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イタリア旅行2019 6日目-6月27日(木)

 この日は早朝6時に起きてヴァチカンへ向かいます。ホテルをチェックアウト後、スーツケースはホテルに預けます。テルミニ駅から地下鉄A線に乗ってCipro駅で降り、そこから徒歩10分ちょっとです。
 近年のヴァチカン美術館の混雑具合は相当なものらしいのですが、追加料金を払えば朝食付きで早めに入れるコースもあってそれを予約していきました。美術館の入口まで来るとまだ朝の8時にもかかわらず物凄い数の人が並んでいます。みんな当日券なのかな。予約組はそんな列を追い越して入場。受付では少し並びます。しかし予約していたチケットは間違っていて子ども料金だと指摘され、追加料金を払いました。

ヴァチカン美術館HP
https://tickets.museivaticani.va/home
昨年利用した時は古めかしいデザインでしたが、リニューアルされて見やすくなってました。チケット予約を見ましたが、コロナの影響か朝食付きのコースは現在やっていないようです。

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 入場するとまずは中庭にあるカフェテリアに向かいます。しかし入場はもう始まっていて大勢の人がどんどん中へ入っていき、朝食どころではない気分でしたが、しっかり食べておきました。フォークとスプーンの入った袋にもヴァチカンシンボルの鍵があしらわれていて素敵です。アメリカンブレックファーストとのことでしたが、普通のホテルのブレックファーストという感じでした。

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後方に見えるオープンテラスがカフェテリア。

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 ヴァチカン美術館へ入ると途中の展示はなるべく飛ばして、お目当てのシスティーナ礼拝堂へ向かいます。ラオコーン像なども横目で見つつ、地図の間辺りで渋滞に巻き込まれます。付近には色とりどりの目立つ旗を持ったガイドがたくさんいて、それに続いて団体客も多数います。ちなみにまだ9時の開館前でこの状態・・・。ガイド付きの団体コースも早期入場が可能なのです。広大なヴァチカン美術館ですが、各セクションの入口は小さく団体客が訪れると途端に列がストップします。なお基本的には一方通行で前進することしか出来ません。

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 それにしても地図の間のどこまでも続くような天井の装飾は圧巻です! そしてラファエロの間まで来るとやはり足が止まります。中でも「署名の間」はじっくり拝見。ダヴィンチやミケランジェロがモデルに描かれてますが、右端にはラファエロ自身の肖像も描き込まれてます。

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僕の頭の上からひまわりが飛び出してるように見えますが、ガイドの旗(目印)です。

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ラファエロが手掛けた署名の間と自画像。

 しかしその先の渋滞はひどくなるばかりです。マティスの部屋まで来て行列はピタッと止まります。そこを抜けると近代、現代の画家のコーナーがあります。大方の観光客はここを飛ばしていきますが、ダリやクレーにシャガール、フジタ、ベン・シャーンなどの作品が見られるので時間ある方は飛ばさない方が良いかと思います。前回(26年前)来た時にはデューラーのエッチングがあって記憶に残っていたのですが、今回は見られませんでした(このセクションは結構入れ替えがあるのかな)。

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マティスの部屋(大渋滞中・・・)。

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 ここで作品を見ていたら警備員がやってきて、なぜかここを出て進んでくださいと促されます。何か行事があるのかな(あるいは混雑具合解消のためか)。もう少しじっくり見たかったのですが、システィーナ礼拝堂へ向かいます。
 遂に礼拝堂に辿り着きました。ここは監視が厳しく撮影も私語も禁止です。警備員がしょっちゅう『No Photo! Silencio!!』と注意しています。以前見た時よりも少し小さく感じたのは気のせいか。神聖な礼拝堂はとても落ち着きます。前回(しつこいですが26年前)に来た時はちょうど天井画の修復が終わったばかりで鮮やかな色彩に目を奪われました。しかし『最後の審判』はまだ修復中で見ることは出来ませんでした(白いカバーの前に大きな写真パネルがあるのみ)。

