ヤマチク自社イベントの歴史と、成功の秘訣を分析!「社員が、友人・家族を呼びたいと思えるイベントにする」
こんにちは。「竹の、箸だけ。」に、こだわり続けてきた、熊本のお箸メーカー「ヤマチク」です。純国産の天然竹を人の手で一本一本刈り取り、削り、「竹の箸」を作り続けてきました。
2019年、初の自社ブランド『okaeri』誕生をきっかけに、怒涛の変革を迫られてきたヤマチク。良いものを作って終わりではなく、お客様の手元に「届ける」ところまでが"仕事"になりました。
その一つが、「自社イベントの開催」です。2020年より毎年、全国各地のものづくり事業者が集まる工房見学・販売イベントを開催し実績を積み上げてきました。
2020年といえば、新型コロナウィルスが蔓延し始めた頃。
南関町は人口約9000人の小さな町です。にも関わらず、2020年の「大日本工芸市at 熊本」では来場者2142人、売上489万円。2021年の「奈良の足元、熊本の手元展」では、来場者1,321人、売上484万円を達成しました。
なぜ、これほど多くの方にご来場いただけたのか。そもそも、自社イベントの取り組みを始めたきっかけとは何か。
今回は、3代目専務・山崎が、自社イベント開催の歴史を振り返りながら、来年60周年を迎えるヤマチクが目指す「理想のお箸の届け方」についてお話します。
1.【2020年】コロナで売り上げ半減。翌月、工場を開けお箸を売る
───そもそも最初に自社イベントをやろうと思ったきっかけについて教えてください。
山崎:
自社イベント構想のはじまりは、遡ること2019年。近鉄百貨店 四日市店の催事場にて開催された「大日本工芸市」こもガク×中川政七商店 に出展したのがきっかけでした。
2019年と言えば、ヤマチク初の自社ブランド『okaeri』が誕生した年です。OEMに依存した事業形態からの脱却。そして自社ブランドの売り上げ比率・認知度向上のため、とにかく全国各地のポップアップやイベントに出展しまくっている時期でした。
死ぬほど、と言ったら言葉が悪いかもしれないですが、当時は本当に必死で。地道に足を運んで、手渡しでお箸を販売する日々でした。
そんな中、前述した「大日本工芸市」に出展します。そこで気の合う出展事業者たちと出会い、このコミュニティは大事にしたいよね、という話から「来年以降も、会場を持ち回りでイベントを開催する」ことが決まりました。
「じゃあ、来年は熊本ね!」
次回の開催地は、ヤマチクの拠点である熊本です。さてどんなイベントにしよう?そんなことを考えていた矢先、世界は180°ひっくり返りました。新型コロナウィルスの蔓延です。
企画はストップ。開催場所は、市内の百貨店・商業施設で想定していましたが、なんせ街に人がいない......。さらに都市部は感染対策も大変で、開催は現実的ではありませんでした。
と、同時にヤマチクの経営状態もピンチに陥っていました。
OEM事業がほとんどストップ。売り上げも半減し、このままでは廃業です。社員を路頭に迷わせるわけにはいかない。60年近く続いた竹のお箸づくりをここで途絶えさせるわけにはいかない。
なんとか売り上げをつくろうと、2020年6月20日・21日、急遽ヤマチク第2工場を開けてオープンファクトリーイベントを開催することにしました。
実はこの日、県内4カ所(玉名のHIKE/市内のサクラマチクマモト/同じく市内の蔦屋書店/ヤマチク)でも同時にPOP-UPを実施。
初めての試みでしたが、なりふり構わずやるしかありません。
今振り返ると、これが全てのきっかけであり、はじまりでした。
なんと予想以上の反響を呼び、大盛況だったんです。
