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アフターコロナでも、好きな仕事を続けるために

ボーナスが減った。

新型コロナの影響だ。給与の減額も覚悟していたので、今回はボーナスくらいですんで良かった。

そう、「今回」は。

ぼくは今の仕事が大好きだ。やりがいを感じているし、生き甲斐でもある。高給取りになる未来は望めないけど、生活は十分保証されていて、家族を養うこともできている。

専門性の高い仕事なこともあり、同業者に副業をしている人はいない。そもそも禁止なわけだが、それ以前に、この業種には副業をしようという発想がこれまでなかった。

マニアックな職種過ぎて、公に「何」とは言えないけれど、そういう仕事もあるのだ。やりがいや楽しさが、低給や多忙というマイナス要素を凌駕する仕事につけている。

いいことだ。

うん、いいことだと思う。サービス残業も休日返上も当たり前だけど、そこに文句を言おうとを考えたこともないくらい、皆この仕事が好きなんだろう。少なくとも、これまでは、ぼくもそうだった。

そう、「これまで」なら。

コロナは、文字通り世界の認識を変えた。あらゆることが、これまでにはない次元で問われている。ぼくらの仕事観も例外にはしてもらえなかった。

この仕事がなるなる、という未来が一気に現実になった。今回はボーナスカットですんだが、それも海外の関連資本から支援があったからだ。海外の別の支部では、給与が数割カットされた。コロナが2ヶ月続いただけで、だ。

しかも、今回のボーナスカットは、実はコロナのせいではない。コロナによって業界の脆さが顕在化しただけだ。コロナは見たるべき未来を早めただけ。

コロナ禍が去れば、また元通り。そう思っている業界人は多そうだが、そんな認識なら大変なことになる。断言してもいい。この仕事が、将来経済的に発展していく可能性はほぼゼロ。

それでも、この仕事そのものはなくならないだろう。これも断言できる。世界からこの仕事に関連する需要がなくなることはまずない。でも、フルタイムで職員を雇用するほどの利益を出し続けることは難しくなるだろう。

するとどうなる?

この仕事の未来は「アルバイト」または「ボランティア」のような雇用形態しかない。週2+8時間くらいあれば、最低限の仕事はできるだろうから、現在雇用されている数千人の職員は一部の管理職や経営幹部を除き、皆選択を迫られることになる。

それは「退職するか」「ボランティアに近いアルバイトになるか」の2択。

信じられないかもしれないが、この業界では、ほとんどがアルバイトでもこの仕事に関わりたいと願うだろう。悲しいかな、ぼくもそうだ。そのくらいこの仕事に惚れているのだろう。

となると、今は禁止されている副業が解禁されるのは時間の問題ということになる。ただ、それを待っていては遅い。組織の人間である以上、原則として組織に従うが、組織の方向転換に関する決定は常に遅いものだ。待っているだけでは手遅れになる。

気乗りしないが、副業をはじめることにしよう。正確には、いつでも副業を生活の柱とするスキルを蓄積しはじめよう。いくつかの候補はあるので、今から動けば間に合うだろう。

大きなリストラがあるとすれば、15年後。そのあたりか。

「好きな仕事に没頭していたせいで、好きな仕事に関われなくなる」そんな時代がすぐそこに来ている。その時、好きな仕事に—アルバイトでも、ボランティアでも—関わり続けるために。これまでとは違う動きをしよう。

コロナはとんでもない気付きをぼくに落としていった。



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