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7月13日 月曜日
久々に美容院に行った。私が「中目黒に住んでいます」と言いたいためだけに暮らしていた時代からお世話になっている。
馴染みの美容師さんに会うとホッとする。髪の悩みもいろいろ話せる。そして必ず大満足の仕上がりにしてくれる。片道1時間はかかるのだが、その価値があると思えるほど頼りにしているのだ。
私は呪いの人形かのように髪が伸びるのが早く、毛量も多いため、5月末には我慢できずに髪を切った。電車移動がためらわれたため、中目黒ではなく、近所にある店舗に行った。
それはもう緊張である。何も話しかけないでほしい。私のパーソナルなことをなにも聞かないでほしい。ただ毛量を少し減らしてくれればいいのだ。
魔除け代わりに、カットしてもらっている最中は携帯で「連チャンパパ」を読んでおいた。クソだった。
そこまでして身構えていたものの、最近は「話しかけないで欲しい」という声が美容室に多く寄せられるのだろうか、無駄におしゃべりをしない、感じの良い美容師さんだった。
ただし会計の際にやたらとLINE登録しろ、次の予約を取ってくれと言われるのは辟易してしまった。あきらかに店舗のマニュアルである。彼女は自らそんな事を言わなそうだった。
多くのプロモーションは、人の心の距離を一気に近づけようとする強引なものなのだ。
人間関係を育む難しさは「ときめきメモリアル」が教えてくれたはずだ。会話やイベントを繰り返し、少しずつゲージを溜めてこそ告白できるのである。
一足とびに交際できると思ったら大間違いだ。
7月14日 火曜日
おでこに黒いものがあると思ったら蚊だった。叩いてつぶしたら手のひらが赤くなった。そうか、吸われてしまったか…
私はほとんど蚊に刺されないラッキー体質だと思っていたのだが、今年はすでに何発もやられている。血液型が変わったのだろうか(O型は刺されやすいと聞く)。
去年との違いといえば、禁酒&禁コーヒーに励んでいること、そして炭水化物をちゃんととるようになったことである。禁コーヒーをするとここぞというときによく効くのでよい。
やることが地味にいっぱいあるのに思うように進まず、焦る日々。ふとした瞬間に人間関係の悩みで頭がいっぱいになるのをもうやめたい。
今日はやたら「おもしろいことを書きたい」欲が強く、結果、なにもおもしろいことが書けていない。
気分転換にポッドキャスト「武田鉄矢 今朝の三枚おろし」を聞く。日本のアニミズムみたいなものを語っていた。正直言って内容はもはやどうでもよいのだ。冒頭の「おはようございます、武田鉄矢です」が聴ければ目標は達成している。「鉄矢です」のイントネーションと余韻に癒やされる。
スキマ時間ができると人間関係が不安になってしまうので、スキマができる前にYouTubeチャンネル「マッスルグリル」を再生するに限る。癒やされる。
なんでこう、もっと仲良くなれないんだろう……なんて思うのは、きっと私が生ぬるい人間だからだ。つい「公私ともに仲良く楽しく」を求めてしまう。若いとき、部活の上下関係などに馴染んでおけばよかったんだろうな。
7月15日 水曜日
noteのコンテスト「これからの仕事術」締め切り日。ぎりぎりで投稿できてよかった。
ご時世的に「人との直接対面」ができなくなってきたので、飲み会などでの「要領」だけでなんとかやってきた身としてはしんどいです、という話。
いろいろやらなければならないことがあり、慌てて夕飯づくり。鮭のカマが198円されていたのを購入しておいたのだ。これを焼いて適当な味噌汁でいいや。
機能が少ない旧型ヘルシオで焼いたところ、味がしない。塩鮭ではなかったのだ。あとから塩をふってもおいしくない。
私の料理はだいたいこんなかんじ。「やってTRY」の取材は常にお断りしています。「噂の現場」は対応します。(噂の東京マガジンより)
7月16日 木曜日
とにかく辛くなる瞬間が多いので、YouTubeチャンネル「マッスルグリル」を再生する回数が増えた。辛くなると応急処置的にマッスルグリルを再生する。たまに後藤輝樹チャンネル。
人気動画のひとつが「ジャンピラフ」である。
ボディビルダーであるシャイニー薊氏の減量食(見た目が”沼”)は、女性視聴者がオフィスの弁当に持っていくにはあまりにキツイということで考案された逸品。
今朝はあまり眠れず、早く目が覚めたので「おもむろに」早朝クッキングを敢行した。隣室で眠っている夫を起こすわけにはいかない。超非効率的な料理であった。
我が家にはシャイニー氏がいうところの「処刑場」、つまるところフードプロセッサーがない。ダイソーで買った「もどき」で切り刻むことになる。
にんじんやパプリカをソーッと切ってはこのカッターに入れ、わざわざ洗面所まで行って、ギーコギーコとハンドルを引く。抜き足差し足は必須。
途中、自分は何をしているんだろうかという気持ちになるが、負けてはならない。ジャンピラフを完成させなければ。
そして完成したジャンピラフは、苦労のぶんだけおいしかった。めちゃくちゃおいしかった。スプーンで口にかっ込む手が止まらなかった。
念願の #お弁当 に #ジャンピラフ !!!#マッスルグリル 大好きです、癒されます。おもむろに! https://t.co/YH3khdZ3eA pic.twitter.com/7sIgDwaoIP
— やままあき◆Kindle本『喫茶アメリカンについて言いたいことやまやまです』発売 (@yamama48) July 16, 2020
念願の「弁当にジャンピラフ」を達成する。
そもそもずっと自宅にいたので弁当を食べる機会などなかったのだ。今日は久々にコワーキングスペースで作業をしたので「お弁当」が実現できた次第。
夜ごはんもジャンピラフを食べた。結局1日ジャンピラフを食べていた。また作ろう。今度はふつうの時間帯に。
7月17日 金曜日
人間関係で悩むことあり、立川談慶師匠の本を読んだ。
「背負い込むな、巻き込め」というキーワードに希望がわく。
要するに「相談」です。「こんなに迷惑をかけられている」ということを相談(私の場合は尾ひれをつけましたが)することは、 軋轢の分散および軽減であり、周囲を「巻き込む」ことにほかなりません。「相談」というより「窮状報告」でもあります。
ああ、これ、私の得意なやつだ!