今まで熊本市内で何箇所かポップアップをやってきましたが、売り上げは当時は1日10万いけば上出来でした。ところがオープンファクトリーイベントでは、1日で25万円、2日間で40万以上も売り上げたのです。(ちなみに県内4カ所・同時POP-UPの中でも、ぶっちぎりで売上を作ったのがヤマチクのオープンファクトリーイベントでした)
工場を開けてお箸を並べているだけで、100名近くのお客様が続々と訪れる。その光景は衝撃的でした。
熊本市内で売れなかったものが、地元・南関町で売れた。
この経験が、「大日本工芸市at 熊本」開催のヒントになります。
「もしかしたら、工場を開けたら人が来るのかもしれない」
暗礁に乗り上げていた大日本工芸市の企画を、再び始動させます。開催場所は、ヤマチクの工場。
「ヤマチクで、やらせてほしい」
それが自社イベントのはじまりでした。
2.【2020年・2021年】大日本工芸市at 熊本・奈良の足元、熊本の手元展が大盛況
───コロナの影響で急遽工場を開けて、お箸を売ったのがファクトリーイベントの原点だったのですね。その成功体験をもとに、2020年の「大日本工芸市at 熊本」もヤマチクの工場で行ったと。
山崎:
そうなんです。紆余曲折ありましたが、無事に2020年11月21日〜23日にて、「大日本工芸市at 熊本」を開催できました。日本中の食と工芸、アートを体験・購入できるイベントとして全国の工芸・食品メーカーなど12事業者を一同に集め、販売やワークショップを行ったり、地元・南関町の名物グルメやアートも楽しめるイベントになりました。
コンセプトは、「旅するように、全国の工芸品や食・アートを体感できる」です。
感染拡大防止のため、容易に旅に出づらい状況が続いた2020年。
三重県・菰野、新潟県・燕三条…。
「直接、お客様に自社の工芸品や食品の魅力を伝えたい」という思いのもと、全国の産地から12の事業者が熊本に集結しました。
熊本にいながらにして、全国の工芸品に触れ、旅気分を味わっていただけますように。
そんな願いを込めた自社イベントになりましたね。
山崎:
そして翌年の2021年は、「奈良の足元、熊本の手元展」を開催。奈良の履物・熊本の手元にまつわるファッションや生活雑貨が購入できるイベントとして、南関町のヤマチク第2工場に、12事業者を一同に集め、地域の皆様にご購入いただけるよう販売を実施しました。
履物を地場産業とする地域が多く、老舗の履物メーカーが多くある奈良。
お箸や器など生活雑貨をはじめ、日常をほんの少し豊かにするものづくりが栄える熊本。
コンセプトは「奈良と熊本、2つの産地をつなぎ、地元の若者にオシャレを届ける」です。
地元の若者は交通費を払って都心に行かなければ、ファッションや生活雑貨といった商品を購入できません。地元でオシャレなものに触れる機会を作り、地域経済の活性化につなげたい。地域住民に、全国の工芸品や食に触れてもらいたい。そんな思いから企画を思いつき開催しました。
山崎:
田舎にそんなに人が来るはずない。モノが売れるはず無い。もちろん反対意見も多くありました。
でもいざ蓋をあけると、「大日本工芸市at 熊本」では来場者2142人、売上489万円。「奈良の足元、熊本の手元展」では、来場者1,321人、売上484万円を達成。
2020年に初めて工場を開けてお箸を販売したときと同様、やはり地元でのイベントは大盛況でした。あのときの成功体験がなければ「工場でイベントをやる」発想は思いつかなかった。そしてコロナがなければ南関町と全国の産地がつながることもなかった。そう思うと、コロナ禍というピンチがチャンスになりましたね。
2-1.なぜ、地方でもモノが売れたのか。
───実際に自社イベントを重ねて、どのような手応えを感じましたか?
