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時間 -カイロスとクロノス-

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2019年5月の記事一覧

ギブソンとベルクソン(30)

時間とアフォーダンスの間に、なにかおもしろことが眠っているのではないかと思い、ここ最近は黙々とその手の本を読んでいる。

そして、いつものとおり、黙々と読んでいた内容を、メタメタとカフェと散歩と対話を通じてしていたところ、どうやら、ベルクソンも読んだほうがよさそうだ、ということになった、降ってきたのだ。アフォーダンスだけを読んでいてもつかみどころがなかったので、ちょうどよい助け舟だった。ということ

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なぜ、「時間とタイミング」なのか(25)

自分のやっていることは、かなりの部分で論理破綻している。整合性はないし、思いつきででまかせでやっているものばかりだ。だから、人に説明するときにたいてい失敗する。その原因は、相手の立場に立たずに、思いついたことをポンポンといって混乱させてしまうからだ。そして、理解してほしいと思っているから、理解してもらえてないと思うと、次々と情報を投げ込み、一貫性やストーリーがなく、さらに混乱を招いてしまう。

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インターネットと待ち合わせ(24)

同じ空間を共有しなくとも、打ち合わせができるのは、インターネットの発展がある。しかし、それはあくまでも、「離れたところを接続する」ということについてだ。もし、接続されても、落ち合えなければ、打ち合わせはできない。メールのやり取りはできるだろうが、オンラインのビデオ会議はできない。

それでは、オンラインのビデオ会議を成立させるために、必要な条件はなんだろうか?それは、お互いに比較可能な時計を有して

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Whyに含まれる時間性(23)

Whyに含まれる時間性(23)

Why、なぜという言葉。これに含まれる時間性について、考えていきたいと思う。この時点で、何を書くのかは決めていない。

Whyの特徴を考えるために、同じカテゴリーにされやすい他のWと比較する。What,When,Who,Whichだ。Whenが一番時間性をもっていそうであるが、それはあくまでもその一瞬であり、その一時である。「いつ」というのは、ある意味で、それが答えられた瞬間に時間の範囲は定まる。

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葉山芸術祭と、こくいっこく(21)

葉山芸術祭と、こくいっこく(21)

時間と音、について書いてみようと思う。

葉山芸術祭で、ひとつの作品を鑑賞した、正確にいうと体験した。テーマは時間であり、リズムだったのだが、僕がとりわけ心に残っているのは、「音」だ。

ジジジジジジジジジジ....

というバイブ音。

そして、この音を旅の途中のどこかで聞いたのだ。その音を聞いたとき、葉山のことを思い出した。そして、今、その音を聞いた場所のことは忘れている。時間をリズムに変換し

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君が代、を時間から読む(20)

君が代、を時間から読む(20)

きみがよは
ちよにやちよに
さざれいしの
いわおとなりて
こけのむすまで

57577の歌であることを、日本国民に生まれて35年目にして気がついた。そして、この歌に込められた意味というのも、あらためて漢字をおっていくことで、いまさらながら勉強させてもらった。

さざれ石(小さな小石)が巌(大きな岩石)となり、苔がその巌にむすまでの長い時間、きみの時代が

という永遠なる治世を詠んでいるのだろうと。

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