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自分は自己中心的な顧問だと気づかされた話

私は、部活動の指導がしたくて教員になった。採用されたら自分のチームを全国で活躍するチームにすることが夢だった。
そのため、どの教員よりも部活動に力を入れたし、練習もほかの部活に負けないくらい取り組んだ。自分の時間も割いて頑張った。
あるとき、先輩教員に呼び出され怒られた。
「誰のための部活動なんだ」っと。
なぜそんなことを言われたのかというと、私は生徒が強くなるために練習を取り組んでいたわけではなく、自分が優秀な監督だと世間から認めてほしいという気持ちのために部活動指導していたからだ。
その先生の所に、部活動の生徒からクレームや愚痴があったという。ついていけない、とか、私たち生徒になんか冷たいとか。その時、自分の情けなさと同時にすべて見透かされていたんだと恥ずかしくなった。生徒は素直だ。この先生が自分たちのために指導していないということはすぐに察する。そして、私は純粋に目の前の生徒を強くしようと考えていなく、自分のプライドのために部活動での功績を残そうとしていたのだ。教育活動の大事なことを一番見ていなかった。情けない。
その先生の言葉を受けた後、その先生から「実は俺も同じ経験がある」と打ち明けられた。同じ失敗をくれ返してほしくないと私に言ってくれた。
そこから、部活は私のものではなく生徒のものだというしごく当たり前なのだが、私はそういう意識で部活動に臨んでいった。そしたら、視野が広がった。生徒の色んな一面に気づけるようになったし、不思議と成果が出てきた。なにより、気持ちが楽になり、いつもうまくいかなくて憂鬱だった気持ちが、どうしたらこの子はうまくなるのかと純粋に生徒を見て突き詰める前向きさが出てきた。
私と同じく部活動の顧問になりたくて教員になった人は、大勢いると思う。私もそう。ですが、根本を忘れずに目の前の生徒に対する充実感や達成感を共に分かち合い、与えていくことが顧問であると7年目の教員人生で分かったことなので、これを読んで何か参考になってくれればうれしいです。

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