山崎:
この経験から「地方でもモノは売れる」という確信が持てました。
僕の仮説は3つです。
●地方はお金を持っていないのではなく、消費する先の選択肢が少ないだけ
●オンラインではなく、実際に見て買いたいニーズがある
●車で1時間の距離は、休日のお出かけにぴったりの商圏である
●地方はお金を持っていないのではなく、消費する先の選択肢が少ないだけ
山崎:
1つ目の仮説は、「消費する先の選択肢の少なさ」です。
あらゆるブランドが軒を連ねる都市部とは違い、地方の人にとって買い物する場所といえば、ショッピングモールです。そうなると全国チェーン店から、洋服・靴・日用品を買うのが一般的。都市部に比べて選択肢が多いとは言えません。
金銭的な面で言うと、ほとんどの家庭が持ち家で固定費はかかりません。都市に比べて所得は低いかもしれませんが、自由に使える可処分所得は少なくないのです。お金を持っていないのではなく、ただ消費する先の選択肢が少ないだけなのです。
そうなったとき、ふだん地元では買えない全国各地の生活雑貨が、ずらっとヤマチクの工場に並べば、みんなこぞって見に来ます。
もちろん地元にあるショッピングモールでの買い物でも、生活するには困らないし、最低限のものは揃います。でもやっぱり、長く使える良いものを、手元に置いておきたい。
地元のおばぁちゃんが嬉しそうに3万円のスニーカーを買っていく姿。1万円の包丁が飛ぶように売れ、満足そうに帰路につく人々の笑顔。それらを見たとき、「こんなにも地元の人に求められていたんだ」という驚きと可能性を強く実感しました。
●オンラインではなく、実際に見て買いたいニーズがある
山崎:
2つ目の仮説は、「実際に見て買いたい人のニーズはまだまだある」ということです。
イベントと対照にあるのが、オンラインでの購入。特にコロナ禍で「オンラインでものを買う」という流れは大きく加速しました。ヤマチクでもオンラインストアの売上は13倍になりましたし、この間に実店舗を持たないショップもたくさん世の中に生まれたと思います。ですが「直接、自分で見て買いたい」という人も一定数いるのも事実です。
実際ヤマチクにも、お電話で「今ECサイトを見ているんですが、実際に試してから買える場所はありますか?」とお問い合わせをいただくことがあります。500円・1000円のお箸でさえ実物を見てから買いたいと思うのだから、それ以上の値段を出すのであれば当然のことかもしれません。
それにECサイトは効率と合理性という強みがありますが、店舗やイベント会場では「偶然の出会い」が楽しめます。
自分で検索するだけでは辿り着けなかったいいものに出会えた。
手に取ってみたら自分にすごくフィットした。
アウターを買おうと思ったけど、気づいたら靴を買っていた。
スタッフの接客が良かったから、ついつい買ってしまった。
など、その場所へ足を運ぶ「体験」そのものが価値になることもあります。
思っている以上に僕たちは「その場の出会い」や「そのときの気分の盛り上がり」を大事に買い物をしている。そのニーズに刺さるのが、リアルな場で行う販売イベントなのではないかと思うのです。
●車で1時間の距離は、休日のお出かけにぴったりの商圏である
山崎:
3つ目の仮説は、「商圏の捉え直し」です。
福岡市内・熊本市内から、車で1時間の距離にあるのが南関町です。コロナ禍によって旅行が難しい中でも、1時間のドライブなら行きやすい。次の日が仕事でも日帰りで帰れる。気軽に遊びに行けるちょうどいい距離にあります。
と同時に、わざわざ来る場所でもあります。ショッピングモールや百貨店の催事だと、「なんかイベントやってるんだ」とちょっと覗いて満足されてしまうかもしれません。
ですが「わざわざ車で南関町まで来たからには、買って帰ろう」と、みなさん何かしら購入されていきます。
また地元の人からすると、福岡市や熊本市に車で行って駐車場にとめて買い物をする必要がなくなります。交通費に充てていた分を買い物に充てることができる。九州初上陸のものづくり・工芸品が「地元で買える」のであればと、この機会に購入される方が多くいらっしゃいました。
これらの仮説は、実際に自分たちでイベントを開催して初めて実感できたことでした。知識を外から引っ張ってきたわけではありません。手と足を動かして「もしかしたら、こうなんじゃないか?ああなんじゃないか?」と仮説と実証を繰り返す。その先に「地方でもモノは売れる」と確信できたことは大きな財産になりました。
3-1.【成功の秘訣】スタッフが友達を呼びたいイベントにする
───なるほど。ただ、市場に可能性があってもイベント自体の魅力も大事だと思うんです。「わざわざ行ってみたい!」と思わせるために、どのようなことを意識されたのでしょうか?
