あらためて「小規模企業共済」って何?

こんにちわ、あっ!という間の桜ブラッサムパワーに
感嘆している、ランチェスター戦略社長塾 山口です。

もうひと月ほど前ですが、今年も確定申告が
無事に終わりました。

もちろん、ズルっこしているわけはありませんが
何となく正解の発表がない試験みたいな感じも
して、ゴムの緩いパンツをはいているような
気持ちになるのは私だけでしょうか。

なんちゅう例えなんだと、自分でも
呆れますが・・・笑

まあ、答え合わせがあるとすれば
税務署の職員さんが来る時なのでしょうが
来ないよな、この程度の課税所得では。
来ていただけるくらいの売上にしたいです。

それはともかく確定申告の作業をしていると
毎年みかける項目があります。
そのひとつがこれ。

「小規模企業共済」

いまや自分でもどんな制度だったか
うろ覚えなので、自分の復習もこめて内容を
見てみましょう。

1.小規模企業共済とは?

これは中小企業を支援する中小企業基盤整備機構と
いう経産省傘下の独立行政法人が運営しています。

小規模企業共済とは小規模企業の経営者や役員が
廃業や退職時の生活資金などのために掛金を
積み立てる制度です。

掛金が全額所得控除できるなどの税制メリットに
加えて、事業資金の借入れもできるお得で安心な
小規模企業の経営者のための「退職金制度」です。

2.小規模企業共済のメリット

小規模企業共済には5つのメリットがあります。
(1)掛金は加入後も増減可能、全額が所得控除
月々の掛金は1,000~70,000円まで500円刻みで
自由に設定でき、加入後の増減もOK。
確定申告時は全額を課税対象から控除できるので
節税効果が高い。

(2)共済金の受取りは一括・分割どちらも可能
共済金は退職・廃業時に受取りが可能。
満期や満額はありません。
受取り方は「一括」「分割」「一括と分割の併用」が
可能。一括受取りであれば退職所得扱いに、
分割受取りなら公的年金等の雑所得扱いとなり、
税制メリットもあります。

(3)低金利の貸付制度を利用できる
契約者は掛金の範囲内で「一般貸付」「緊急経営安定貸付」
「事業承継貸付」等といった事業資金の貸付制度を
利用できます。
低金利で即日貸付も可能です。

3.「緊急経営安定貸付」制度は
しっておきたい

小規模企業共済で特に知っておきたい貸付制度が
「緊急経営安定貸付」制度です。

経済環境の変化等に起因した一時的な売上減少に
より、資金繰りが悪化した時に経営の安定を
図るために事業資金を低金利で借入れできる
便利な制度です。

今回の新型コロナウィルスや自然災害のような
影響を受けたときには非常に使い勝手が
よい制度です。

掛金の範囲内(掛金納付月数により掛金の7~9割)
で、50万円以上1,000万円以内(5万円単位)で
借入することができます。

金利は2022年3月8日時点で0.9%と低利での
資金調達が可能。

4.気をつける点もある

いいことづくめの小規模企業共済に思えますが
気をつける点もあります。
(1)現金が手元から出て行く
あたりまえですが、払った分だけ現金が減ります。
上限額の月70,000円の掛金にすると年間で
84万円の現金が出て行くことになり、
結構バカにならない額だったりします。

(2)12か月未満は掛け捨てになる
掛金払込月数が12か月(1年)未満で解約すると
1円も戻ってきません。
また同じく240か月(20年)未満の場合、解約手当金は
掛金合計額を下回ります。

このほかにも気をつけることがあるようです。

しかし、トータルとしては利用する価値が十分に
ある制度と言えます。
小規模企業の方でまだ加入していない、
興味があるという方は是非、中小企業基盤整備機構の
HPで詳細をご参照ください。


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