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2018年読んだ本ベスト 10冊

毎年恒例のベスト10冊こちらにまとめてみたいと思います。
今まではmediumを使って書いてましたが今回から試しにNoteを使ってみたいと思います。

ちなみに、過去の投稿はこちら。
2017年読んだ本ベスト 10冊
2016年読んだ本ベスト 10冊

去年は87冊の本を読みました。

ちなみに2015年が90冊、2016年が85冊、2017年が83冊でした。

人との出会いと同じように 、本との素敵な出会いに毎年感謝です。

江副浩正
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リクルート創業者江副さんの正伝。
"自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ" という言葉を聞いたことがある人は多いはず。

自由には責任が伴うように、何か大きなことを成し遂げるには常に大きな不安があるのだと身に沁みて感じました。  

起業家とは何か、会社組織とは何か、夢とは何か考えさせられる本でした。

八九年二月十三日にリクルート事件で逮捕されてからの百十三日間、密室での過酷な尋問が続いた。神経が異常をきたしていくのが自分でもわかった。耐えきれず、言われるままに調書に署名すると釈放された。しかし、二カ月たっても傷ついた神経は回復しない。医師の勧めで安比に移った。そのとき、今日のような笑顔で迎えてくれた彼女の顔を見て、思わず吐露したものだ。 「覚美、僕は死にたいよ。これまでお世話になった方々の人生を僕は変えてしまった」 「死んでどうなるんです。変えてしまったみなさんの、その人生を見届ける責任が江副さんにはあるんじゃないですか。生きて全うしてください」  以来二十余年、覚美の言葉を糧に生きてきた

八九年四月一日、すべての商品、サービスに消費税三パーセントがかかる生活が始まった。  四月二十五日、その新しい暮らしぶりを見届けるように、リクルート事件による政治不信の責任をとり、竹下首相は退陣を表明する。ついにマスコミが戦後初めて、内閣を倒閣に追い詰めたと書く新聞もあった。翌日、自宅で首をつる竹下の元秘書の死体が発見された。  秘書の死の起因が自分だったかと思うと、江副の心はざわめき、荒れた。

一人の人生が人を変え、会社を変え、産業を変え、日本を変えた。 
波乱万丈とはこのことかと思うそんな本です。全ての起業家、経営者におすすめです。

会社は頭から腐る
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IGPI代表の冨山さんの本です。冨山さんの本は今まで何冊も読んでましたが、その中でも僕はこれが一番好きな本です。

特に下記の一文が印象的でした。

人はインセンティブと性格の奴隷である

たったの一文。シンプルな一文ですが、組織と人の本質を突いておりこの一文にかなり考えさせられました。 

かつて武田信玄は「人は石垣、人は城」といった。経営の格言において「企業は人なり」を知らない人はいない。しかし、現実の経営において、そして神ならぬ生身の人間である私たちにとって、人間というものの本質を洞察しきることは、およそ不可能である。古来より多くの偉大な宗教家、哲学者、思想家、文学者たちが「考え」続けたのも根源的には同じ命題である。それだけの叡智の蓄積をもってしてもなかなか解けない課題に、経営者は日々直面し、格闘しなければならない。

最後の将軍 徳川慶喜 

“最後の将軍”の徳川慶喜の生涯を描いた本です。

人の生涯は、ときに小説に似ている。主題がある。  徳川十五代将軍 慶喜 というひとほど、世の期待をうけつづけてその前半生を生きた人物は類がまれであろう。そのことが、かれの主題をなした。  この人物は、将軍家にはうまれていない。

もう運命のいたずらとしら言いようがない。
水戸藩に生まれながら、徳川第15代将軍に就任。
300年の歴史が一人の生身の身体に全て相続されるという重責。
そして、大政奉還という徳川の自殺。

僕の中で大政奉還を決めた徳川慶喜とポツダム宣言を受諾した当時の総理大臣鈴木貫太郎はとても重なり、何か新しいことを始める力もすごいですが、それと同じくらいもしくはそれ以上に何かを終わらせる力というのは凄まじいものだなと思います。 


ファイナンス思考
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本書には目先の売上、利益に囚われるPL脳ではなくて、未来をみるファイナンス思考についていくつもの事例を用いて説明してくれている本です。 今まで様々なファイナンスの本を読みましたが新しい視点で勉強になりました。

会計制度の特質を端的に表した言葉に「 利益は意見。キャッシュは事実」があります。会社に積み上がる現金の量についてはごまかすことができません。その一方で、売上高や利益といったPL上の数値は、会計上のルールや監査を通して、極力客観的な把握が試みられるものの、どうしても主観的な意図が混ざる余地があるのです。 たとえば売上高の場合、ある商品が顧客に売れたとして、どのタイミングで売上を計上するのかは、業種や会社によって判断が異なります。物販業などでは、商品・製品を店舗や倉庫から取引相手に出荷した時点で売上を計上することがあります( 出荷基準)。一方で、精密機械のように試運転が必要な製品の場合、製品が正常に機能するかを確認したタイミングで売上を計上することもあります( 検収基準)。このように、 売上高ひとつをとっても、業種や会社によって計上のタイミングが異なるのです。