山崎:
成功させるために一番大事にした指標は「社員が、友人・家族を呼びたいと思えるイベントにする」ことです。
正直、最初に自社イベントを開催すると社員に伝えたときは、反対意見もありました。イベント開催は土日・祝日なため、子育て世代の女性が多いヤマチクでは、出勤が難しい社員も少なくありません。また、「こんな田舎に人なんて来るはずない」という先入観もまだまだ残っていました。
反対を押し切ってやるからには、人が来ないような結果に終われば、もう二度と開催できないでしょう。失敗は許されない。そんな中、結果を出すには「社員が楽しんで積極的に関わりたいと思うイベントにする」ことが必須だと考えました。
まずは集客の仕方です。
地域にチラシを配るとき、ノルマになっては社員の負担になるだけ。受け取る側も熱量が伝わらず、当日足を運ぶまでには至らないでしょう。
でも、社員が興味のある・好きな事業者さんが出展することが決まっていたり、絶対に楽しい!と自信を持っておすすめできるコンセプトであれば、テンションも上がりますよね。
地方には、まだまだ小さなコミュニティが根強く存在しています。ママ友・習い事・子ども会、など。そういった顔の見える範囲で、「今度、うちの工場を開けてこんなイベントをやるんだけど良かったら来ない?」「あなたに来てほしい」とチラシを手渡しできることが強みです。
「これ、すごく可愛いんだよね!」
「欲しいと思ってたんだよ」
「今年はこんなテーマなんだよ!」
そんなふうに本人の内側から湧き出る熱量のまま、友人や家族にチラシを渡すことができたら。きっと受け取った側も、「そうなんだ!見てみたい」と興味を持ちやすくなるのではないでしょうか。
だからこそ社員を魅了する「事業者さん選び」「コンセプト設計」は、イベント成功の鍵となりますね。
●事業者選び
山崎:
具体的にお話しすると、「事業者選び」は、基本的には僕がポップアップや展示会で知り合い、意気投合した事業者さんを直接お誘いしています。どの事業者さんも、自社のブランディングに成功していたり、、本や雑誌といったメディアに掲載されていたり、僕たちがベンチマークとして参考にしている方々ばかり。そんな方々とご一緒できると知ってイベントに前のめりになる社員もいます。
また僕自身、私物で出展事業者さんのアイテムを持っているので、モノの良さは実感を持って、社員・ご来場するお客様にお伝えすることができます。
そうやって何より、社員が「自分で買ってみたい」「試してみたい」という気持ちが自然に湧くような事業者さん選びを心がけていますね。
●コンセプト設計
山崎:
「コンセプト設計」については、実は後付けで考えることが多いです。
というのも、先に呼びたい事業者さんが決まっているケースがほとんどだからです。大事なのは、内輪の盛り上がりで終わらないように「社会的背景と紐づけてコンセプト」を作ること。そうすることで、社員にも「ヤマチクでイベントをやる意味」が伝わり、“納得感”
が生まれます。
例えば「大日本工芸市at 熊本」のコンセプトは、「旅するように、全国の工芸品や食・アートを体感できる」にしました。コロナ真っ只中で、なぜイベントをやるのか。
それは、感染拡大防止のため、容易に旅に出づらい状況が続く中で「熊本にいながらにして、全国の工芸品に触れ、旅気分を味わっていただけますように」という想いがあったから。
「奈良の足元、熊本の手元展」のコンセプトは、「奈良と熊本、2つの産地をつなぎ、地元の若者にオシャレを届ける」にしました。これは奈良のサンダルブランド『HEP』の出展が決まったことがきっかけです。
社会的背景としては、若者は交通費を払って都心に行かなければ、ファッションや生活雑貨を購入できないという課題に目をつけました。地元でオシャレなものに触れる機会を作り、地域経済の活性化につなげたいという想いをイベントで体現することにしたのです。
イベントは僕一人ではできません。社員や出展事業者さんの協力は必要不可欠です。「なぜヤマチクでやるのか?」「どうしてイベントなのか?」という疑問を解消し、納得できるコンセプト設計を大切にしていますね。結果的にPRの切り口にもなり、集客につながりました。
3-2.【成功の秘訣】スタッフ一人ひとりが「自分ごと」にできるイベントは成功する
山崎:
なぜここまで社内の納得度を大切にするかというと、結果として、イベント全体のクオリティ向上にもつながるからです。
出展事業者さんのブースで質の良い接客ができれば、「すごく助かったよ、ありがとう!」と喜んでもらえる。当日たくさんの地元の人から「賑わっててすごいね、またやってね!」と褒められる。
こういう成功体験の一つひとつが、社員の自信にもつながりますよね。自信が持てれば、休日に出勤してやらされる仕事ではなく、自分からやりたい仕事になるかもしれません。
その結果、次の年に「また今年もイベントやるんだけど、よかったら来てほしい!」と主体的に集客したり、自分なりに接客のスタイルを考えたり、だんだん「自分ごと」になっていく。そうやって、お客様・出展事業者さんにご満足いただけるイベントに育っていくのだと思いますね。
4.【2022年】今年もやります!イベント名は「ゆく年・くる年」
山崎:
さて、ここまで歴史を振り返ってきましたが、みなさん今年はどんな1年でしたか?
