友さんご自身が電話で出演され、「母親の葬儀の日に映画の紹介してくださるなんて!」「これも何かのご縁」をおしゃっていたのが印象的で、その日のうちにAmazonプライムビデオで観たしだいです。


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