私はネガティブなうじうじ野郎だが、他力本願のサバイブパワーは強いほうだと思う。ピンチになったら絶対に誰かに相談してしまうので、「思いつめて病気に……」「最終的に退職……」という事態にはならない。なれない。心が厚かましさでできているのだ。
実際、これまでの職場ではその人たちに助けられてきたし、いまでも交流がある。嗅覚を全開にしても「あ、ここには相談できる人がいない」と思った場所は、そうそうに立ち去った(面接のときにちゃんと見極められなかったことを反省している。企業側にとっては、私がいた時間=無駄な時間になってしまったので)。
「みんなだってがんばっているんだから、私も(だまって、がまんして)がんばらないと」
などと思う必要はないのだ、という判断に至った。他力を貸してもらえばいいのだ。
……と思ったら、ちょっと気が楽になった。そして借りたぶん、お返しの意識も忘れないようにしないと。
談慶師匠はもともとサラリーマンだったからだろうか、自己啓発本ともエッセイともサブカル本ともつかぬ、気軽に読めてラクになれて勉強にもなる1冊。
上の引用部も「私の場合は尾ひれをつけましたが」の一文がとても好きだ。これがあるだけでふっとラクになれる。
自分自身が「めんどうくさいやつ」にならないように気をつけつつ、「窮状報告」テクニックを使いながらがんばろう。この状態で土日を迎えられるのは幸せだ。
7月18日 土曜日
カルチャーショックを受ける出来事に遭遇。
自分がいかに「お客さまは神さま」扱いされている世の中で生きてきてしまったかを恥じた。
たまには「店主が恐いラーメン屋」的なところに行き、「客でももてなされないことがある」「客はただの人であり神ではない」ことをちゃんと心の底から理解するトレーニングが必要だ。
でもいま本当に恐いのは「スパイスカレー屋」だという噂を聞く。行かねばな……
7月19日 日曜日
前掲の談慶師匠の書籍、またしてもシビれることが書かれていたので引用する。男性の平均寿命が81歳という話からの大発見。
81は9の倍数です。ここで私は閃いたのです。「年齢÷9で人生のイニング数が判明する」と。
9歳の子なら人生のまだ1イニング、18歳の高校生なら人生の2イニングという風に。私のような50歳なら5余り5、つまり野球で言うなら「5回表を終わって裏に入ったあたり」という年齢だと。
「もう人生の折り返し地点を過ぎたなあ」とついつい思いがちですが、まだやっと中盤にさしかかったばかりなのだということに気付くと、なんだかとても嬉しくなってきます。
改行と「漢数字→数字」の変換は私が行いました。
この話にたどり着くまでに、「野球は逆転できるスポーツ」という話も挟まっている。とても元気の出る話だ。
現在わたし、35歳。新しくチャレンジしていることもあり、そこではもちろん1番下っ端で、しんどいこともいろいろある。
35歳ともあらば、企業づとめならベテランの年齢だ。なんでもっと早くにいろいろやっておかなかったんだろう……なんてことが脳裏をかすめることも多々ある。
でも、上記の理論でいくと私は「まもなく4回が始まる」ところなのだ。逆転のチャンスはまだまだある。
◆
きょう初対面の方と話していて
「あなたは気を張るタイプ」
「なんとかしなきゃという気持ちが強すぎるから、ちゃんとゆるめる時間をつくらないと」
という言葉をかけてもらい、まんざらでもない自分がいて気持ち悪い。
整骨院などでも「すごく凝っていますね!お仕事忙しかったんですね!」の類の言葉をかけられると、身構える。
この言葉を喜んではだめだ、私なんてパート主婦の身、疲れているはずがない。どうせみんなに同じことを言っているのだ。まんざらでもなさそうな顔をしたらナメられる。聞き流せ!
と、自分に言い聞かせる。でも今日はなんだかほろりと来てしまい、涙は出ないまでも、「そうですよね、私がんばってますよね、もっと評価されてもいいですよね…」という言葉が喉元まで出かかってしまった。
とりあえずマッスルグリル観るか。
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