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文雲てん
2022年6月22日 19:50
手紙を書くとき、書き直す癖をなかなかやめられない。筆跡に表れたじぶんが随分と急かされているようで一度立ち止まった。ぐちゃぐちゃになった近況の要約を丸めて、「深海」とそれだけ書いた。夏至の前日に書いた手紙。いちばん深い場所にいた、死と詩と、そんな話。
2022年6月16日 02:37
明日は晴れるから絶対に行くなら明日、と念じながら寝たのが日曜の夜で月曜日に早起きをして好きな街に出かけた。少し前に住んでいた場所の最寄駅を通ったとき、あの部屋にはきっと別の人が住んでいるんだろうと思った。振り返ってもなかなかにいい部屋だった。管理人のおばちゃんが住み込みでいて、話し始めたらとまらん感じの気さくなひとだった。ゴミがいつでも出せた。夜どんな時間に帰ってきてもどこかの部屋の明かりがつい