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事業はゴールから逆算して描くといい。

新しい事業を作るときに、描くのはその事業ができたときに実現される社会。そこにいる自分。なるべく明確に、詳細に。日付を入れて描くことで実現の可能性が増していきます。

僕の事業の作り方

僕は新しい事業を作るときに、世の中にある課題とか、ギャップを見つけたとき「なぜ、これをやらないのかな?」と感じます。

誰かが、「これこれこういうことを事業化したいんです」って相談してくれたら、事業の方向性が人の役に立つもので、よほど考えていることに納得できないというのでなければ、「いいじゃないですか!面白そう」とまず、称賛して共感するようにしています。

だって、世の中を良くする事業を考えついて「これをやって世の中を豊かにしよう」とモチベーションを持って稼働する人は、皆で応援すべきですからね。

賞賛して背中を押したあとで、事業内容についてどんな風に考えているのか話を聞きます…

全体的にモヤッとしている事業

目的は素晴らしいし、人の役に立つことを目指している事業なので応援したいし、頑張ってほしいと思うものなのですが、まだその事業を形にするためにどんなプレイヤーがいたら形になるのかを詰めきれていない場合があります。

やりたいことが一人で実現できるものだったらいいのですが、誰かと一緒にやらないと形にできないものだったり、今その人に見えている部分だけで事業構築を考えているため見えていない部分のプレイヤーを忘れてしまっている事業などもあります。

カフェを開く場合でも、

お店を取得するためにどんな人と話をしたら場所が決まるのか?

内装や電気などの工事はどうするのか?

店には誰が立つのか?

メニューは誰が決めるのか?

仕入れはどこでするのか?

運転資金はどのくらいを見込んでいるのか?

その資金はどのようにしてつくるのか?

自己資金で賄えない場合にどこで調達するのか?

10秒くらいで思いつくだけでもたくさんの工程があります。また、これらの膨大な工程を一つ一つ実現していく過程で想定外の出来事が起こります。

また、実際に店を運営し始めたときになって初めて運営上の新たな課題が見つかってきたりもします。っていうか、想定外の事件の連続です。

そうした一つ一つの雑事にとらわれてしまうと、自分がどこに向かおうとしているのかを忘れてしまって、日常の中に埋もれてしまう事があります。

では、日々の業務に忙殺されず、細かい部分を抜けや漏れを減らし、事業を形にしていくにはどうしたらいいのでしょうか?

「カフェを開くのが目標」

という話をよく耳にします。また、僕のところに相談に来てくれる方の多くはカフェやキッチンカーを事業としてスタートしようと考えている場合が多いです。

事業として飲食を志す人が多いのは身近な事業だからなのでしょうか。僕も「髭と髪の毛が白くなったころには山の中の一軒家でゆっくりとカフェを経営する」なんて思い描いていました。

僕の手掛けている事業で「おじさん珈琲」というものがあります。本業がある会社員や主婦にコーヒーの淹れ方を教えている事業です。詳細は、以下のリンクをご覧ください。

カフェを開きたい方の多くが、すでに理想的な店内の内装を描いています。

産地やブレンド、焼き方にこだわったコーヒーを何種類も並べて、サイフォンがカウンターにあって「コポコポ」音を立ていて…店内に入った瞬間にコーヒーの香りに包まれるような理想の空間を思い描いています。

「こんなお店を作りたいって思っているんです」って僕の店に来てくれた方に言っていただくときもあります。「こんなお店」ってことは結構リアルにお店の雰囲気を描いているんだと思います。

実際、僕も店を持つまでは「編集でたくさんのお店を取材してきたからその中で自分が好きなエッセンスを抽出して自分だけの店を作って、そこで取材したり編集したりできたら幸せだなぁ…」って考えて店を作りました。

作っている過程は市場カフェのフェイスブックページをご覧いただくと子どもたちと一緒に内装を手掛けている写真なんかもご覧いただけると思います。

https://www.facebook.com/funabashiichibacafe

でも、ちょっと待って!

お金と時間に余程の余裕があるなら良いのですが、最初から大きな投資をして事業を始めてしまうと途中からの軌道修正がしにくくなります。

カフェで起業(副業)する=お店を持つこと

なのでしょうか?

じつは、カフェオーナーになりたい人の多くが、カフェのカウンターに立つ自分を実現させたいってパターンが多いんです。

実際に店を持ってしまうと、カフェは思っている以上に儲かりません。準備を積んで綿密に計画して無茶苦茶儲かるカフェを経営している友人もいますが、実際多くの個人店オーナーはなかなか厳しいです。

お金が全てではないので、やりたいと思った事はどんどんやれば良いと思いますが、支出が収入を上回ってしまうとせっかくのその幸せが長く続きません。せっかくお店を開業したのに、借金の返済が回らなくって1年~2年で撤退って話はよくあります。

そこで、起業する前に考えてほしいのが、おじさん珈琲の記事でも書かせていただいた「副業」だったり「シェア」という考え方。実際に、副業の方であれば分かりやすいのですが、仕事をしながらだったらカフェのカウンターに立てるのは多くても週に2日~3日。