「あそこに行ってみたい」「こんなことをしてみたい」そんなちょっとした日常の楽しみが、感染症の影響で制限される日々が続いたのではないかと思います。でも来年こそは、ちょっぴりワクワクを取り戻したい。取り戻してほしい。
そんな願いを込めて、今年もやります!自社イベント。
2022年12月9日(金)〜11日(日)、全国の“いいもの”が集まるマーケット「ゆく年、くる年」の開催が決定しました。コンセプトは、「来年、ちょっといいくらしを。」
17の出展企業が、選りすぐりのアイテムを持ち寄り、ヤマチク工場で販売します。「これ使って何作ろう?」「これ着てどこに行こう?」「これ誰と食べよう?」……そんなふうに来年に想いを馳せながら、心からわくわくする一品との出会いをお楽しみください。
5.【2023年】ヤマチクのくる年「ファクトリーショプを新設」
山崎:
最後に、ヤマチクの「くる年」について。来年60周年を迎えるヤマチクは、この節目の年に、ファクトリーショップを新設します。
これまでのヤマチクは、ポップアップへの出展やイベントの開催はすれど、自社商品の使い心地や作り手の思いを直接伝える拠点を持っていませんでした。現在も南関町の工場に来ればお箸を購入いただけますが、それも工場が稼働している平日のみ。一番お客様が来たい土日祝は閉まっており、工場見学やワークショップも、いつでも対応できる状態ではありません。
これらの課題を解決したい。そして何より「言われたものを作る」下請け製造業から、「作ったものを自ら届ける」製造小売業へ転換したい。そのための旗艦店として、ファクトリーショップの新設を決めました。
新しいファクトリーショップの名前は「拝啓」。コンセプトは「手紙」
わざわざ書く手間や、届くまでの速度が一番「人」の温度に近いのが手紙です。作り手が使い心地や生産背景をお客様に伝える手紙のような場所にしたい。ーお客様が大切な人を思い描いて手紙をしたためるように買い物できる場所にしたい。
そんな願いを込めました。
「拝啓」の特徴は4つ。
1 お箸のプロからお箸が買える
2 工場見学やワークショップができる
2 工場見学やワークショップができる
4 「竹の、箸だけ」しか使わせないカフェが併設
この意思決定ができたのも、2020年から自社開催のイベントを、一つひとつ積み重ねてきた実績があったから。きっと外から引っ張ってきたノウハウや知識だけでは、ファクトリーショップの設立には辿り着かなかったでしょう。
実際にやってみて、地元の人が喜ぶ顔が見られた。出展事業者さんの充実した表情が見られた。その手触り感が、何よりの財産であり、重要なことだと捉えています。
今回の「ゆく年くる年」ではファクトリーショップの体験もちょっとだけできるようになっています。実際にどんな場所にできるのか?どんな空間になるのか?どんなものが買えるのか?どんな体験ができるのか?
私たちの体験から生まれた「新しいお箸の届け方」を、ぜひ体験しにきてください。
語り手/山崎彰悟 聞き手・書き手/貝津美里
●ヤマチクECサイト
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ヤマチクでは、note記事・竹のお箸の感想お待ちしています!
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#ヤマチク
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