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SaaS系スタートアップのKGI・KPI

どうも、マーケロボの山縣です。

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カスタマーサクセスのマネージャーをしているのですが、ベンチャーのカスタマーサクセスというものは大変かつ最高にやりがいのある仕事です。

上場企業とベンチャー(マーケロボ)で、3年半くらいカスタマーサクセスをしていますが、色々、兼務しながらメンバー全員で作っていくCSというのはとても良いですね。

私が初めてカスタマーサクセスになった時は立ち上げでしたし、その当時、社内にはコネもナレッジもなく、頼りになるのはネットの情報。※この時はまだ青本も赤本もありませんでした。

※カスタマーサクセスの教科書
青本:カスタマーサクセス|サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則
赤本:カスタマーサクセスとは何か|日本企業にこそ必要な「これからの顧客との付き合い方」

その後、青本が出てから参考にするようになり、2年前にはちょうどカスタマーサクセスに関する記事を書きましたが、成功事例はまだまだ少なく、各社試行錯誤していた時期だったと記憶しています。

ということで、今日はカスタマーサクセスをやっていて「難しいなー」と思う、KGI・KPIについて書きたいと思います。

CSとして、どの数字を追うべきなのか

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最近になって、一気に情報が増えてきましたよね。2020年はコロナでオフラインイベント減ったこともあり、ウェブ上に各社の情報が一気に広まったなという感覚です。ただ、成功例も出てきて、「〇〇を最重要指標においた方が良い」など多くの情報が出ていますが、会社が何をしたいかによって変わるな…と思うことも同時に増えました。

MRR / ARR / NRR / CAC / LTV / Unit Economics / CAC Payback Period / CCR / RCR / Quick Ratio / ARPA

SaaSで言うと追うべき数字はたくさんありますし、適切な数字を取るために、場合によっては商材別や販売方法によって分けて考えないといけなかったりするので、大変ですよね。


ここで一つ問題が発生します。上記のように会社として追うべき数字はたくさんあるのですが、カスタマーサクセスとして、どの数字をKGIとして設定するかが難しい。。。

例えば、今までは〇〇(指標)が大事だと思っていたけど、それがKGIで良いんだっけ?という話です。

1、MRRをKGIに設定している会社
2、CCR(Customer Churn Rate)をKGIに設定している会社
3、顧客満足度をKGIに設定している会社

それぞれKPI・KSFに落とし込むと、戦略が全く違ってきます。ここら辺はサービスや文化によっても違いますよね。例えばオンライン商談ツールはわかりやすいのではないでしょうか。


オンライン商談ツールのKGI・KPI

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コロナ前にオンライン商談ツールが広がっていった時は、ユーザーのアクティブ率が高くなればなるほど「これ良いね!うちも使いたい!」という話が多かったので、もしかしたらその時はCCR(Customer Churn Rate)がKGIの方が良いかもしれません。

解約にならない=ユーザーが使ってくれている(ユーザーが勝手に広げてくれる)ため、「お客さん先に行かずにオンラインで済ませるなんて、失礼。」という印象を持たれていた当時であれば、CACを抑えてカスタマーサクセスに注力することで成功事例も作れるだけでなく、クライアントの商談相手に「実体験」してもらい、成約に繋がっていくイメージです。

KPIとしては、①アクティブ率(DAU)、②クライアント1ユーザーあたり商談数、③ヘルススコアなどでしょうか。

では、KGIをMRRに設定した場合です。わかやすいKPIとしては、①CCR(Customer Churn Rate)、②アップセル(クロスセル)、③アクティブ率(DAU)などが挙げられるのではないでしょうか。

解約されないというのはもちろんですが、アップセル(アカウント追加や上位プランへの移行)に繋がる企業の顧客化が必要なので、マーケとセールスにどのようなクライアントの場合アップセルしやすいのかを都度共有するようになりますよね。

ただ、CCR(Customer Churn Rate)をKPIにしていた時よりも、チャーンに対する粒度が荒くなってしまったので、マイクロKPIを設定します。アップセルに関しては、月間商談数が多い上位20%のクライアントのアクティブ率を上げる(商談は100%オンライン商談ツールを活用してもらおう)なども良いかもしれませんね。

そうすると、管理しきれないメンバーが出てきて、、、という運用に関する懸念点も出てきます。ここら辺はバランスが大事ですよね。

細かくすればするほど適切なアプローチと効果検証ができるのですが、KPI毎にマイクロKPIを3つ設定すると9個の指標を追うことになります。特に兼務で様々な業務を持っていることが多いベンチャーの管理職からは「やるタスクの優先順をつけて、、、」という話も出てきそうです。


自社ならではの適切な指標を見つけよう。

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皆さんの会社ではどのような設定をしていますか?

会社のKGI・KPIがあって、そこに紐づく形で部門毎のKGI・KPIを作成していると思いますが、前述した通り、何を重要指標として追っていくかで現場の業務内容は変わってきます。そういう意味でもカスタマーサクセスって大変かつ楽しい職種だなといつも思います。

セールスの目標設定はわかりやすいですが、カスタマーサクセスのKGI・KPIに関しては適切なものを見つけるまで苦労しますよね。いろんな人と話しながらブラッシュアップしまくりたいです。

事業の成長が安定すれば大きく変わることはないと思いますが、スタートアップや新規事業の場合は、検証して、最短でPDCAを回していく必要があるので、クオーターに一回くらいは頭を悩ませている人もいるのではないでしょうか。

自社も1年前と比較するとだいぶ整ってきましたが、「やってみて改善する」の繰り返しなので、本当に日々勉強になります。年末年始も考えることが多くて楽しみですね!初心に立ち返るということで、青本と赤本はちゃんと読み直します。

最後に、、、カスタマーサクセスで自社の全体設計している方、是非繋がりたいです。もし、Nマイナス期であったり、CSの指標づくりなどで悩んでいる方がいれば、DM・メッセージお待ちしています!

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