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教育の重要性。経営者は概念を創り出す側、労働者は概念の中で働く側。あなたは、どっちになりたい?

経営者を長く続けていくと、教育の重要性に気が付かされます。まず、従業員の教育。経営者がイメージしているゴールに対して、指示を受けた従業員の多くがイメージの半分くらいの成果しか出すことが出来ません。

経営者の目から見た教育

そこで経営者は、「自分の思った通りの成果を出してくれる人材を育成したい」と考えます。そのためにマニュアルを整備したり、教育システムを確立したりしていくのです。

組織が少し形になってくると、次は「自分で考えて行動する人材」が欲しくなります。指示待ち型の人材は「言われていないことはやらない」ので、どうしても問題が起きてからの初動が遅れがちです。また、そもそも上司や組織が想定していない課題に関しては「仕組みがない」ので対応することが出来ません。

しかし、「自分で考えて行動する人材」を育てると組織に定着しなくなるリスクが増えてきます。「自分で考えて行動する人材」は、組織から与えられる仕事では満足できないし、自分の意志と反することをさせられるとストレスがたまってしまいます。「自分で考えたことを実現させる」という喜びを得ると人は驚くほどの速度で育ちますが、同時に組織の枠では収まらない人材になっていきます。

自分の将来の姿と組織の目指す姿が一致しない場合は、組織をやめる選択をします。従来型の経営者が示した指針に向かって一致団結して進んでいく軍隊型の組織づくりとはそもそも「求める人材の質」が合わないのだと思います。

働く側から見た教育の重要性

今後の社会では「自発的に関わる力」を持っていることが必須になります。「自発的に関わる力」というのは、課題に対して「自分から進んで取り組んでいく力」のことなのですが、会社に「与えられた仕事を黙々とこなす」ことを続けていくと身に付きにくい能力や考え方です。

ベストセラーの「七つの習慣」では、第一の習慣として「主体的に関わる」ことをあげています。例え、「与えられた仕事」でも自分で「こう取り組んでみて、こういう結果になるのではないか?」と考え「上司は自分に●●というゴールをイメージして仕事を振ってきたのではないか?」と、予測して取り組むのとただ与えられたことを額面通りに「こなす」のとでは成長の度合いが全然変わります。

もし、「自分の成長を最大限にしたい」と考えるのであればさまざまな仕事に対して「主体的に関わる事」をお勧めします。

社会にはたくさんの課題がありますが、それに対して「主体的に関わる」ことで課題を「自分事(ジブンゴト)」にすることができます。ジブンゴトになると、真剣に取り組み、試行錯誤することが出来るようになります。

教育ってルールという概念を作る事

経営者になるとよくわかるのですが、社内の教育の大半はルールという名の概念を作ることに他なりません。

ルールという名の概念というのは、社内でこういう場合にはこうしなさい。なぜなら●●だからです。という守ってほしいことを定義づけしてルールという名のもとにそれを守ってもらい作業を積み上げしていく事で、「然るべく」形で利益を出せるように計画します。

計画通りに売り上げが上がると世間から高く評価されるようになります。ここでまた、人に作られた概念の中で働くようになります。経営者は社内のルールという名の概念を創り出しますが、株式の店頭公開というところまで成長しても、「上場銘柄」という名のルールに縛られ人のルールに沿って自分の時間を使うようになるのです。

人間は、いつまで行ってもどこまで行っても教育という名の檻から出られないし、出たくない人の方がほとんどなのだと感じます。

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