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📕新訳 走れメロス
森見登美彦、著
新訳 走れメロス 他4編
言わずもがな、日本を代表する古典小説。
原作は友情を描いた感動的な作品であるが、森見登美彦が書くと、もうとにかく阿保、阿保のオンパレードである。
主人公の芽野は、廃部に追い込まれている詭弁論部を救うため、大学を裏から支配する存在、図書館警察の長官へ直談判しにいく。
廃部を撤廃する条件は、ピンク色のブリーフをはいて裸踊りをすること…なんと恐ろしい!
芽野は約束した、勝手に。
姉の結婚式を見届けたら、必ず大学へ戻ると。
それまでのあいだ、友人の芹名を人質にしろと。
しかし、芽野に姉などいなかった。
ただ、嘘を約束をして、友人を巻き添えにして、逃亡したにすぎない。
跡を追う図書館警察を尻目に、芽野は京都の街を走り回るのだった…!
まったく意味のわらない、意味のない、逃走劇なのだけれども、森見登美彦だからこその小説を読みたい方にはおすすめである。
芹名の立場からすれば恨みしか抱かないだろうと思うけれども、それもまた友情なのだという、芽野に匹敵するヘンテコぶりが笑えるら、
他4編、古典作品をもとにした「森見登美彦」の小説は、クールさが際立つ、アナザー森見登美彦で、それはそれで読み応えがあった。
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