会社を始めると身を持って痛感することが、キャッシュの重要性です。
売上が作るには原価を支払わないと行けないですし、25日には毎月決まった給与を支払わないといけない。 良く黒字倒産なんてよく言いますが、PLなんてどうでも良くてキャッシュが全てです。 

Principles: Life and Work
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2018年、僕にRradically Open-Mindedになることが結果を残す上で大切であることを教えてくれたのが、このBridgewater Associatesという
世界一のヘッジファンド (ファンド規模12兆円) の創業者 Ray Dalioが書いた2017年アマゾンUSで一番売れたLife and Work Principlesです。

Dreams + Reality + Determination = A Successful Life

成功のためのシンプルな方程式。一見当たり前のように見えますが、本を読むにつれRealityに如何に向き合い、真実のRealityを発見することの重要性とそれに対するRay Dalioの執念が書かれています。

Pain + Reflection = Progress

内省すること。マルクス・アウレーリウスも、ベンジャミン・フランクリンも、二宮金次郎もそうですが、やはり成功する人は皆内省することを大切にしています。何事も日々の積み重ねですね。

Be radically open-minded and radically transparent

この本には何度もこのRadically Open-mindedとRadically Transparentという言葉が出てきます。 先程のRreality、Truthを知るためにそして向き合うためには尋常なないほどの徹底的なオープンマインドと透明性が大切であることが書かれています。 

In my early years, I looked up to extraordinarily successful people, thinking that they were successful because they were extraordinary. After I got to know such people personally, I realized that all of them—like me, like everyone—make mistakes, struggle with their weaknesses, and don’t feel that they are particularly special or great. They are no happier than the rest of us, and they struggle just as much or more than average folks. Even after they surpass their wildest dreams, they still experience more struggle than glory. This has certainly been true for me. While I surpassed my wildest dreams decades ago, I am still struggling today. In time, I realized that the satisfaction of success doesn’t come from achieving your goals, but from struggling well. To understand what I mean, imagine your greatest goal, whatever it is—making a ton of money, winning an Academy Award, running a great organization, being great at a sport. Now imagine instantaneously achieving it. You’d be happy at first, but not for long. You would soon find yourself needing something else to struggle for. Just look at people who attain their dreams early—the child star, the lottery winner, the professional athlete who peaks early. They typically don’t end up happy unless they get excited about something else bigger and better to struggle for. Since life brings both ups and downs, struggling well doesn’t just make your ups better; it makes your downs less bad. I’m still struggling and I will until I die, because even if I try to avoid the struggles, they will find me.

個人的にはこの文章がとても好きでした。
500ページ以上ある本なので繰り返し読み返し実践することが大切な本だと思っています。 

ロケット・ササキ

孫さんの恩人、そしてスティーブ・ジョブズが憧れた日本が誇るシャープの伝説のエンジニア、佐々木さんの人生を書いた本です。

そんな佐々木が目をつけたのが、このころ米国各地で産声をあげたばかりのコンピューター同好会である。バークレー校にはその総本山と言える「ホームブリュー・コンピューター・クラブ」があり、後で知ったことだが、ジョブズやウォズニアックもそのメンバーだった

そして同じくここにいたのが日本人の孫さんです。

20 代のジョブズ、孫、ゲイツ、西は、人間よりはるかに速く計算をこなす8ミリ角のチップに魅入られてコンピューターの世界に足を踏み入れた。  起業家たちの名は歴史に刻まれたが、彼らが革命を起こすのに必要なチップを作った男の名は知られていない。  そのチップを世に送り出したのが佐々木正である。佐々木が蒔いた種は、ジョブズ、孫、ゲイツ、西に受け継がれ、やがてインターネット革命という、とてつもなく大きなうねりとなって世界を飲み込んでいった


無敵の「1日1食」 疲れ知らずで頭が冴える!
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もともと、僕も朝も昼もあんまり食べる人ではなかったのですがこの本をきっかけに「あっ、やっぱり食べなくてもいいのか」と思いそれからほとんど1日1食、夕食だけを食べる生活です。 

私が1日1食にしたのは、痩せるためでも、健康になるためでも、悟りを開くためでもありません。全力で仕事に取り組むためです。  1日1食だと当然痩せますし、食べすぎが招く生活習慣病のリスクも減るでしょう。でも、それは私にとっては副次的な効果にすぎません。  私はあくまで元気に仕事を続けたいから、1日1食にしているのです。

