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群ようこ「おたがいさま~れんげ壮物語~」*読書感想文*

暑くて外にも出られないので、エアコンの効いた部屋で、連続作品を読んでみました。

れんげ壮物語シリーズ、ずいぶんと長く続いている作品です。

前回から間が空いてしまい、読み始めてから忘れていると気づき、前の回も一緒に借りればよかったと後悔しました。
忘れていても、読んでいくうちに、そうなんだぁ、とわかるような内容になっているので困りはしませんでしたけれど。

シリーズものを読むのは、新刊が出た時はうれしいのですが、間を空けてしまうとおさらいしないとならない、という難点があるな、と思いました。

今回は、キョウコの母親のことがありましたが、その後キョウコは相変わらずの生活を送り、先のことを考えないようにして生活をしています。
アパートの住人には変化があるのに、キョウコは、ただ老いていくだけの時間を過ごしています。キョウコ本人はそれで幸せなのだと思いたい様子なのだけれど。

私は、キョウコにもそろそろ良い方向の変化があってほしい気がします。

何作目かで刺繍に没頭した時のように、何か能動的な楽しみや成長があってほしいと願ってしまうのは、老いていく中でも希望を見出したいと思うせいなのかもしれません。たとえそれが小説の中の世界であっても。

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ストーリーとは外れますが、群ようこさんの作品でパンとスープとネコ日和という作品があります。その主人公アキコが、れんげ壮物語の主人公キョウコと、どうしても重なってしまいます。話がごっちゃになることはないのですが、同じ作者が書いていることや、年齢設定も似ているところ、性格や考え方が同じようなタイプな気がして。

パンとスープとネコ日和もシリーズ化して長いです。余計にどちらもどこまで読んだかを忘れてしまいます。

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これから「おたがいさま」の次の作品「おネコさま御一行」を読みます。
続けて読んだ方が良さそうなので。

さて、キョウコに変化はあるのでしょうか。あるといいなと期待して、読書を続けたいと思います。

<© 2022 犬のしっぽヤモリの手 この記事は著作権によって守られています>

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