母の話◇絵日記からブログ発信
父が亡くなってから、母は毎日絵日記を書くようになりました。
子ども用の落書き帳にその日の出来事や詠んだ俳句を書いてイラストを添えていたのです。
17年の間に落書き帳が何十冊にもなりました。
母にとって日記を書くことは亡くなった父との会話でした。時折ページをめくって、過ごしてきた日々を思い返すのは母の癒しの時間だったと思います。
母が描くイラストに味わいを感じた私は、母のイラストを何らかの形で活かしてあげたいと、4年前から母と二人でSNSの発信を始めました。noteを使って自分たちのブログを発信することに決めたのです。
母が本格的にイラストを描き始めたのは90歳からでした。それから、母は毎日何枚もイラストを描くようになり、この4年間で16,000枚余り描いています。母が描くイラストは日を追うごとに進化していきました。
2023年には地元で「ばあば夢のイラスト展」を開催し、たくさんの来場者がありました。敬老の日前後に開催したこともあって、その様子は新聞やテレビでも紹介され、母は一躍地元の時の人になりました。
2020年にイラストの投稿を始めてから今日まで、母は毎日休まず創作を続けています。日々の情報に敏感に反応しながらイラストを描き、俳句を詠み、フリートークにも挑戦しています。そんなおばあちゃんの頑張りを応援しようと、母のファンも出来るようになりました。
90歳を過ぎてから、新しい事にチャレンジして毎日切磋琢磨している母は、本当に素晴らしいと思います。過去の経験を活かしつつ、今を見つめながらイラストを描き、俳句を詠むと言う挑戦を日々続けているからです。
4年前までは、母の今の姿を想像することはできませんでした。ブログ発信を初めた頃、母はあまり乗り気ではなかったのです。自分の作品に自信が持てなかったんだと思います。しかし今は、毎日瞳を輝かせてイラストを描いています。
母に聞きました。「お母さん、イラストを始めて良かった」
すると母は、「始めた頃はこんなになるとは思わんかったわい。今は毎日楽しくて、生きる励みになっとんよ、やり始めて良かったわい」
「あんたがやろうと言ってくれたから、私は今毎日が楽しいんよ、ありがとう。」母からそんな言葉が聞けました。
私自身も母がイラストを発信することが、ここまで母の生活を変え、生きるエネルギーを与えるとは思ってもみませんでした。想像していなかった未来です。
最後までお読みいただきありがとうございました。たくさんの記事の中から、この記事にたどり着いてご覧いただき心よりお礼申し上げます。記事がいいなと思ってスキを押していただけると励みになります♡
また明日お会いしましょう。💗
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