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知らなきゃ損する国語学力アップの簡単作文トレーニング・再話作文

1 週1国語の時間
昨年度12月から3年生と週一回、国語の勉強をしていました。その内容についてお知らせをします。3年生は教科書の内容の学習が順調に進んでおり、学習進度に余裕がありました。そこで、3年生の学習内容を復習するとともに、連続した内容を週1回扱い、国語学力のアップにつなげる試みを行いました。彼ら、今年度の学力テスト爆上がりでした。

2 再話作文
継続して行っていた週一国語で、毎回行っていた活動に「再話作文」というものがあります。

これは、2,3分の短い話(昔話や小話など)を聞き(メモなどしません)、それを5分程度で自分で再現するという学習活動です。

話の構成(起承転結)とキーワードを意識しながら聞くこと、そして、要旨をまとめるといった「聞く」と「書く」をセットにした学習です。
再話作文の教材は、学級の実態に合わせて短めの物語を選んでしました。
だいたい400~500字くらいのものだと取り組みやすかったです。

短めの絵本や福娘童話集というサイトに掲載されている日本や海外の昔話をよく使いました。

<手順>
① 教師による読み聞かせ
② 児童の実態によってはもう一度読んだり、登場人物を確認したりしました。※必要がなければこのステップは飛ばして③へ
③ 再話 ※だいたい5分くらい。これも児童の実態に合わせて調整
④ 小交流 ※完成した作品をペアや班で交流
⑤ 全体交流 ※よくできているものを2,3ピックアップ。再話のポイントを確認して次時へ生かす
 

再話では、「話の筋を外さないこと」「大事な言葉を逃さないこと」に気を付けるように伝えています。自分の言葉が混じるのはよしとしていました。

例えば、「安全水泳法」という江戸こばなしを教材にした時の作文例を紹介します。授業で使用したテキストはリンクからご覧いただけます。そちらと見比べると、正確に再現できているのがわかると思います。
「安全水泳法(江戸こばなし)」についてはリンクから

(再話例)
むかしも今も夏のあそびと言えば、水泳です。昔はプールや海水浴場がなかったので、川や池で遊んでいたので、水の事故が多くありました。安全水泳教室へ言ってみることにして、水泳の達人がやってきました。達人は、筆にすみをつけて、みんなの足くびに線をひきました。そこまで入らなければおぼれる心配なし。

慣れてくると5分でこのくらいの文章を書くことができるようになります。

頭の中で話の組み立てを整理する力は、論理的に考える力にもつながります。もちろん、それぞれ差はありますが、集中力や話の大体をつかむ力を鍛えるのには役立ちます。

今の子どもたちは、日常的にふれるメディアが紙媒体からスマホやタブレットに移りました。刺激的でわかりやすくコンテンツを提供してくれます。反面、自分から聞きに行ったり、内容をまとめたりする力が不足しつつあるように感じています。教科書から「読むこと」の教材が減ったことも影響しているかも知れません。

だからこそ、教室では様々な機会を作ってふだんの生活の中で出会わない言葉にふれたり、おもしろがったりさせたいと考えて居ます。そうすることが子どもたちの言葉の世界を広げたり、国語力を鍛えたりすることにつながると考えています。



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