雑誌の付録詰めはなぜ書店が行わなければならないのか
遅くなりましたが小島俊一さん『2028年 街から書店が消える日』(プレジデント社) を読みました。色々な立場から意見や問題意識があって、具体的になぜ書店がなくなる危機にあるのかよくわかります。同時に出版社も取次も書店も本を届けたいという目的自体は同じはずなのに向いている方向が違うこともよくわかります。特に取次が書店に対して本を届けていくことよりもとにかく返品率を下げることに注力しているのは何も解決しないと思います。もちろん返品率は低いに越したことはありませんがどう届けていくかと両輪でまわしていかないといけないはずです。
講談社の角田さんが仰っている通りで、書店の粗利改善を要望するにはどう届けているか、いくかを明示しないと誰も納得してくれないでしょう。明示できるよう数字を残していきたいです。
もちろんこういった内容の本の取材だからかもしれませんが大手出版社の偉い人たちが書店のことを考えてくれることも伝わってきましたし、今の状況をどう捉えているかを知ることができてよかったです。
その上で、本書内でも言及がありましたが、書店のことを思うなら粗利云々よりも前にまずは雑誌の付録詰めは自社で行ってほしいです。雑誌の売上が厳しいからこそ付録をつけて色々な面でどうにかしているのでしょうが、なぜ書店がこれを行わないといけないのか全くわかりません。
書店は時間と労力を割かれた上で出来上がるのは曲がりに曲がった雑誌たちです。正直ずっと意味がわからないです。付録をつけるなら一番右のように形が崩れないようにしてほしいですし、この形なら自分たちで組んで送ってきてほしいです。できないなら付録をやめてください。こんなことから書店が言わなくてはならないのが辛すぎます。もっとどう本を届けていくか一緒に考えていきたいです。
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