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「一人称」について

今日は「自分で自分のことを呼ぶ」とき──すなわち「一人称をどうすべきなのか」問題について論じてみましょう。

一言で「一人称」とは言っても…日本語だけでもその表現法は山ほどあるわけで、

「僕」
「俺」
「私」
「アタシ」
「自分」
「ゴメス(※←ファーストネーム呼び)」
「ゴメちゃん(※←愛称)」
「吾が輩」
「小生」
「おいら(※←ひろゆき調)」
「おいどん」
「ぼくちん」
「オレっち」
「あちき」
「あっし」
「アタイ(※←スケバン調)」
「ウチ」
「ワシ」
「ワテ」
「ワイ(※←男女問わず北海道出身の人に多い?)」
「ミー」(※←外来語?)
「朕」

…etc.…と、
まだまだどんどんと頭に浮かんでくる…。
挙げても挙げてもキリがありません。
たとえば、

「俺」「オレ」「おれ」

…と、これらを漢字で書くかカタカナで書くか平仮名にひらくか…だけでも、
ずいぶん印象が変わってます。
なので、連載コラムがスタートするときなんかは、
いつも「どれにしよっか…」と悩んでしまう…。
とりあえず、日常会話の際は、関西男性が意外に愛用しがちとされている

「僕」

…にしています。執筆の際も、昔はおもにカタカナの

「ボク」

…でしたが、50歳を越えたあたりからは「ボク」だとちょっと幼稚っぽいな…という理由で

「私」

…か、平仮名の

「わたし」

…がメインになり、今では媒体の性質によって硬軟使い分けています。
「硬」の要素が突出しているたぐいの書き物では、極力一人称から湿度を取り除きたいので、

「筆者」

…を使用することもあります。
ちなみに、この『note』のクリエイターページでは、「わたし」よりも、もうちょっぴり親近感を前面に押し出すことを狙いとし、原則としては

「ぼく」

…に当一表記しています。

とくに、文筆業という職に就く者にとって

「自分のキャラクターに一番合った一人称を選ぶこと」

…は、とても重要な作業です。
その選んだ一人称で、第三者が抱く「その人物のイメージ」の少なからずが確定してしまうからです。
ましてや、文筆のプロフェッショナルだけではなく、素人さんでもメールやLINEなどで頻繁に書き文字でやりとりしなければならない今日この頃──もっと、誰もがそういった「言葉のチョイス」に対してデリケートであるべきだと、ぼくは思うのですが…
いかがでしょう?


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