コーチングに悩んだ時におすすめ『「コーチング脳」のつくり方』 著者 宮越大樹

この記事は、リードフォーアクション認定ファシリテータの私が、最近読んで印象に残った本をご紹介する記事です。

『「コーチング脳」のつくり方』 著者 宮越大樹

この本は、すでにプロコーチとして活動されている方、またコーチングを習いたての方や、自分のコーチングがうまくいっているのか、自信がなくなっている方には特におすすめです。これを読んだ後には、自分のコーチングはこれでいいんだ、と思えるようになっているでしょう。そんな気持ちが前向きになるような本です。

サラリーマン時代は「看守」と呼ばれていた

日本で1800人ものプロコーチを育てた宮越大樹さんの初のコーチング本。
私は、これまで彼のセミナーを何度か受けたことがありますが、彼のセミナーはいつも笑いにあふれており、受講生の人たちからもとても慕われています。みんなから好かれているコーチ。だから、彼のこれまでの人生はきっと順風満帆なんだろう、と思っていました。でも実は違った。当時、サラリーマンだった彼は、「看守」と呼ばれ、職場は別名「監獄」、会社では追い込まれて失踪したことがあるという。なんと波乱万丈な人生なのだろう。そんな彼がどうやってあんなに慕われるコーチになったのか。ある意味、この本は彼のドキュメンタリーともいえるのかもしれません。

人は誰でも変われる

第1部~第3部に出てくる数々のクライアントとのエピソード。
特に印象的だったのは、宮越さんのコーチングをかたくなに拒んでいた元部下とのエピソードです。実はある理由があり、コーチングを受けることができなかったのです。
元部下の方がお母様のお墓に抱きついて泣いたシーンは私も涙があふれました。

変えようとするな、知ろうとせよ

これはカウンセリング業界で言われている言葉なんだそうです。私はカウンセリングを学んでいましたが、この本で初めて知りました。

私たちは時に質問という形で、相手を変えようとしているのかもしれません。アドバイスもそうです。「こうしたらどうですか?」「こういうやり方はいかがでしょうか?」もちろん悪気はありませんし、相手を変えようという意図はないです。そして自分がやって良かったことをお伝えしているのでむしろ善意です。ですが、それは時に押し付けになってしまい、相手を変えようとしているのかもしれません。

その方が悩んでいる事というのはその方の「課題」であって、周りの人が解決をしてしまってはいけないのですよね。アドバイスしたほうが確かに解決は早い。ですが、もしかしたら、その人が自然に課題に気づき、自ら乗り越える機会を奪っているのかもしれません。

「変えようとするな、知ろうとせよ」

同じ質問でも、相手を変えようとするのではなく、「相手を知ろう」とすると質問が変わってきます。そして自然に質問が出てきます。相手がなぜその行為に至ったのか、なぜ今悩んでいるのか?相手の方の背景は何なのか?そして、自分を理解しようとしてくれている、というのが伝わると、心を開いてくれ、勇気づけになり、安心安全の場になります。誰かが応援してくれている、理解してくれている。そう思った時、自然に1歩が踏み出せるようになるのかもしれません。

この1文を知っただけでも、私には読んだ価値があると思える本でした。

あなたの姿勢は周りの人に影響を与えている

宮越さんは言います。「コーチングが上手くできなくてもいい。あなたの姿勢は周りの人に影響を与えている」 

確かにそうなのかもしれない。この人がいるだけでなんとなく場が和む。安心する。だから一歩踏み出せる。そんな存在の人はいる。それはコーチングをしていなくても、その人の存在そのものがコーチだからなのだろう。私もそんな存在でありたい。


在宅勤務でかかわりが少なくなっている今、
誰かに近況報告のメールをしてみようかな、そんな気持ちになりました。


■オンラインモーニング読書会(今後の予定)

・5月26日(水)5:30~6:45 ゼロ秒思考で思考力を鍛える(A4メモ書き付)
http://ptix.at/8IQwvI
・5月30日(日)5:30~6:45 自分を信じる力
http://ptix.at/8l45LC


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