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ウラニーノ山岸コラムアーカイブ

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ロックバンド「ウラニーノ」のフロントマン山岸賢介が、2007年から書き続けている地元ライブハウスHeartsの月間コラム、初のアーカイブ。当時を振り返って記す読み応え十分の「後記…
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2019年4月の記事一覧

第5回 渋公とわたし (2007年7月)

 渋谷公会堂…言わずと知れたロックの聖地であります。バンドマンなら誰しもが成功して渋公のステージに立つことを夢見るでしょう。そんな渋公のステージに立つことを成功してもいないのに強引に決めた、違った意味で伝説のバンドがいます。我々ウラニーノです。2007年12月22日、ウラニーノワンマンライブ at 渋谷公会堂。そしてなんともうチケット売っています。しかも手売りで…。我ながらこのギャップがたまりませ

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第4回 カエルとわたし (2007年6月)

 先日、茨城県古河市というところでライブをやりました。古河へ向かう道中、のどかになっていく風景に気をよくして窓全開で進むウラニーノ号。しかし、利根川を越えたあたりでドラムス小倉(群馬県在住)が絶叫いたしました。「カエルくせー!!」。カエルくさい。人生で初めて聞いた表現でした。なんでも北関東では一般的な表現なんだそうです。マジか。
 ぼくはカエルが本当に苦手で、小学生の時は通学路にカエルの死体がある

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第3回 ピックとわたし (2007年5月)

 さて今回はピックについて書きたいと思います。皆さんご存知だと思いますが、ギターやベースを弾く際に弦をはじく三角のやつです。よくかっこよく客席に投げる方もいますが、あれ、1枚100円するんですよね。客席に100円玉投げ込んでると考えると、なかなかバブリーな行為ですよね。
 自慢じゃないんですが、ぼくあんまりピック買ったことないんです!ある日、ライブ終演後にステージをウロウロしていると、そこらかしこ

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第1回 ハーツとわたし (2007年3月)

 祝!ハーツ移転!毎月コラムを担当させていただくことになりましたウラニーノのボーカル山岸と申します。今回は第1回ということでテーマはズバリ「ハーツとわたし」。
 ぼくらはハーツには昔から大変お世話になってきましたが、このライブハウスにはよく言えばアットホームな、悪く言えばテキトーな空気が常に漂っております。ある時はチケットノルマがじゃんけんで決まりました。またある時は「出演検討中」と言ったはずが、

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第2回 野球とわたし (2007年4月)

 我々ウラニーノの曲に「ぼくが野球部をやめる理由」という曲があります。人間のエゴを描いた非常にシリアスで真面目な曲なのですが、ベースのピストン大橋が曲中に過激なパフォーマンスを行うため、ライブではこの曲のイントロが始まると客席からは笑いと悲鳴が起こります。正直、非常に複雑な心境であります。
 さて、ぼくは実際に中学で野球部を退部しました。本気で甲子園、プロ野球を目指していた熱い野球少年でしたが、見

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