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ウニ贈りおじさん

お久しぶりです。1ヶ月ぶりです。

釜石シーウェイブスの山田龍之介です。

先日Twitterでこんな企画をやりました。

ウニの効果はすごいですね。

ツイート前の時点で489人だったフォロワーさんがピーク時には989人まで増えました。

もちろんその中には、懸賞応募専用アカウントみたいな人も多くいて、企画が終了したら「はいさいなら〜」という人もいます。

フォロワー数が倍増したから、発信に対するエンゲージメントも倍増です、とはなりません。

ただ、別にいいんですよね。

僕のTwitterをフォローしてくれている物好きな方達を軽視しているわけではないですが(感謝してます!)、Twitterのフォロワー数って「少ないよりは多い方がいいけど多い必要はない」ものじゃないですか?

Twitterというメディアの特性上、内容次第ではフォロワーじゃない人にも簡単に拡散されていくと思うので。

そして↑のツイートにもちょろっと書きましたが、フォロワー稼ぎがこの企画の目的ではないんですっていうことについて、今回は書きたいと思います。

以上、前置きでした。

僕はGIVER

ほんの思いつきであるこの企画の経緯を説明するには、先に僕の精神構造を説明する必要があります。

ある時このTEDを見てストーンと腹落ちしました。
※Youtubeに飛ばずに「アダム・グラント TED」で検索すれば日本語訳が載ったサイトも出てきます

「僕はGIVERだったんだな」

身近なところで言うと、
誰かからプレゼントされるより、誰かにプレゼントする方が好き。
何かをしてあげるのに抵抗やモヤモヤはないけど、何かをしてもらうのは少し心苦しい。

もう少し深いところで言うと、
自分がラグビー選手であることの意義も、所属するチームはもちろん、関わりのある人たちや応援してくれる人たちといった周りの存在に何を与えられるか、ということだと自覚しています。

考えれば考えるほど、僕ってば結構GIVERなんですよ。

そんなGIVER精神がいかにして「ウニ贈り」へとつながったのでしょうか。

ウニの季節がやってきて

釜石では初夏〜夏前半くらいにかけてスーパーの鮮魚コーナーに牛乳瓶に入ったウニが並びます。
(ちなみに僕の今シーズン初瓶ウニはスーパーで見切り品になった瞬間を狙い澄ましてゲットした、鮮度はそこまで落ちていないけど価格は落ちている150gで1,500円という破格の瓶ウニでした)

きっかけは家でウニ丼にありついていた時でした。

僕の中のギバちゃんが動き出したのです。

「このウニって釜石では割と普通(とは言ってもアガるけど)だけど、コロナで沈んでいる世の中を明るくできる存在なんじゃないのかい」

ギバちゃんは色々なアイデアを出してくれました。

・チームに相談して何かしらをアレしてもらう

・個人的に漁師さんor販売者さんに突撃してみる

・お世話になった人たちに片っ端から「ウニ好き?」って確認してから送りつける(これはたぶん新手のLINE乗っ取りかと疑われる)

色々考えましたが、僕の中で優先したい条件が3つ出てきました。

①僕が勝手にやることだからお金を出すのは僕であるべきだ
②ピンポイントで照らすよりも、ちょっとずつでもより多くの人が明るくなれた方がいい
③釜石を応援したい

この条件に合うアクションってなんだろう?
ウニさん側に無償提供とかの負担を求めるのは違うな。
チームのファン集めとしての企画なら他にも方法があるしチームに負担してもらうのも違うな。
自分の知り合いに送るのは簡単だけどそれでいいのかな。

と、思いつきから1時間くらいの間にあれこれ思考を巡らせた結果、
僕の優先条件に合致し、なおかつスピード感を持って進められると踏んだのがTwitterによる「ウニ贈り」企画だったわけです。
(もたもたしているとウニの季節は終わっちゃいますからね)

おわりに

今回のテーマであるGIVEという精神。

意外と難しいと思います。

例えば被災地にボランティアに行く、ボラセンで一から十まで指示を受け作業に没頭する。
これは尊いことだと思います。
やれることなら、やらないよりは絶対にやった方がいい。
続けていくうちに、自分を擦り減らし、疲弊していくかもしれないけれど。
決してそうはならないように。

一方で自分にも社会にも価値を生むGIVEというのもあると思います。
すごくシンプルに言えば、それは「ウニ贈り」というGIVEで「山田龍之介」や「釜石シーウェイブス」に興味を持ってくれる人が増えたり、僕らのホームタウン「釜石」を思ってくれる人が増えたりすることだと思います。

直感や情緒でGIVEすることが間違いではない、むしろ個人的には好きだけど、できるだけより多くの価値を生むGIVEをしていきたいものです。

今回の「ウニ贈り」の最終的なゴールとしては、やはり多くの方に釜石に来てもらいたいです。

もちろんホームタウンである釜石の経済のためでもありますが、

何よりも、

本当に素晴らしいところだから。

ウニも本当に美味しいんだから。

<山田 龍之介 やまだ りゅうのすけ>
1991.10.12生 釜石シーウェイブスに所属するラグビー選手
東京都立大泉高校でラグビーをはじめる
その後立教大学、NECグリーンロケッツでプレー
2019年釜石シーウェイブスに入団
2020年4月からはプロ選手としてチームに所属
北海道・釧路町出身 岩手県・釜石市在住

最後まで読んでいただきありがとうございます!スキもサポートも嬉しいです!これからもラグビーの空き時間に投稿していきます!