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感動いちご(2024.05.17)

昨日妻が買って来たいちごが激烈に美味しかった。作った農家さんの名前がパックに記載してあるいちごで、私はその名前を自分のgmailに送って、スター付にしておいた。そうしておけば、「あの農家さんの名前なんだったかな?」と思った時、受信ボックスの中で検索をかければ農家さんの名前が一発で出るはずだからだ。

それくらい美味しいいちご。すでに練乳がかけてあるんじゃないかという程甘く、あとから程よい酸味が追いかけてくる。そしてその後に鮮烈な香りが鼻に突き抜ける。それほど美味しいのに普通に1パック400円しないのだからすごい。今年はもういちごシーズンも終わりに近いので、是非来年も狙い撃ちして買いたいと思っている。

そんないちご。朝、残りが10個だった。3人の子供に3個ずつあげて、残りが1個。これを妻にあげたので、私の分はなかった。

食べたかったなぁと思ったが、仕方ない。ここで妻を押しのけて私が最後の1個を食べたら間違いなく遺恨を遺すだろう。

「来年は阿部さん(美味しいいちごを作る農家さん)のいちごをたくさん買おう!」と思いつつ、納豆ご飯を食べたお茶碗を洗っていると、長女が私の足元にとことこやってきて、「パーパ、これあげるー」と、たった1個のいちごを大事そうに両手で持って私に言う。

私は膝を曲げて長女と目線を合わせた。顔をしわくちゃにして笑っている長女。手には小さくて真っ赤ないちご。私はそれを受け取って口に頬張る。

それは私がこれまで食べた中で間違いなく最も美味しいいちごだった。たった1個のいちごで私は映画を1本みたくらい感動した。泣きそうだった。たった1個のいちごで大の大人がこんなにも感動できるのかと思った。

朝日を背にして、微笑む長女。その小さな手にはいちご。私が死ぬ間際走馬灯を見るならば、瞼に焼き付いたこのシーンは間違いなくその中に差し込まれるだろうと確信した。

ありがとう長女!そして阿部さん!


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