166.ジェームスと呼ばれた男
凍えるような冬の合間に訪れた小春日和の日、私は街で酒を飲んでいた。
イベントに遊びに行った時に酒は飲んでいるものの、ただの酒飲みは久々だったのでゆったりと飲み、程よい酔い加減で1人帰路に着くことにした。だがタクシーをつかまえようとしたが見当たらなく、それを探して右往左往するというのも気が乗らなかったので久々に歩いて帰ることにした。
暖かい日が続いているがそんな事を感じさせない程、夜はしっかりと寒い。呼吸を繰り返す度に鼻先が冷たくなっていくのが分かる。私はフードを被り、ネッ