そば湯うまくない?

30歳になった。

と、同時に妖精になった。

仕事の役職がつく。

〇〇リーダーとか、〇〇課長ってほかの人は役職の前に何の仕事をする人なのか名称がついてるけど、僕は妖精係長だ。

みんな僕のことをある程度恋愛経験を積んできたであろう眼鏡青年だと思ってる。きっと。え、違う?

恋愛なんてしたことがない。

出会いがない。というのは言い訳で自分の行動が足りていないだけ。こうして、相手の反論を潰すのがしゅみです。

アプリも街コンも合コンもした。けど、この人といっしょにいたいと思える人がいなかった。アプリは業者からしか「いいね!」がつかなかった。こんな可愛い子からいいね来るなんて、まじやって良かったー!って、心底喜んでいたあの頃は若かった。誰でもいいから付き合うことも大事らしいけど、その場合、他の「可愛くて性格いい子」というMVでしか会えそうにない理想の人をずっと心のどこかで探し続けてしまいそうで怖い。運よく(悪く?)、「自分のすべてを捧げたい」と思えるような理想子と出会ってしまったら、それまで付き合ってきた仮子さんに別れ話を持ち出さなければならなくなる。仮子さんはきっと、「別れたいのは分かった。それなら、今までの時間を返してくれる?」って言うんじゃないかな。そう言われたら困る。すごく困る。何も解決策を持っていない。

時を戻そう。

兄弟の子どもが小学生になるって聞いたから、今住んでるとこのかまぼこを送った。

お店が用意してくれているギフトセットは、板かまぼこが多かったから、子ども向けにさつまあげみたいなやつとか、明太子が入ったやつとか子どもが好きそうなやつを手あたり次第かごに入れた。1万円超えてた。

びびった。

しかし、かごから商品を引っこ抜けば、何か大事なものも失ってしまいそうになり、子どもの笑顔のため、大人は何も言わずクレジットカードを出すのだった。

店員さんの左くすり指を見る。もう何年もこの目の動きをしている。胸に決めた人がいればしなくてもいい動き。無駄な動き。

恋がしたい。二人で育みたい。

たとえ束の間でも生きていると心から言えるような。お金を失ってすっからかんになっても笑っちゃうような。ひとりよりもふたりのほうが自由でいられるような。

楽しい時間で人生をいっぱいにして、時を遅らせる。失った時を何十倍にもして取り戻す。童貞に希望を持たせるため、自らも童貞だったアインシュタインが編み出したのが相対性理論だ。みんな知ってた?そうですよね?先生。

「そうじゃよ。理論は、実証に耐え抜かなければ仮説でしかない。童貞の諸君にこそ、この理論が正しいことを証明することが出来る。さあ、早くドアを開けて、私の実験に付き合っておくれ。じゃないと、人生あっというまだぜ。」

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