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撮影禁止ですが、入口手前から中を窺う・・・。

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もちろん作品の写真は拝借しました。

 ついに26年越しでミケランジェロの傑作を目にすることが出来ました! 目に焼き付けようと端から端まで細部をじっく見ていきます。しかし全てを捉えきれるほど心の余裕は無かったかも・・・ちょっと興奮気味でした。しかしここまで来て意外と礼拝堂は混雑していませんでした(入場規制をしていると思います)。そうこうしてる内に警備員にまた一旦出るようにと促されます。もう少し居たかったのですがやむなく礼拝堂から出て再び入口へ戻って二度目の鑑賞をします。もう開館されていて人出はさらに増してました。

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 ヴァチカン美術館内は空調の効いてるところとそうでないところがあり、加えて凄い数の人で列が止まるとまさに満員電車状態で息苦しいくらいです。途中気分が悪くなって列を外れる人もいます。そして妻の具合もちょっと悪くなってしまいました。ということで二度目はゆっくり鑑賞。地図の間も先ほどよりはじっくり見ます。また美術館には幾つかルートがあるのですが、二度目は別の方から廻って再びシスティーナ礼拝堂にやってきました。今度は追い出されなかったのでベンチに腰掛けてさらに心落ち着いて見ます。
 思い残すことなくじっくり見て、今度は礼拝堂の別の出口から出てサン・ピエトロ大聖堂へ向かいます。この出口からは美術館の外に出ないで直接移動出来るのです。ただしヴァチカン美術館名物の螺旋階段には出られません。通路の途中には美術館の土産物屋が並びんでいます。後で買えばいいやとうっかりしていたのですが、美術館の物はサン・ピエトロ大聖堂では買えませんでした。

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 そしてやって来ましたサン・ピエトロ大聖堂、その壮大さ、荘厳さに度肝を抜かれます。こんな巨大な建築をどうやって建てたのだろう・・・想像もつきません。遥か頭上の一番上まで細かい細工が施されフレスコ画が彩っていてまさに聖なる天蓋、天国へと誘う仕掛けのようです。

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 また館内にはミケランジェロのピエタ像をはじめ様々な絵画や彫刻が飾られた祭壇もあってそちらも見逃せません。ヴァチカン美術館、システィーナ礼拝堂と廻ってお腹いっぱいの状態でサン・ピエトロ大聖堂にとどめを刺された感じです。自分の処理能力を遥かに超えていたでしょう。どちらも続けて見る人がほとんどかと思いますが、本当はそれぞれ別の日に来た方が良いかと思います。時間が無くクーポラにも上らずにサン・ピエトロ大聖堂を後にしました。出る際は名物スイス衛兵もチェックします。

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 しかしサン・ピエトロ広場に出たらあまりの暑さにクラクラしました。気温は40℃!堪りません・・・。すぐ近くの土産物屋に寄ってシスティーナ礼拝堂天井画のポストカードを購入しました。少し歩いて近くのサンタンジェロ城まで来たものの、あまりの暑さとヴァチカンの疲れで早めにホテルへ戻って荷物をピックアップしテルミニ駅へ向かいます。ここからいざフィレンツェへ!

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 今回は民営鉄道会社Itaroを利用。16:45発の電車です。Itaroは早割があったりキャンセル・時間変更不可ですが、安いチケットなども選べます。我々は念のためキャンセル・変更可の安めのエコノミーを取りました(€21.9)。列車はItaloよりややゆったり目、えんじ色のカラーも落ち着いていて綺麗でした。

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Italoの切符。自宅でネット予約しプリントアウトして持って行くだけです。

