Yamatoです。
またまた更新が遅れてしまいました。
有難いことに人に会う度におすすめの本やこのベスト10冊を聞かれることが多く、そういった小さな期待に応えるためにも、継続的に(といっても年に一度だけどw)続けたいと思う今日このごろです。
ちなみに今でも下記の読書記事が読まれてて嬉しい限りです。
ありがとうございます。
では書きます。
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生物学的文明論
私の大好きなゾウの時間、ネズミの時間を書いた本川達雄さんの著書。
環境問題、資源・エネルギーの枯渇、超高齢化社会、赤字国債などなど現在我々人類が直面する深刻な課題を生物学というアプローチで紐解かれる本川さん。
ゾウの時間、ネズミの時間では哺乳類がメインでしたが、本書ではサンゴ、そしてナマコがメインで登場します。
生物学から見た独自の視点で語られる人間との対比や生き物の本来の姿が学べる面白い本です。
下記の抜粋は我々の祖先は変温動物から恒温動物へと進化を遂げたわけですがそれがどれほどインパクトだったかわかる文章です。
俺の上には空がある広い空が
無実の罪を着せられて29年間獄中で過ごした桜井さんの本です。
本来であれば誰かと比較することなく絶対的な自らのモノサシで自分の幸福や運命を客観視出来るようになりたいものですが、ここまで壮絶なストーリーを知ってしまうと事実を受け入れたくない歯痒さと同時に、弱い自分は勇気をもらってしまう。
普段あまり考えることもない冤罪に触れるきっかけとなる本です。
そんな彼が最後に語った下記の文章が言葉になりませんでした。
ガウディの伝言
ガウディという世紀の天才の生い立ちと仕事ぶりを知ることの出来る一冊。
理想の世界を創る建築と経営の類似性含め、サグラダファミリア通して見る彼の天才性は、経営者のそれと大いに共感する部分を感じた。
時を超えた文化形成、マネジメント、そして何よりも人々を魅了させた壮大なビジョン。
ビジョンとは何か、ビジョナリーであることはどういうことなのかを感じることの出来る一冊です。
そんなガウディが語る「幸せ」とは?
世阿弥に学ぶ 100年ブランドの本質
初心忘るべからずの名言で有名な世阿弥の本。
私は勝手に日本が誇るカイゼンや仕組化の生みの親だと思っている。
シェイクスピアが生まれる200年以上も前に能楽を極めた真の顧客志向で本書でも多く出てくる「花」を突き詰め、「花」を魅了し魅了された人。
本書のタイトルにもあるブランドの本質だけでなく「仕事」とは何かを「花」とは何かを考えさせられる一冊。
人類と気候の10万年史
歴史書を読む際に時々、気候や花粉の話を目にすることが多く気候変動と合わせて読みたいと思っていた本書。
結論、想像以上に面白かった!
日本にある水月湖が古気候学にこれほどのインパクトをもたらしていたことなど全く知らなかった。
結局のところ地球を主語に歴史を語ると生物は太陽にほぼほぼ生殺与奪の権を握られていて運命をコントロールされている。人間の抗いなど微々たるもので太陽の動きには勝てない。
良い問いかけだった。
構想力の方法論
日本的経営が世界の潮流だったJapan as No1から失われた30年を研究される野中郁次郎さんの本。
構想力という抽象的な能力を具体的な事例や歴史的背景を踏まえて解説してくれる本です。経済分野だけでなくサグラダ・ファミリアなど歴史的事例も多く学び多い本でした。
生の短さについて 他二篇
善く生きるとは? について2000年以上前に書かれたローマ帝国不遇の時代を生きたセネカの本です。
ざっくり纏めると、
• 忙殺されない
• 今を生きる(今がどれだけ大切かを認知する)
• 無駄な時間を過ごさない
• 哲学する
• 徳とは幸せせのものである
と2000年経っても人間がどれだけ変化していないかがわかる本で(笑) と同時生き方なんてものにハックはなく、普遍的で本質的な指南であることがわかる。
彼亡き後にローマは五賢帝時代に入り人類史最大の平和と幸福をもたらしたとされるパックス・ロマーナを迎えると思うと感慨深い。
High Growth Handbook
個人的にはHot Pepperミラクル・ストーリー以来のノウハウ流出本と位置づけられるくらい具体的かつ実用的なことが書かれたElad Gilが書いた本
レポーティングについて言及する部分があり、大いに頷いた。
タイトルにある通り、事業を進める中でときたま手に取って参照したいハンドブックとしておすすめです。
株式会社規範のコペルニクス的転回
久しぶりにAmazonを覗いたら驚いたw
この本、5000円もするのかw
資本主義に対してのアンチテーゼを目にする機会が増えたこの数年。あまりピンとこなかったので勉強がてら読んでみた一冊。
1000年以上歴史のある株式会社という人類の大いなる発明を学べる本。利潤増加を目的とするフリードマンへのアンチテーゼ的な側面もあり、現代的なパーパスやガバナンスにも言及。イギリス、ドイツ、日本、アメリカ市場におけるガバナンスと支配権の比較と変遷は面白い。
株式会社はなぜ存在するのか。そんな根本的な問いに向き合える一冊でした。
また、クエーカー教徒に興味を抱くきっかけとなった本。
三位一体の経営
最後は敢えての資本主義ド真ん中の本!
投資家視点でのチェックリストを通して企業を見ることで新たな視点を得ることが出来る本。投資効率性や超過利潤。事業の4つの型。コストとリスクという価値観など改めて学ぶことの出来た一冊でした。
何度見てもこの5つの質問は痺れる。
では、(今更ですが)今年も読書を楽しみます。
過去のベスト10冊は以下