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コーライトが得意な作曲家チームはサブスクに強いクリエイター?メディアの変化に伴う音楽創作の変化について考える

 キッカケはオンライン忘年会でした。毎年100人超が集まる「山口ゼミ望年会」も、2020年は開催できず、Co-Writing Farmメンバーでオンラインで行いました。
 恒例の、年間振り返りを行いました。恒例のMVP(その一年間で最も成長がみられた作曲家を山口が選出)とベストソングデモ(同じく伊藤涼が最も良かった楽曲を選ぶ)の表彰もオンラインだと盛り上げるに欠けるなと思っていたら、幹事が、2020年MVPのKAZに自宅に突然、賞状を届けるというサプライズをやってくれて、超盛り上がりました。コミュニティって良いものですね(^^)

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 その後オンライン飲み会で、酔っぱらった僕が「音楽聴取がストリーミングが主流になる中、音楽制作の手法も変わる、それに合わせたtipsを持てると一旦、売れっ子作曲家になれるよ。ただ日本は遅れているので、職業作家が書くようなアーティストが求めだすのは5年後だろうけどね」と言ったのを伊藤涼が聞き逃さず「それは2年で来ますよ」と何故か断言。作家たちがストリーミングサービスからヒットが出る時代の音楽の作り方の変化について研究会をやろうという話が立ち上がりました。
 飲みの席だったので、僕はもちろん忘れていたのですが、着々と彼らはやっていて、第一回の研究会が先日行われました。平日の夜に40人以上がZOOMに集まって、熱量を感じました。

 僕は自分のnoteを読むように伝えた以外は特別なことはやってないのですが、さすがにエンターテック・エバンジェリストの身近で活動しているクリエイターたちは、基本的な知見は持っている様子で、踏み込んだ会話がされていました。内容がまとまっていませんし、まだ企業秘密ということにしておきますが(Co-Writing Famはオープンイノベーション志向なので、まとまったら公開しますよ)ユーザーの聴き方が変わり続けていて、ポップスをつくるクリエイターはそのトレンドに敏感であるべきという認識は共有できたようです。以前は、流行歌って言ったように、世の中の流行りとポップスは連連動するし影響を受け合うものですから。

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 もう一つ、この日の議論を見ていて良いな、と思ったのは、講師役の花輪(hanawaya)の言っていることの本質が、「筋の通った音楽家であろう」という論旨になっていたことです。「クリエイターは受託根性に染まるなよ」という教えは「山口ゼミ」で山口伊藤が強く訴えていることでもあります。「アーティストやA&Rの役に立つB to Bビジネスである」というプロ作曲家の定義と共に伝えているので、難易度の高い問いかけではあるのですが、そのメッセージは届いているようです。山口ゼミ1期生で、アーティストプロデュースなどもしていて、これまでも様々な経験をしている花輪なので、彼なりの思いもあるのでしょう。
 世界的なトレンドとしても、アーティストとソングライターはグラデーションで繋がっています。コンペで採用されるようなレベルの作曲家達の楽曲は、そのまま配信リリースすれば、アーティスト活動になる訳ですが、当然ですね。レーベルや音楽出版社が、権利者の席を降り、音楽家のために「サービスを提供する」ポジションになっているのが、世界の潮流です。ビジネスマインドのないプロ作曲家が存在するのはおそらく日本だけなので、当たり前の事のですが、日本人音楽家にもデジタルリテラシーを持って取り組んでほしいなと思っている僕から観ると、足元のCo-Writing Farmがしっかりそんな歩みをしていることは嬉しかったです。


 デジタル化の進展で音楽の楽しみ方が変わっている時代、作編曲家はその動きを先取りした上で、作品を創るという当たり前の話ですね。
 そんな意識を持ち、アーティストのコーライティングにも慣れたクリエイターと関わりたい、アーティスト、事務所、レーベル、音楽出版社の方はお気軽にご連絡下さい。

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