Italo
https://www.italotreno.it/en

 18:17に無事フィレンツェのサンタマリア・ノヴェッラ駅に到着しました。いや~フィレンツェも26年振りの訪問です。駅はだいぶ近代化されてるような。駅近くを走るトラムも綺麗です。さてここで問題と言うか、僕の足が悲鳴を上げてました。足に豆が出来てちょっと出血してます。痛くてまともに歩けないような状態(涙)。履き慣れたスニーカーだったのですが・・・。
 フィレンツェでは妻の友人夫妻RyusukeさんとシャッキーことEmiさんと会うのですが、先に連絡して消毒液を持ってきてもらいました(涙・感謝)。妻は久しぶりの再会を喜んでました。僕の足を気遣ってすぐにサンダルを買うよう勧められ、まず何よりも先にサンダルを買いに行ったのでした(一安心)。
 ホテルはツアー会社が抑えてくれたホテルガリレオです。サンタマリア・ノヴェッラ駅から徒歩10分ちょっとでしょうか。少し歴史を感じさせますが綺麗なホテルです。そして部屋にはバスタブがありました!
Hotel Galileo
https://www.tripadvisor.jp/Hotel_Review-g187895-d237518-Reviews-Galileo_Hotel-Florence_Tuscany.html

 今夜はフィレンツェの名物肉料理ビステッカ(Tボーンステーキ)を食べたいという我々のリクエストを聞いて、Ryusukeさんが選んでくれたお店ブーカ・マリオ(Buca Mario)に連れてきてくださいました。1886年創業という老舗の名店です。ちなみにRyusukeさんはイタリア料理のシェフです。店内はかなり混み合っていました(予約は必須です)。

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ネオンサインと対照的な1886年創業の文字にびっくりです。

 テーブルを世話してくれたのはハイテンションなRoccoさん。そして僕が酒をオーダーしないと知るやイジってきました。いやはやイタリアで酒を飲まないとなかなか大変です(でも彼も全然嫌な感じではなく楽しいやり取りでした)。

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 Ryusukeさんのオススメを聞きながら前菜などオーダーし、いよいよビステッカをオーダーします。焼く前に肉を見せてくれますが、Ryusukeさん曰く最高の状態だそう。そして肉が運ばれてきました(焼き具合もバッチリとのこと!)。Roccoが切り分けてくれます。赤身のお肉は柔らかくて濃厚な味わいでした。こんなでかいの食べられるのかなと思ってましたが、4人であっさりペロリといってしまいました(な何グラム食べたか不明)。

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 食後はデザートです。Roccoさんが様々なデザートをワゴンに載せて持ってきてくれます。オススメのティラミスなど美味しくいただきました。本当にお腹いっぱい大満足のディナーでした。

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 少し散歩して夜のフィレンツェの街を見て歩いて、Ryusukeさんオススメのジェラート屋Perche Noに行きます。ここも1939年創業の老舗だそうです。夜の22時近くでしたが、多くのお客さんで賑わってました。ここのジェラート屋さんはファミリー経営で全てのジェラートが自家製です。ピスタチオやヨーグルトなどのジェラートをいただきましたが、とても美味しかったです!

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Perche No
https://www.facebook.com/GelateriaPercheNo/

 フィレンツェには公認の路上アーティストがおられてその中の一人に日本人の方がおられます。この夜街を歩いていたらその方、斎藤智輝さんが描いておられました。Ryusukeさん、Emiさんとも知り合いということでご紹介いただきました。大阪の方で花博の時に描いていたと仰ってました。関西人同士なぜかフィレンツェの路上でしばし関西弁トークを繰り広げてしまいました。
TOMO (Tomoteru Saito) HP
http://tomoteru.web.fc2.com/

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ダヴィンチは左利きで鏡文字を書いたのでこのようになってました。

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街中にあるメリーゴーランド。

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夜でもまだまだたくさんの観光客が街を闊歩しています。

シャッキー(Emi)さんのInstagram 美しいイタリアの写真がたくさん!
https://www.instagram.com/emiota.photography/?hl=ja

La cucina giapponese RyuTube
最近RyusukeさんとEmiさんが二人で始められたお料理動画(イタリア語。英語字幕有り)。美味しそうです!

 二人とお別れしホテルに戻ってゆっくり久しぶりのバスタイムを楽しんでから就寝です。いや~盛り沢山過ぎる一日でありました。(続く) Photo by Shin & Rei

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