その為に1ヶ月30日の24時間で家賃を支払ってしまうのは結構大きな負担です。

また、店は数日閉めておくと「ゴキブリ」「クモ」や「ネズミ」などの生き物のほかに、「カビ」や「ホコリ」という天敵も我が物顔ではびこるものなんです。どこからか入ってきて、留守を狙っています。

副業とかシェアの考え方

なので、最初は既存のお店にお休みの時間とか定休日を貸してもらえるかどうかの交渉をしてみるのも良いと思います。

その為に、屋台で営業許可をとってしまって、コーヒーの練習をしてお客さんに提供する流れファンになってくれる固定客をつかんでおきましょう。

起業や借金する前に、小さな屋台でコーヒー屋さん始めてみて、お客さんを5人でも10人でもつかんでから「今度居酒屋を1日借りてカフェをやってみるんです」ってお試しオーナーやってみる感じです。

あなたの屋台に来てくれていた常連のお客さんたちは喜んでコーヒーを飲みに来てくれるかも知れませんよ。

そもそも、カフェやりたいって人の多くが「自分のコーヒーを飲んでもらいたい」だけってパターンも多いので、ちょっと洒落た屋台でコーヒー出してみてお客さんがついたらそれで満足できるって場合もあるんですよね。

何にしてもお試しは、やっておくべきです。

そろそろ本題に入ります。

前段で長々書かせていただきましたが、事業を企画するときにゴールの姿を描いておくのはとても需要なんです。

この場合のゴールは、なぜその事業をやりたいのか。その形が実現した時の最終的な姿という感じですかね。

カフェであれば、そこに立っている自分から見える景色とか。

イメージは詳細であれば詳細であった方がいいです。冷蔵庫や戸棚の色形、イスの数や店舗の面積などもイメージできるんだったらその方が。僕はテーブルやイスのレイアウト、導線、パレットやりんごの木箱を使ったレトロなカフェってイメージを構築し、一番ゆずれなかったのが入口の引き戸でした。

大きな引き戸を全開にしてライブやイベント、BBQやったりって考えていました。

自分が将来作るカフェをイメージしてそこに立っている姿を描くと、必要なものの一つ一つが明確になっていきます。

それこそ「誰に何を頼むのか」とか、「何を勉強すべきなのか」とか、「どんな人とつながっていけば実現できるのか」が明確になります。

いま、僕が同時に手掛けている事業は10以上あります。医療福祉の公益社団法人にキッチンカーのポータルサイトやおじさん珈琲、市場カフェ、サブスクリプションのシェアサービス、地域通貨にイベント、ショッピングモールとのデッドスペースの運用コンサルにママたちのプチ起業を応援する事業、ゲストハウスに主力の編集事業この編集の中にもネットニュースが大きなもので3つ、オウンドメディアの運営で3つ…イベントの立ち上げなんかも加えたら正直書ききれないくらいあります。

「全ての事業に共通しているのは、最後にどんな風にしたいのか?」を頭に描いてから計画を立て始めているという点。

まず、「誰かが、何かに困っている」というのを見つけて、それを解決するための事業を考えていきます。

キープレイヤーを配置していって、足りない人材を洗い出す。チームに足りない人材をどうやって補強するか考えて事業を実際に形にしていくのです。

完成した姿から描くから、その形になるのに必要なものをあげていくことができて、漏れや抜けが減っていきます。

ゴールから描いていくので、今いる場所まで計画の逆算が進んでくると優先順位に合わせてスケジュールを再構築する事が出来ます。優先順位を加味して計画を立ててみると意外と無駄を見つけることができたりします。

その無駄を埋めたり、いまの時点で必要な技術を持ったキーマンや要因を確保できていなかったりした場合は少しだけ事業を凍結したりします。その間に他の事業を進めているとかけていたパーツ(キーマンや要因)がピタッと埋まって事業を大きく前進させることができたりするんです。

一つの事業だけに関わっていると専門性は高くなるかもしれませんが、他の人がたまたま近くの商圏で同じようなことを考えていた時に敵になる場合が多いです。

敵が増えると、いま近くにいる仲間を囲い込もうとするので、周囲から見たときに面倒くさい人になってしまいます。そういうモードになると健全な仕事ができない場合が多いので同じようなことを近くでやり始めた人がいる場合は僕はすぐに身を引きます。

治部煮買いにできる人がいる事業にはあまり興味がないし、やってみたらどうなるのか?の結果が知りたいだけなので、他の人がやっているんだったらしっかり応援して結果を自分の知識として取り込み、次に事業に活かすようにしています。

いくつもの事業を並行して行っていると撤退もしやすいですし、すでに陳腐化した事業にいつまでもしがみつく事も無くなります。

そういう意味でも、事業開始とか事業のある程度のゴールまでの距離とか時間が分かるこの方法は僕にとっては優れた方法だなぁと感じるわけでみなさんいお勧めしています。

よろしければ、サポートをお願いします。どんな記事を書いていけば皆さんの役に立てるのか…試行錯誤しながら僕の経験を発信していきます。