増やすことで競争・ライバルを自らつくり出していた
人は不安になると、「何か新しいことをやらなければならない」「何かを増やして充実させなければならない」など現状よりも新たに増やすことにより不安から解消・逃れようとします。
これは経営者であれば必ず考える思考であり、当然のことだと思います。
私もそうでした。
若さと無知なまま、自信だけがあり勢いで独立。
その後は、お客様が来ない日々。
不安や今の現状をとにかく変えたくて、色々ことを取り入れては試しました。
新たにやるには、資金や時間、労力もかかります。
それ以上に付き合わされる従業員の負担があります。
いつの間にかメニューはどんどん膨れ上がり、ネイルをはじめ、まつ毛パーマやエクステ、ボディーマッサージにハンドメイド雑貨など。
メニューや商品を増やせば、新たな顧客がうまれる。
お店も活気もつき、スタッフも潤うだろう。
気づけば色々なものを失った日々
思いはことごとく外れ、資金もなくなれば常連のお客様も1人、また1人と失客。
いなくなったのはお客様だけでなく、スタッフも。
ある日、お店の外に看板をつくることになったが、デザイナーに聞かれた肝心の「お店のウリ」がわからない。
カットが上手なお店なのか、痛まないパーマ。
それとも自慢のヘアカラーなのか。
もはや膨れ上がりすぎたメニューで、自分でもよく分からない状態になっていました。
知らず知らずに増やしていったメニューは、いつのまにか自社のウリ無くしてしまい、すべての技術が平均以下と周りから感じられることに。
そして、メニューを増やせば増やすほど、実は周りのライバルが増えていた。
○カットが上手と売り込めば、カットで売り込んでいる他店舗がライバルに。
○パーマで売り込めば、パーマが得意なサロンがライバルに。
○ネイルを取り入れれば、ネイル専門店がライバルになり、とても適うわかもない。
多様化しすぎた美容業界
近年の美容室は、本当になんでもできる。
今の時代の従業員は、本当に大変だと思います。
しかし、何でもできる美容室は大手に任せ、専門店は専門店に任せ、自社は自社だけの強みに特化する。
今までとは逆の発想で、どんどん減らし辞めてみてはいかがでしょうか?
減らし、そして残ったメニューが本当の自社のウリのメニューであり、さらに一旦集中で強く追求する。
ちいさなお店のでも、こだわりのメニューで地域で1番になれば、お客様はもちろん従業員や色々な「人」が寄ってくるお店に必ずなります!
まずはお店の断捨離、引き算メニューで減らす経営をしてみましょう!
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