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カイシトモヤ『すべての仕事はデザインから始まる。 失敗しないデザイン発注』インプレス

発注とはコミュニケーションであるとする。発注者と受注者との間で、適切な情報の交換や共有を行う必要がある。

発注コミュニケーションを支える土台として、
➀コンテキスト
②発注者の属性
③受注者(デザイナー)の属性
があり、これらの情報を可能な限りさらけ出していくことで、大きな成果につながる。

ゴールを共有しないと、技法や手法の話に移ることはできない。発注者は、今回のゴールを指し示すべきである。

最低限押さえておくこととして、
➀ターゲット
②目的と目標
③USP(強み、独自性)
④仕様
⑤予算とスケジュール
⑥履歴・関連制作物
⑦その他特記事項
以上があり、これらをオリエンシートとしてまとめる。

オリエンテーションで、受注者は、
➀発注者の話と意向を伺う
②情報としてもらえなかた、読み取ることができなかった事項を確認する
③頭の片隅に思い描いたことをちらっと伝える。
何が重要かを選択し、何がたいして重要でないか選択する。

なお、発注に関するNG?ワードとして
➀まずは自由に作ってみてください
②この方向で修正案を2~3案出してください
③一応○○案も押さえて(作って)ください
④上司(クライアント)から修正依頼が来たので、対応しておいてください
なお、言葉の裏に潜む思考停止の態度が問題として?を付けている。

デザイン思考とは、相手のことを考えること、まず手を動かしながら考えること、みんなで作り上げ大きく育てることだと著者は考えている。

デザインの発注者となる人、デザインを受注するデザイナーにとって、本書は必読の書だと言える。著者は、アートディレクター・グラフィックデザイナーである。


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