一般的には、1日3食できちんと栄養補給をしないと頭も体も働かないのではないかと思われるかもしれません。  しかし、それは大間違いなのです。  詳しくは第1章に譲りますが、「食べる」という行為は疲労を招きます。1日3食も食べているとそれだけ疲れて眠くなり、仕事の効率が落ちるのです。


OPTION B(オプションB) 逆境、レジリエンス、そして喜び

FACEBOOKのCOOシェリル・サンドバーグのレジリエンス(回復する力)に関する本。 

シェリル・サンドバーグは休暇先で最愛の夫(夫もすごい人で、上場企業サーベイモンキーの社長) を亡くし、その逆境にいかに向き合い、乗り越えたのかが書かれたが書かれています。

ご主人にお別れをいいますか、と聞かれた。そうした――そして離れたくなかった。そこにいてずっと抱きしめていれば、ずっと離さなければ、この悪夢から覚めると思った。やはりショックを受けていたデーブの弟のロブが、「そろそろ行こうか」と肩をたたいた。部屋を出たが、すぐに身をひるがえして駆け戻り、デーブの体をきつくきつく抱きしめた

レジリエンスの量はあらかじめ決まっているのではない、むしろどうすればレジリエンスを 高められるかを考えるほうが大事だという。レジリエンスとは、逆境が襲いかかってきたときにどれだけ力強く、すばやく立ち直れるかを決める力であり、自分で鍛えることができる。それはめげない、へこたれないといった、精神論ではない。精神を支える力を 育むことなのだ。

「3つのP」が苦難からの立ち直りを妨げることを明らかにした(*2)。すなわち自責化(Personalization: 自分が悪いのだと思うこと)、普遍化(Pervasiveness: あるできごとが人生のすべての側面に影響すると思うこと)、永続化(Permanence: あるできごとの余波がいつまでも続くと思うこと) である。

レジリエンスを如何に鍛えるのかという視点よりもノンフィクション物語として、困難に立ち向かった人たちのストーリーに感銘を受けました。


プラットフォーム革命―経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか
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いくつか読んだプラットフォーム、SaaS系の類の本の中でこれが一番良かったです。 
著者はアプリコというGoogle、ディズニー、インテルなどを顧客に持つプラットフォーム作りを請け負うコンサルティング企業の創業者です。

プラットフォームの成功、失敗事例が多々ありそれぞれの要因が書かているのでプラットフォームビジネスが良く理解出来る良書だと思います。

この新しいビジネスモデルとは、プラットフォームだ。すなわち相互に依存する複数のグループを結びつけ、すべてのグループが恩恵を得られるようにする。

こうしたパワーバランスのシフトは、エロップが「エコシステムの戦争」と呼んだものの一つだ。プラットフォームはエコシステムを作るが、プロダクトはエコシステムを作れない。アップルとグーグルは2000年代末にプラットフォーム企業になったが、ノキアはなれなかった。  その結果、ノキアの企業価値は大幅に減少し、かつて自慢だった携帯電話事業部門は、ピーク時の数分の一の評価額で売却された。これに対してアップルとグーグルは、自己変革を続けることで圧倒的な成功を収めた。そして積極的な企業買収を進め、コネクテッドホームやコネクテッドヘルスケア、コネクテッドカーなど新しい市場に進出している。こうした業界の既存企業は、これから起こることを覚悟したほうがいい。現代の世界では、勝利するのはプラットフォームなのだ。

破天荒フェニックス オンデーズ再生物語
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「絶対に倒産する」と言われたオンデーズの社長になったオンデーズV字回復までの実話をもとにした、ビジネス小説です。

どんなに苦しくて辛くても、朝はいつもと変わらず無情にやってくる。  窓を開けて外の景色に目をやると、昨日の雨は通り過ぎ、僕の気持ちとは裏腹に、晴れやかに澄んだ秋晴れの綺麗な青空が、雲一つなくどこまでも広がっていた。 (もういいか。諦めよう。俺が会社を失おうが、絶望して自殺しようが、別にこの世界は何も変わりはしない。明日も同じ景色が続いていくだけか。それなら、ここでジタバタと見苦しく 足 搔 いて、オンデーズを危機的な状況に晒し、みんなを大変な目に遭わせるよりも、さっさと、あの上場企業にオンデーズを託してもう終わりにしよう。その方が皆んなにとっても、きっと幸せだろう。俺はまだ 34 歳だ。何もかも手放して、またゼロからやり直したとしても、十分な時間が俺にはあるじゃないか。それにこの約5年間、凄い経験が沢山できただけでも儲けもんだった

私も会社をやっていて何度もこういう気持ち、状況になったことがあり読みながら過去の自分を思い出しながら、自分だったらどうするかと自問自答しながら読みました。 

今年も素敵な本に出会えますように! @ジャカルタ



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