チーナのライブが教えてくれたのはアーティストとお客さんが共に作り上げるもの。
36歳になった。一般的に大学を卒業する22歳。大学を卒業してから、もう10年以上がたった。30代も後半になる。同年代の人は、2人目の子供ができたり、仕事で責任のある立場に立つ機会が増えたり、転職することになったり、色々と変化のある年代であろう。
そんな30代の頑張っている人に生で聴いてほしいのがチーナというバンド。メンバーのそれぞれ20代から音楽を続け、30代を超えてきた。その音には若いバンドにはない奥行きと懐の深さがある。
「音楽って、お客さんとアーティストが一体となって楽しむものなんだな」そんな音楽の原点を思いださせてくれるバンドが魅せた下北沢でのライブを紹介したい。
世代を超えて、音楽の良さを体感してもらいたい。15年つづく「チーナ」って、どんなバンド??
ライブ写真を撮っていたにもかかわらず、詳しく知らないのでwikipediaで調べてみると。結成は2007年。ピアノヴォーカル、ヴァイオリン、コントラバス、ギター兼マイクロコルグ、ドラムの5人がメインで活動を始めたとある。なんとカナダや台湾でもツアーを行ってきたそう。全国のライブスペースで演奏を続け。2015年5月からは15人編成の「チーナフィルハーモニックオーケストラ」としての活動をスタート。
2020年の年末には2年ぶりの新作となる『Hey bon』をリリース。2007年からなんと15年!バンドが続いているだけでもすごいことだ。しかし、今の自分に満足することなく、自分を高め、お客さんとともに作り上げていく姿勢は変わらない。
下北沢ホールの290席がすべて埋まる。お客さんとの距離感が絶妙で心地いい。
音楽を聞かない友人に「一般にバンドやライブハウスってどんなイメージ?」と聞いてみると「サブカルの極地、尖った感じ、とっつきにくい」とのコメントが返ってきた。それが一般的だなと思う。
私も大学生になって野外フェスに行くまでそうだった。今だにそうだ、ライブハウスに入る時は緊張する。
でも中には、勇気を出してライブハウスに足を踏み入れたことがあって、でもその居心地の悪さから最初で最後になっている人も多いかと思う。そんな人たちに改めて体験してもらいたい。
ライブハウスはライブハウスの店主と演者の世界観が先行して、お客さんとして訪れたときにすごく排他感を感じる。
けれど、本来のライブはアーティストと観客が一体となって作り上げる場所であるべき。その点、チーナのライブはすごくオープンで、お客さんとアーティストの距離感が絶妙で雰囲気がいい。
チーナの振る舞いからもファンとともに作り上げた想いがつよく、お客さんもチーナもともに暖かい。何年も活動していてもファンを大事にしているのがすごく伝わる。
おごらず、気取らず、なかなかないバンドだと思う。何よりも自分たちが楽しんでいるのがすごく伝わる、それがいい。
ファンと共に積み上げてきた15年間が日常のつみかさねの大切さを教えてくれる。
下北沢ホールの埋まっていく座席を見てそう思った。高校生、社会人、家族、世代を超えてさまざまな人が会場に足を運んでくる。200名以上の会場が開演と同時に少しずつ埋まっていく。
初めは会場が大きすぎるのでは?なんて思っていたけれど。席はどんどん埋まってほぼ満席に!これはきっと、もう10年以上活動を続けるチーナがファンを大事にして活動を続けてきたからだ。
お客さんにもそれぞれ人生があって、それぞれの大切な時間を使って会場に足を運んでくれる。そんな想いをかみしめるようにライブが続いていく。そしてフィナーレを迎える。印象的だったのはライブが終わった後の受付付近でのひとときだ。
あんなにたくさんあったクッキーはほぼ売り切れている。ボーカルの椎名さん、バイオリンの柴さん、などメンバーがファンと会話をして丁寧にお礼をいっている。
もう10年以上に活動しつづけているのにこんなにファンを大切にしてるのだな。
そしてその目線も舞台から降りるとお客さんと対等であって。すごく素敵な時間だなと写真を撮りながら思った。
まとめ
チーナの音楽性は音楽そのもののだけでない、音楽は聴いてくれる人がいるからライブができること。また、ずっと長く続けていくこと、大人になっても本気でやること、楽しく夢中に慣れることを続けている。
そんな大人になる中で少しずつ忘れてしまう、大切なことを教えてくれる。生き方のロールとなっているのかもしれない。
当たり前の日々の感謝して生きていく。そんな原点に回帰させてくれる、チーナの音楽に浸ってみてはどうだろう。ぜひライブにくることをおすすめしたい。
こんな素敵なライブで写真を撮らせていただき、ありがとうございました!
次回チーナライブは6月25日! 下北沢SHELTERでENTHRALLSとの2マン。
HPよりメール予約も開始したとのこと、どうぞ!! http://chiina.net
新しい事業の活動費に使います、ありがとう!